『ニューヨークは美味しい! 』田村明子著(角川oneテーマ21)角川書店

ホットドックから家庭料理までニューヨークの美味しいお店と料理を紹介。街中の魅力と暖かい人たちが満載の一冊。ニュヨークのすべてがわかります。 (Amazon.jp)


イギリスの植民地だった新興国(白人があとから入植した国)は「メシがまずい」と言われます。それはイギリスがメシがまずいからで、最近のアンケートでも平均的なイギリスの家庭で日常的に作られるレシピは11種類しかないという結果にも、あまり食べることに興味がない国民性が反映されているのかなあという印象を受けました。
欧米のキッチンの写真を見ていると、非常にスッキリしています。
日本人は和洋中いろいろなものを日常的に作るので、まともに料理をする家庭のキッチンは自ずと調理器具や各種調味料、食材の保管で場所がいっぱいになってしまうので、このような彼我の差が生まれるのでしょうね。
アメリカに行ったことがないのですが、旅行された方や住んでいた方の感想を伺っていると、期待に違わず「まずかった」「ボリュームだけはあった」という答えが返ってきました。「塩とケチャップの味しかわかんないみたいよ」「何にでもかけるんだよね」「あ、でも甘いもんはごっつ甘くて頭割れそうなくらい甘い」と。つまりは大味なんですね?
「あー、でも、世界中どこへ行っても中華とイタリアンはうまい」。はははは。

しかし、アメリカは移民の国。特に「人種のサラダボール」と言われるニューヨークは、それぞれの民族の人たちが持ち込んだ独自の食べ物、料理がたくさんあり、それをアメリカ在住28年の著者が紹介した「ニューヨークうまいもん手帳」という感じの1冊でした。なので、レストランガイドというわけではなく、ピクルスとか屋台のホットドッグとかチキンスープとか庶民が日常的に食べるものもふんだんに紹介されていて、それがおもしろかったです。

ただ、残念に思ったのは、わたくしのような素人にも、アメリカ文化の理解などが、体系的に学んだのではない弱さが出ているように思われて、そういった面では別の著書に当たられることをオススメいたします。
主観による感想文はそれはそれで楽しいですが、だったら素人さんの旅行ブログとどうちがうのとなってしまうので。
また巻末に「林望さんの『イギリスはおいしい』へのオマージュとしてこの著書を上梓されたという旨のあとがきがあって、申し訳ないけれども、林望さんとだけ比べても文章の気品、ユーモア、教養・見識の高さ、豊富さ、などなど、まだまだこれから勉強できる余地があるんじゃないでしょうかと思ってしまいました。
でも人生に目標があるっていいことですよ、うん。(←フォロー)

カラー版で写真がたくさん載っているので、ながめているだけでも楽しいですが。
料理研究家の方たちの文章って、ある一定の「コード」があるのか、みんな似ていますよね。それとはまた違うんだけれども、あのコードが不快でなければ十分楽しめる1冊かと思います。
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by n_umigame | 2009-08-10 17:56 | | Trackback | Comments(0)

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