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『考えない人』 宮沢章夫著(新潮社)

人はなぜ大仏を見ると思わず「でかいな」と声に出すのか。なぜ見舞い品にウクレレを持参する者がいるのか―それは「なにも考えていない」からである。「考えない人たち」の行状を描く「考えない」30篇のほか、「ぎりぎの人」が思わず口にする言葉を考察した「がけっぷちからの言葉」など、読む方もなにも考えたくなくなる待望のエッセイ集。 (Amazon.jp)


…………(゚m゚*)プッ。

…(´_ゝ`)クッククク・・(´∀`)フハハハ・・( ゚∀゚ )ハァーハッハッハ!!

いや、これで感想終わりというわけにもいかないでしょうから、続きを……くっくっくっくっく…。

宮沢章夫さんの久しぶりの「宮沢節」エッセイと申しますか。
このところ、何かのテーマに絞った著作が続いていて(『「資本論」も読む』『チェーホフの戦争』『時間のかかる読書:横光利一「機械」を巡る素晴らしきぐずぐず』など)、それはそれでとてもおもしろいのですが、やはりわたくしは出会いがエッセイだったこともあって、宮沢章夫と言えばコレだ!! という部分があります。

宮沢章夫さんの文章は、一見理屈っぽいのだけれども、途中でだんだんその論理が逸脱していき、その「ずれ」がツボにはまるともうやめられません。
途中からもう「何を言ってるんだろうこの人は」となることもしばしばなのですが、もちろんそれが狙い?でもあり、おかしくって仕方がないのです。

それでいて、スノビズムに対する風刺が利いていたり、社会問題に対して非常に鋭い切り込みがあったりするので、まったく侮れませんよ。

例えば収録の「上流西という生き方」。
「東京アッパーウウェスト、という生き方。」というマンションのコピーについて書かれているのですが、これなんか代表例だと思います。
これはもちろん、ニューヨーク市マンハッタンのアッパーウェストをもじったとうことはわかっていて書いてらっしゃると思うのですが、マンハッタンのアッパーウウェストは単に地理的に「マンハッタンの北の方でセントラルパークの西側」という意味ですが(北を「上の方」と表現するのは、京都で「上ル」というのと似ていますね)、今も比較的裕福な層が住んでいるので、あながち「上流」と言えなくもない。(社会的階層classで言うとupper middle層ですが、日本の一般庶民の経済観念から言うと中流というよりやや上寄りの感じがします。)
でも、それをいけしゃあしゃあと東京に当てはめてコピーにすることに対する恥はないのか、という感覚はよくわかります。

心臓のバイパス手術を受けられたり、たいへんだったようですが、これからもこのすばらしいエッセイが読み続けられますよう、どうかお体を大切になさっていただきたいです。

一度でいいから舞台も見てみたいです。
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by n_umigame | 2010-03-01 19:17 | | Trackback | Comments(0)

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