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『わたしの人形は良い人形』山岸凉子著(山岸凉子スペシャルセレクションI)潮出版社

時間(とき)を経てますます輝きを放つ名作たち。
山岸凉子スペシャルセレクション全6巻、満を持して刊行開始!

日常生活に潜む、
少しの不思議と圧倒的な恐怖……。
ミステリーの名作を中心にセレクトされたファン垂涎の愛蔵版(出版社HP)


春(というかもう初夏)のホラー祭り・第3弾。

先日、山岸凉子作品の中で一番コワイと評判の『汐の声』が読めたので、調子に乗って「2次会行くぞー、ういー!」とホラー・ハイの状態で2軒目ののれんをくぐりました。

収録作品は以下のとおり、そしてまた感想は、完全に読み終わった方向けのネタバレですので、ご注意下さい。

・わたしの人形は良い人形
・鬼来迎(きらいごう)
・ハーピー
・グール(屍鬼)
・白眼子(はくがんし)








・わたしの人形は良い人形
→評判どおり怖かった! ですが一応(ほんとうに”一応”)ハッピー・エンドなので一安心。でした。
でもやはりおうちに市松人形はある方は、怖いのではないでしょうか。
わたくしは子どもの頃からぬいぐるみ派なので、「棚の上に子どもが乗ってる!!こっち見てる!!」という寝ぼけ眼の恐怖を味わったことはないです。
ぬいぐるみ、いいですよ。もふもふで。なごむし。ダニの温床だけど。
足跡がついたとしても肉球とか水かきのついたへらっぽいものだから、それすごいかわいいし。ダニの温床だけど。
なんてったって動物だからそこまで考えてないし。ダニの温床だけどー!!
今市子さんの『百鬼夜行抄』でも、「子どもはめんどうなんですよ、だって、理屈が通じないし。」というシーンがあって、この作品の恐怖もまさにそれだと思いました。

・鬼来迎(きらいごう)

→再読。
むかし、何かのアンケートで、結婚して比較的日が浅い男性に「船に乗っていて難破して、妻か子どもしか助けられなかったらどちらを助けますか?」という質問に、ほとんどの男性は「妻」と答えたそうです。
なぜなら「子どもはまた産めばいいけど、妻はそういうわけにはいかないから」という説明だったとか。
子どもだって、いくら産み直しても二度と同じ子は産まれないことに代わりはないと思うのですが、男性はそう考えるのかと感慨深かった記憶があります。
この作品を読んで、この奥さんは男性脳なんだなあと思ったことでございました。
そして、「母親はわが子を愛するのが当然だ」という考え方が、実は思いこみでしかなく、それが多くの陰惨な悲劇を生む温床になっているのではありませんか? という問いかけになっている作品でした。
山岸凉子さんの「親」、特に「母親」は業が深くて怖いキャラが多いですね。

・ハーピー
→再読。
統合失調症患者さん。

・グール(屍鬼)
→「LOST」を先取りしたような。(違)

・白眼子(はくがんし)
→中編。
なんだか「ええ話」でした。
「夫婦仲がいいとどうして片方が先に逝くんだべか」というのは、そうかもしれません。
神さまは意地悪です。
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by n_umigame | 2010-05-17 19:45 | コミックス | Trackback | Comments(2)
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Commented by カモ子 at 2010-05-19 10:09 x
棚の上にカモノハシが乗ってる!こっち見てる!だとなごみますねえ。こっちに歩いてきてくれるともっと嬉しい。水かき足跡大歓迎。私はそれでなくてもど近眼なので、見えないものは存在しない、よってダニなどいないと同じです。だってかゆくないしー。
Commented by n_umigame at 2010-05-20 20:25
ま、イコちゃんは短毛(?)なので、ダニさんも住みにくいと思いますけれどもね。
ぬいぐるみが祟った話は聞いたことがないのですが、あるのですかねえ…。