*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『孤高の警部 ジョージ・ジェントリー』#7話「新たなる挑戦」 ; Gently in the Mill

ジェントリーとバッカスは、製粉所管理者のパトリックが自殺した件で、リントン製粉所を訪れる。遺体のポケットに遺書はなく、オフィスの鍵が見つかったため、秘書ジュリーの案内でオフィスへ向かう。オフィスでは、棚が荒らされて現金が盗まれていた。 (AXNミステリー)


あーあ、(いったん)終わっちゃったよう…。しょぼーん。
しかもこんな、続く気満々な「引き」で終わりって、それどんな敏腕編集者のついた週刊連載マンガ!?ヾ(^∇^;) ビシィ!

毎回「時代ネタを探すのが逆に楽しみ」みたいになってきていたこのドラマですが、今回は特に時代限定というわけではなく、選挙とそれにからむ政治家(@田舎)(失礼)の暗躍、というお話で、もちろんイギリスのこってすから保守党と労働党の対立という、これしかありませんぜ、といった回でした。

もちろんこれに人々の思惑が交錯する濃厚なドラマに仕上がっていることは、いつもと同じです。

そしてミステリドラマとしても、いったいどんな本格ミステリマニアが書いた脚本なのかと、毎回ため息がでるような秀逸にして練りこまれた脚本で、かといって、ドラマとして見るには複雑すぎて視聴者おいてけぼりというような制作者の独りよがりはみじんも感じられず。
本当にブラボーなドラマ・シリーズでありました。























まずミステリドラマとして。
自殺か他殺かわからない死体が発見されるところから始まりますが、結局これは自殺であることが最後に判明します。
この「やっぱり自殺でした」も、それがわかるまでに別の殺人が起きたり、人々の愛憎渦巻くドラマが一枚一枚幕をはぐように明らかになっていく過程が秀逸でした。

あとは時系列で。

・ロンドンのセミナーに参加したいバッカス。
「担当者を知ってる」と言って反対するジェントリー。
ロンドン(の警察の腐敗)に嫌気がさしてこちらに来たジェントリーとしては、そしてそれが原因で最愛の奥さんを亡くした身としては、自分が手塩にかけて育て中の部下を、そんなところへやりたくないはっきりした理由があるのでしょう。せっかく良い感じに育ってきたと思ったのに、朱に交わって赤くなったらまたとりかえしのつかない「世界で最低ランクのダメ刑事」になってしまいますものね。
でもそれをはっきり言わないジェントリーさん。

・今さらですが、ジェントリーは"Chief Inspector"であって"Inspector"ではないんですね。

・今回の大爆笑シーンは、最初の方のシーンの、ハンカチ!(笑)
泣き出したジュリーからぐちょぐちょの(鼻とかかんだ)ハンカチを返されて「ばっちいものをつかむ手」になっていたバッカスも笑いましたが、同じくハンカチを貸したジェントリーが、バッカス経由で返されたハンカチを即座に「要らん」と言ったのに大爆笑。
あとでジェントリーのハンカチ(白。上質そう)だけ洗ってアイロンをかけて返すジュリーにも笑いましたが、そうだよね、あのバッカスのハンカチ(チェック柄)はたしかに、再起不能かも(^▽^;)。

欧米のドラマを見ていると、ハンカチで鼻かんでそのままポケットに入れたりしているので「うへー、きたねー」と思って見ていたのですが、リンボウ先生こと林望さんのイギリスエッセイを読んでいたら「イギリスにはポケットティッシュなどというような気のきいたものはない」と書いてらして「それでかー」と思った覚えがあります。日本だったら繁華街を一往復したらケバいパッケージのポケットティシュでいっぱいになるのにねー(笑)。
…しかし、ジェントリーさん、ポケットから出したハンカチきれいにアイロンかかってましたねー。ハンカチのアイロンかけ、けっこうむずかしいぞ(買ったときみたいにきれいにならない)。自分でかけてるんでしょうか。それともモテるからハンカチのアイロンくらい、いつでもかけてあげるわって人がいるのかも~?(^^)(で、アイロンだけかけてもらって、「今度晩ごはんおごるから。じゃっ」って家から追い出すとかしてそうだ(笑)。)

その前後にthoughtfulという語が繰り返し出てくるのがネタみたいで楽しかったです(笑)。

・パーショーに事情聴取するときに、実に如才ないジェントリーさん。大人だ。てゆうかけっこうタヌキだ、この人(笑)。
いかにも「あなたのお話を伺いましょう」といった礼儀正しい笑顔を浮かべて聞いていたかと思ったら、さりげに買収をかわすところがさすがです。バッカスに「パーショーに買収されませんでしたか」と聞かれて「パーショーはそこまでバカじゃないよ」と答えたりしていましたが、うそだ~(笑)、あれ絶対パーショーの意図に気づいててボケかましてましたよね?
それでも誰に投票するのか聞かれて、「誰にも投票しません」と答えるジェントリーさん。バッカスにも同じことを言っていましたが、こういうところはウラオモテがまったくありません。
潔癖性で誠実なんですが、意外と食えないということがわかりました(笑)。そりゃそうですよね勤続20年。でも好きです、こういう老獪なオヤジ(笑)。亀の甲より年の功です。

・バッカスの奥さま、リサ登場。
妻子を愛せないというバッカスの奥さまはどんなトホホ妻かと思っていましたが、ぜんぜんいい人じゃん!!
かわいいし何より(こんな)(すまん)(でも、こんな)バッカスでも愛してくれていて、それで浮気して借金して、だめじゃんバッカス。しかも、でき婚だったのか。だめだめじゃんバッカス。
それで義父にうっとしいがられても仕方がないんじゃないでしょうか。大事な娘を傷ものにされたあげく、ちっとも大事にしないんじゃ。アメリカだったらshotgun weddingものですよ(笑)。
strangerとは暮らせないと言うリサ。
でもリサさん、知れば知るほど、わたしはこの人のことを何も知らないと思うものなんじゃないでしょうか。好きならなおさらですよ。「あなたって人のことがよくわかったわ」っていうのは別れのセリフですよね(笑)。
でも、ウソつきバッカスも悪いけど。てゆうか、主にバッカスが悪いけど。
リサにも警部にも嘘をつくバッカス。おバカさん…。一番ウソついちゃいけない人たちにウソついて、もー。

家に帰ってジェントリーの話ばっかりしていたのか、バッカス。かわいいな。
でも家に帰って来て特定の上司の話ばっかりするだんなってのも、リサとしては「えー」てなりますよね。とうとう職場に乗り込んで上司に「残業多すぎ」ともの申そうとしたリサでしたが、バッカスがウソをついていたことを知ったこともあり、あっさり"You're nice."とジェントリーのファンに(笑)。ジェントリーもsweetな奥さんじゃないかとバッカスに言っていたので双方気に入ったようです。上司+妻タッグで外堀埋められたよバッカス。(笑)

・そのバッカスがウソをついていた理由が、なんとフリーメイソンに入会するためでした。
あんなにジェントリーにダメって言われていたのに。
(義父に、ものすごくいい笑顔でレディの前では口にできないようなおそろしいことを次々言われてどん引きのバッカスに笑いました。)

・それを知ったジェントリー、めずらしく感情を爆発させます。ふだんおだやかだから怒るとコワイ…。(で、カップの掃除はだれがしたの?^^)
事情も聞かずに一方的に怒られてバッカスもキレましたが、ちょっと説明したら理由をわかってくれたジェントリー。ここの「あれ、そうだったの」という表情がいいですね~。

・バッカスの潜入捜査のおかげで、事件は思わぬ方向へ展開。実は刑事としての勘はとてもいい? ジェントリーが育てたくなるのもわかります。

・食品捜査官の取調中。「あの中華料理店はヤギの肉を出してた」「あー、スケープゴートか。( ̄ー ̄)ニヤリ」
って、バッカス、だれがうまいことを言えと。


最後は、結局ロンドンに行くことになったバッカス。
もう強くは止めないジェントリーでしたが、とてもさみしそうでした。せっかくいいコンビになってきたと思っていたのに…。バッカスはともかく(…。)、ジェントリーがかわいそう。
こんなところで終わりなんてないですよね?
またぜったいに帰ってくるんですよね? (それか、「続きはロンドンで!」ってなるのかしら。この田舎(失礼)がいいのに~)

でも、これだけは教えて?
バッカス、ジェントリーにお金返したのか。100ポンド。
[PR]
by n_umigame | 2010-06-08 16:34 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(7)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/11275710
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by santa_sato at 2010-06-09 02:34
umigameさん、こんにちは。
バッカス、奥さんに全然愛情が無いようでしたね。
義父に煙たがれるのも納得です。ロンドンに行き孤独になり、どれだけ今まで皆に愛されていたか思い知るといいです。(笑)

>あの中華料理店はヤギの肉を出してた」「あー、スケープゴート
あのダジャレに警部もなんとなくウケてましたよね。(笑)

ミステリ、人間模様といい素晴らしく良質なドラマでしたね。2時間モノってたまに飽きてしまうことがあるのですが、このドラマはあっとい間に見入ってしまいました。次シーズンが待ちきれないです。
Commented by santa_sato at 2010-06-09 02:36
すみません、コメントを今送ったのですが、届いていますでしょうか?
Commented at 2010-06-09 10:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_umigame at 2010-06-09 19:40
さんたさん、こんばんは。
コメント、だいじょうぶですv スパムコメントがひと頃あまりにも多かったため、承認制とさせていただいております。お手数とご心配をおかけして申し訳ありません。m(_ _)m

毎週、録画したものをかぶりつきで見ていました。時間の都合でたいていほかのことをしながらドラマを見ていることが多いのですが、きちんと椅子に座って(笑)、TVに向き合って最初から最後まで見ていました。
本当に2時間、気を逸らせないドラマでしたね。

>どれだけ今まで皆に愛されていたか思い知るといいです。(笑)
まったくです!(^^) バッカス、愛されていますよね~。しかもこんないい人たちに…この贅沢もの~。泣きべそかいてロンドンから戻ってくる姿がぜひ見たい!(( ̄ー+ ̄)ニヤリ)
続きが待ち遠しいですね! 
Commented by n_umigame at 2010-06-09 19:47
カクテキさん、こんばんは。
とんでもないです、コメントありがとうございます! 
はい、nisemi=n_umigame=にせみ=にせうみがめ です。
HNは本当は「niseumigame」で登録したかったのですが、「もういるから登録できません」とはじかれてしまい、今のようなわけのわからない名前に…。混乱させて申し訳ありません。
「にせうみがめ」だと長いので、自分でつけておいて「nisemi」と名乗らせていただくことが多いです。

>言葉で語らず「見せて魅せて」くれるところ
ですよねっvvv
こう、「そこまではっきり?」ということが多いアメリカ産ドラマとはまた違って。好きずきだしどちらが良いとも一概には言えませんが、このドラマは「見せて魅せ」る、その表現がばっちりだと思います。

早く続編が来ないか、楽しみですねっ。(*^^*)
Commented by カクテキ at 2010-06-10 09:09 x
再びこんにちは。
HNの解説、ありがとうございます。すっきりいたしました。
本名はにせうみがめさんなのですね。
略してnisemiさん、了解いたしました。

>「そこまではっきり?」ということが多いアメリカ産ドラマとはまた違って
どこかの国の映画も語りすぎですよね(笑)。
根本さえあっていれば解釈が一つでなくてもかまわないですから、
膨らめて想像できるような見せかたが私は好きです。
もちろんドラマの性格にもよりますけどもね。
Commented by n_umigame at 2010-06-10 23:09
カクテキさま、こんばんは。
こちらこそ再々おそれいります。

>どこかの国の映画
はい、語りすぎだと思います(笑)。
わたくしも基本的に多様な解釈や想像の余地を残す見せ方が好きです。高校生くらいまでは垢抜けててわかりやすいのでアメリカの映画やドラマの方が好きでしたが(例外はジェレミー・ブレットのホームズとデヴィッド・スーシェのポワロくらい)、だんだん好みが変わってきました。
ただ、『名探偵モンク』はアメリカのドラマのいいところを上手に見せているなあと思うので、やっぱり、おっしゃるようにドラマの性格にもよるのでしょうね。