*さいはての西*

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『王立警察 ニコラ・ル・フロック』saison 3: #9,#10

第9話「ワルシャワの涙 前編」
La larme de Varsovie 1ere partie

ニコラとブルドーは、古い屋敷の捜査をすることになった。手がかりのメモを頼りに捜査を進めると、秘密の地下室を発見する。そこで2人が見たものは、蜘蛛の巣をまとった一体のミイラだった。今回の捜査は、60年前に忽然と姿を消した検察官デュマに、ルイ15世が興味を持ち、捜査を依頼したものだった。

第10話「ワルシャワの涙 後編」
La larme de Varsovie 2eme partie

クロチルド邸の家宅捜索中のニコラを何者かが襲撃した。ブルドーによって襲撃者は逃亡し、命拾いしたニコラは、クロチルドとデュマ事件のつながりを知る。首に絞め痕がついて顔面蒼白なニコラだが、その姿を利用してデュルフェ夫人から、貴重な情報を得ることに成功する。
(AXNミステリー)


待ちに待ったシーズン3。

今回は原作にないオリジナル脚本とのことですが、やけに「原作者のジャン=フランソワ・パロにお墨付きを取った」という点を強調しているなと思ったら、あらあら、やっぱりこんなお話なんですか?

以下、ネタバレにつきもぐります。








「ミステリー風フランス宮廷コメディ活劇」みたいなノリに変わっていた今回でした。

先日たまたま時間が合ったので第1話の『鉛を呑まされた男』を見なおしていてなおさら思ったのですが、物語の面では、主人公ニコラの抱える複雑な生い立ちとか、であるがゆえに身の振り方は如才なく出過ぎず、人を分けへだてしない心やさしさと聡明さをそなえ、階級を身軽に越えてゆけるリベラルで公平な人柄や、それが捜査にも役立つという伏線とか、原作の持つ「巧い」部分がちゃんと生かされていました。
ドラマとしては、原作を巧みに換骨奪胎して濃すぎないミステリーに仕立て、配役の妙、それを引きたてて盛り上げる確かな歴史考証、ロケーション選びのセンス、カメラワーク、照明などが、本当にすばらしいドラマとして始まっていたのだと。

それがちょっと人気が出たからって笑いに逃げるんじゃねえよみたいな内容に。(←おい)
まんまとその手にはまってゲラゲラ笑ったけども!!

何がそんな感じになってしまったのだろうとつらつら考えるに、ニコラがニコニコ笑いすぎなんじゃないかと。
久しぶりに見ると「ジェロームさんの笑顔って本当にぱっと輝くようで、しみるような笑顔だわ。すてき…vvv」となにか鼻から赤いもん垂らして見ていたのですが(お食事中の方すみませんきちゃなくて…)でもあれはふだんわりと無表情で、予想もしないときにぱっと笑うからハートをズキュンなのであって。
そんな笑顔のバーゲンセールされてもさ…いいけどさ…なごんだから。
日本と違って笑顔を人に見せるというのは、相手に対する感謝だとか承認だったり許しだったり、ちゃんと意味があるので、もう少し出し惜しみするというか「ここだ」というところで使って欲しかったなあ。

ふー。

さて、細かいところの感想ですが。

正直、話の筋がようわからんかったです。
特に後編、いまひとつ気が乗らないのでジェロームさんが出てるところだけ見ていたせいか、結局あの「ワルシャワの涙」の輝きが落ちたってどういう意味だったの? とか(「最近不穏な空気を感じる」と言っているので、そろそろそういう世相を出しておいた方がいいんじゃない?というのを宝石であらわしたのかもしれないけれども、いかにも後知恵くさい。)、実在の摩訶不思議人物サンジェルマン伯爵を出した意味は何? とか(もしかしてこのあとカリオストロとかも出るのでしょうか。ますますうさんくせー…)、さらっと聞くけど、つまり何がしたいの? と。

悪魔憑きの回もオカルトネタでしたが、今回はあれがありならこれもありでしょ、ということなんでしょうかねえ。うーん。

お話についてはもう一度見てみます。

最初の、朝サルティン(ヌ)総監がニコラを迎えにきて、馬車の中で漫才を繰り広げるところはくすくす笑いが止まりませんでした。
ニコラが二日酔いと見て取るとわざと大声を出して、「んもー、わたし昨日の夜寝不足なんだからね、今から寝るからね!」と寝ようとすると、わざと体をごそごそ動かしてさりげに妨害するニコラもおもしろかったです。

ポレの店の女将が代わっていたのがけっこうショックでした。
娼館にも異動があるんだ。
前の女将さんのが良かったな~。
それ以前にサテンが代わっていたのは知っていたけどやっぱりポンちゃんの方が良かったかな~。あのくりっとした目が良かった。今回の女優さんももちろん美人さんだけど、きりっと知的な感じがコケティッシュな感じより強いと申しますか。
一瞬、ニコラは誰とそういうことになっとんのかと、もっと言うとまた浮気というか、股がいくつあんのかと、混乱しました。

ブルドーさんが娼館に聞き込みに来て、ニコラに遊んで帰るんだったらみたいなことを言われて「何言ってんだい、自分も帰るよ」とか言っておきながら、ニコラが帰ったあとにドアをノックして、お姉さんが出てきたら「いや、いいんだ」と思い直すところがいいないいな!!

レギュラーメンバーについては、脚本がああなので、とりあえず全員出したぞ文句あっか的な印象がぬぐえませんでしたが、いちおう全員健在でした。

メイクが濃くなる一方で、おば…いや乙女度が上がったとはいえ、相変わらずいい味出しているのがサルティン(ヌ)総監です。
コミカルなシーンもいいけれども、捜査中オカルティックなことでニコラが茶化したら、「陛下のことだぞ!」と怒るサルティン(ヌ)総監が良かったです。何だかんだ言って国王陛下に忠実で職務熱心なサルティン(ヌ)総監を見て、そのあとちょっと「悪かったかな…」という表情のニコラもいい。
対髪粉用マスクでカツラのお手入れに余念のないサルティン(ヌ)総監、おしゃれなはずなのですが、着たきりスズメなのが気になります。
てかそのお召し物は当時のセンスとして本当におしゃれなの? ほかの、例えばあのうさんくささ大爆発のサンジェルマン伯爵のがおしゃれに見えるんですけどごめんなさい!!でも大好きサルティン(ヌ)総監。

それからニコラの情報屋の男の子が大きくなって……!
背も伸びたし、声変わりしとる!! これくらいの子どもの成長っておそろしいですねえ。

それから縁側昼寝犬さまもおっしゃっていましたが、音楽がどーしよーもないですな。どうしちゃったのでしょうか。
あの、2回ある背中から人を刺すシーンで使われる音楽がロココすぎて怖いんですが!!(しかも執拗に笑いながらガスガス刺すシーンなんですよ!!)

予告で見たテンプル騎士団のシーンは何だか『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』をちょっと思い出しました。
降霊術とか錬金術とか、不安な世相を反映したのかもしれませんが、全体的にうさんくさく、それをどこにも落とさずに終わってしまったため、全体的になんだかなーな回でございました。

でももう1、2回見直します。
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by n_umigame | 2011-08-17 21:55 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(4)
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Commented by oshinnko at 2011-08-18 21:53 x
こんばんは。以前コメントさせていただいたoshinnkoです。

『ニコラ・ル・フロック』の新エピソードの感想楽しかったです!!
私も、視聴したのですが話がイマイチわからず・・・。結局、なんでクロチルド嬢は殺されたのでしょうか?

今回は、ひたすら総監に注目しました。カツラの手入れをされる場面が好きです。部下のニコラを怒る総監、なんか可愛いです。
Commented by n_umigame at 2011-08-20 22:32
>oshinnkoさま
こんばんは♪
サルティン総監、今作からコメディエンヌ(←語尾ママ)としての才能が大爆発ですよね。
さりげなく(?)ニコラを可愛がっていることが伝わってきて、見ていてほんとに微笑ましいというか笑いが止まらんというか…。

Saison3から前後編一挙放送でまたたくまに終わってしまいましたが、続きが楽しみです。
激動の時代とか言いつつルイ15世がピンピンしてるうちは平和かな…?
Commented by 縁側昼寝犬 at 2011-08-21 20:09 x
 nisemiさま こんばんは

 あたくしもストーリーがイマイチ分からんとでした。
 その分、他に注目が行ってしまって、特にサルティン総監とニコラのやり取りなんて、大爆笑ものです。ええ、こういうの好きです。でももっと本編何とかして欲しいです。

 ポレのお店はまだ健在みたいですね。「マダムは不幸があってどこそこに行ってる」とか言われてて、でもあの店、ポレの店ですかね? 謎がまた一つ。Saison4ではマダム・ポレは再び登場みたいです。わーい。
 しかしかなーり前から楽しみにしていたのに、あっという間に終わっちゃいましたね…。しくしく。
Commented by n_umigame at 2011-08-22 22:38
>縁側昼寝犬さま
こんばんは!
話は、ですよねー。筋もなんですが、何がしたかったのかが一番ようわからんかったです。
でももう話なんかどうだっていいじゃないですか。(←ちょっと!)
サルティン総監とニコラの漫才がおもしろければもうそれで! ついでにプロットもおもしろければもっといいですね……ふ。

あれ、あのお店はマダム・ポレのものだと思っていたのですが違うんでしょうか。帰って来るならヨシですv
今回は前後編一挙放送だったので、2回こっきりでしたね…しょぼーん…まあ続きがあるとわかっているのですから、次回を待つ楽しみもあるということで!(から元気)