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『ダルタニャンの生涯 : 史実の『三銃士』』佐藤賢一著(岩波新書)岩波書店

小説,そして映画や演劇を通して,世界文学中もっとも有名な主人公は実在の人物だった.絶頂期のフランス王朝の都パリに上ったダルタニャンを迎えた,波瀾の史実とは.出仕,陰謀,栄達,確執….小説よりも奇なる,人生という冒険に挑んだ男の足跡を生き生きと再現し,歴史の醍醐味を伝える.直木賞作家初のノンフィクション. (出版社HP)



この度『三銃士』熱が微妙に再燃して(笑)再読。しかし斜め読み。
今から10年近く前に発行されていた本です。
当時、佐藤賢一さんが『二人のガスコン』という、ダルタニヤンとシラノ・ド・ベルジュラックという二人のガスコン(ガスコーニュ地方出身の人)を主人公に小説を上梓されておられました。『二人のガスコン』は単行本で買ったくせに上巻だけ読んで放り投げてしまっていた記憶があります。ごめんなさい。
ダルタニヤンがピレネー山脈の麓(?)に左遷されちゃったトレヴィル(元)隊長に会いに行くシーンが好きでした。

『三銃士』とそれに続く『ブラジュロンヌ子爵』『二十年後』という「ダルタニヤン物語」の主人公、ダルタニヤン。
彼は実在したらしい。あるいはモデルとなった「シャルル・ダルタニャン伯爵」という人物がいたらしい。(上述した佐藤賢一さんの小説では、ダルタニヤンのファースト・ネームは「シャルル」になっていました。個人的にはシャルルって感じじゃないんだけど(笑)まあいい。)
史実から浮かび上がってくる「ダルタニヤン」はどのような人物だったのか、というのがこの新書のテーマです。

まず、なぜ「D'Artagnan」という名乗り(ドゥ・モンテスキュー・ダルタニャン=アルタニャンの領主となったモンテスキュー家のもの)を使ったのか、という出自の問題から、その後彼がどういう経緯でパリに出たのか、「気位が高くて猪突猛進」というガスコン一般の気風・ステレオタイプはなぜ生まれたか、シャルル・ダルタニャンの家庭、その後の立身出世と、歴史小説家らしい筆致でいきいきと描かれています。

アレクサンドル・デュマ(ペール)が『三銃士』を書くに当たって元ネタとして用いたとされる『ダルタニャン氏の覚え書き』についても冒頭にまとめられてあり、『三銃士』っておもしろい!と思った方に、もう少しつっこんでいろいろ読み始めてみたいなあという方にオススメの1冊です。
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by n_umigame | 2011-11-17 22:06 | | Trackback | Comments(0)
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