*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『シャーロック』#1:「ピンク色の研究」

ロンドンで不可解な連続自殺事件が発生。レストレード警部が記者会見で自殺者3人のつながりを調査中だと報告していると、記者たちの携帯に「違う!」と自殺に異を唱えるメールが届く。送信者は変わり者の探偵シャーロック・ホームズだ。やがて4人目の自殺者がでるが、今度は死ぬ前にある文字を書き残していた。

一方、戦場帰りの軍医ジョン・ワトソンは、家賃節約のために知人からルームシェアの相手を紹介される。
(NHK海外ドラマHP)


第1回目は、謎解き・犯人当てのミステリーとしては途中で犯人がわかってしまいましたが、「21世紀のホームズ」の世界の魅力を見せるという意味合いが強かったのかなと思いました。
クライマックスのシャーロックと犯人の緊迫シーンは、なぜだかロアルド・ダールの「南から来た男」(原作)を思い出しました。

全面的にネタバレのためもぐります。
未見の方はご注意下さい。





連続自殺の謎を解く第1回目。

今回はホームズとワトソンの出会いを描いた『緋色の研究』がモチーフになっています。
犠牲者の中に「ジェイムズ・フィリモア」が。”傘を取りに戻ったまま戻らなかった”というのも原作どおりですが、こうきたか~。(以下この調子で原作からの目配せがほいほい入ります。全部探し当てる人がたくさんいるだろうな~。わたくしのような半端なホームズ・ファンにはわからないところや誤解もあるはずなので、詳しい方はご自分で楽しみをお探しください。それでもって間違いの指摘はお手柔らかにお願いします。(笑))
4人目の犠牲者のダイイング・メッセージも原作から。
また、ジョンの持ってるスマホから「酒飲みの兄がいる」と推理するシーンも原作から。でも実はお姉さんだったという大笑いオチが(笑)。

アフガニスタンから帰国した軍医のジョン・ワトソン。(このドラマではシャーロック、ジョンと皆クリスチャンネームで呼ばれているので、以下倣います)旧友の紹介でルームメイトを探しているという男を紹介されてそれがホームズだった、というのは原作の通りです。
<アフガニスタンの戦場から帰国した>という設定が間に丸々一世紀はさんでも使えるイギリスって国もどうなのと思いましたが、同様の感想をちらほら見かけました……。

乗馬鞭で死体をむち打つシャーロック、というシーンが最初の方に入ります。原典では比較的「あー変な人」で流せる部分も、いやー、「絵」で見るとヘンタイ以外のなにものでもないですね(笑)。
警察から煙たがられているのも原作通りですが、曲がりなりにもシャーロックが必要なことを認めているレストレード警部を除いては堂々たる「変人」と言われていて、サリー・ドノヴァン巡査部長の「変人入りまーす」には大爆笑。
原語では「サイコパス」と言われてたのを「ソシオパス」だと言い直しているそうです。いずれにせよ精神病質には違いないみたいなのですが(笑)吹き替えでは「高次機能社会不適応者だ」と言っていました。
ドノヴァン巡査部長の声は、『名探偵モンク』のシャローナでお馴染み三鴨絵里子さん。すごく合ってます(笑)。NHKの吹き替え声優さんのチョイスはセンスが良いのでこちらもうれしかったです。
ぜいたくを言うとマーティン・フリーマンは本人の声を知っていたので、ちょっと声が男前すぎるかもしれませんが、このシャーロックとのコンビならこれでいいかも。
二人とも良い声ですよね~vvvvvv

設定を現代に持ってきたら…ということで、「今ならそう思われてもしかたがないよね」的コネタがおかしくておかしくて、いちいち受けました。

まずはゲイネタ(笑)。
最初はハドソン夫人に、次はシャーロックの馴染みのカフェのマスターにと次々とカップルと誤解されるシャーロックとジョン。おまけに口説いているのかと勘違いされたかもと誤解を解くジョン。最後に言ったのが「君がなんでも僕はかまわない」というセリフなのですが、えーと、申し訳ないけど、かえって意味深です(笑)。
シャーロックが恋人を連れてきたと思って「ロマンティックだから」とキャンドル・サービスしてくれるマスター、いい人ですよね。(笑)

次にニコチン・パッチ。ソファに横になってトリップしているようなシャーロックが出た瞬間、正典ファンなら「やっぱりヤク中!?現代でそれOK?」とびっくりしたと思いますが、実は、ただのニコチン・パッチでした★というシーンも大爆笑。本当にいちいちかゆいところに手が届くボケをありがとう!!(笑)
でもレストレードのいやがらせの麻薬捜査のガサ入れで、ジョンがフォローしてくれているのに「だまってろ」というところを見ると、さては…?

そしてマイクロフト兄さん。
CCTV(防犯カメラ)でジョンを尾行し、公衆電話をかけて追跡し、スパイ映画みたいな場所に呼び出して、自分のことをシャーロックは「究極の敵と呼ぶだろう」と言う、俊敏そうな、ちょっと気味の悪い男。…とくれば、原作ファンなら「モリさん…!?」と思いますよね、でも、は・ず・れー。あはははは!! …というドラマ制作者のしてやったり☆笑顔が目に見えるようですよちくしょう(笑)。
「都合がつけば来い、つかなくても来い」をここへもってくるのもうまいなーと思いました。
マーク・ゲイティス演じるマイクロフト兄さんは、モンティ・パイソンに出てくる官僚みたいですね、なんとなく。黒い雨傘もいいな。

またドノヴァンの「変質者ってね、退屈するものなの」「捜査にあきたらずいつか必ず人を殺す日が来る」というのは、原作を思うと鋭い指摘です。
これだけ練りに練られた脚本に無駄なセリフや演出なんかない(お遊びも含め)と思うので、これから先の伏線でしょうか。

以下、笑ったり楽しかったりしたところ。

タクシーを追跡するシーンで、頭の中でロンドンの地図を数秒でナビ・サーチするシャーロック。
Google mapもナビ・タイムもいらないですね(笑)。

シャーロックとソリの合わない鑑識の(?)アンダーソン。
221Bにガサ入れに来たときの「アンダーソン、しゃべるな。ベイカー街じゅうのIQが下がる」に大爆笑。
ほかにもレストレードに「考えるな、気が散る」とか、傍若無人ぶり大爆発(笑)。

最後、レストレードが、犯人を射殺したのは誰か薄々気がついるのに黙っているっぽいところがいいですね。
マイクロフト兄さん再登場で、「クリスマスはたいへんで」というところも。原作ではホームズ兄弟の両親のことって出てこなかったと思うのですが、「ママを悲しませてるのは僕のほうか?」と兄弟喧嘩。このやりとりだけで兄弟がお母さんを大事にしているらしきことが伺えて、なごみました。二人ともママには頭が上がらないのかしら…この先この兄弟のお母さんも出てくるといいな♪
そしてクリスマスには人並みに家族で集まっているらしいところも新鮮でした(笑)。
原作ではワトソンと過ごしてますよね。

ワトソンが撃たれた場所が肩か脚か、原作では矛盾する箇所なのですが、これを心因性のものとして解決したラストシーンはおみごとでした。なるほどな~。

そして、”永遠の名コンビ”誕生の瞬間。
二人の冒険の始まり始まり。というわくわくする終わり方でした。
[PR]
by n_umigame | 2011-08-26 21:54 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/14439429
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。