*さいはての西*

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映画『仮面の男』(1998)ツッコミmemo(独り言注意)その2

どうしてくれよう、ロマンティックが止まらないわ。
”ダメな方のアンダーソン(教えてもらいました^^)”ver.『三銃士/王妃~』のDVDが出るまでずっとやっててもいいですか。(『三銃士/王妃~』を見ている限りそんなにダメとも思わなかったけど。)

そして、あらあら、また来てしまったの、そんなあなたに再度ご注意ですが、また独り言なので読んだら悪夢を見そうなあなたはここで回れ右。
にせみ(仮)さんヘンタイなの知ってるから。という酔狂な心優しい方だけ生あたたかくほほえみながらお入りくださいまし。

今回の独り言は、

(1)「この映画って、アレクサンドル・デュマのお国フランスでは評判はどうだったのかしら?」と思って探しているときに見つけたファンサイトさんとか、フランスのテレビ局France 2で放送されたらしいメイキングと4人のインタビュー映像について

(2)英語字幕がやばい。

の2点について脳内垂れ流しですv

もちろん全面的にネタバレ
オッケーの方のみどうぞ~。











(1)フランスの方の感想とおぼしき。
BYRNEHOLICS さま

ガブリエル・バーンのファンサイトですが、すばらしい愛情と密度のサイトさんです。
英語で書かれていますが、フランスの方のようです。

映画『仮面の男』について触れたページは以下のとおり。
http://www.byrneholics.com/career/feature-films/the-man-in-the-iron-mask-1998/

この方は「本の虫」で11歳で「ダルタニヤン物語」を読んで、ダルタニヤンと三銃士に恋をし、その翌年、つまり12歳のときにフランスで公開された『仮面の男』のインタビューをテレビで見たらしい。
この映画はフランスでロケを行ったようで、後述するメイキングや四銃士を演じた俳優さんたちのインタビューがあったのですね。
ダルタニヤン役の役者(ガブリエル・バーン)に対するアンカーマンの”traitor”を演じることについてどう思うかという質問に、「ダルタニヤンが”traitor”なわけあるかー! ダルタニヤンに何しやがったー!!」(超訳)(デュマを読むような12歳のフランスの乙女がこんなこと言いません)(たぶん)と怒り心頭、映画を見て「アメリカ人って………」と思った経緯についてつらつらと書き連ねていらっしゃいます。
12歳の少女がここまで怒るということは(笑)、単に日本語字幕や吹き替えであったような「裏切り者」という意味におさまらず、「売国奴」といったニュアンスの強い言葉が使われていたのでしょうか。
(英語のtraitorにもそういう意味がありますが)(なんかちょっと、このアンカーマンが意地悪だったんじゃないの? という気も……。いや、このドーランが濃いアンカーマンも「ダルタニヤンが”traitor”なわけあるかー! ダルタニヤンに何しやがったー!!」と思ったのかもしれませんが……。)

「アメリカ人は名前にすら敬意を払わない!」と自国の文学や歴史をないがしろにした態度を怒ってらっしゃいますが(ラウルの許嫁の名前はルイーズでしたね、そう言えば。ラウルにクリスティーンじゃ『オペラ座の怪人』だよ)、それでもこの信じられないような物語を信じるに足るような作品に変えたのはガブリエル・バーンで、Sweet, strong, subtle, torn apart or combativeな、映画史上最高のダルタニヤンだと締めくくっておられます。
そうですね。
白い馬に乗ってて赤い薔薇持っててかっこいいってありえんだろて感じですよね。一歩間違えたら大爆笑だ。もちろん最初は笑ったとも。(←…)
(因みにメグレ警視も「アメリカ人は大統領でさえ愛称で呼んでしまうんだからなあ」と思うシーンがありました…。)

うん、原作のダルタニヤンのイメージとは違うから(それを言うとアトスだって違うけど)、原作のファンだと最初はそこに拒否反応が来るけど、これはこれですばらしいダルタニヤンですよね。
なんだかんだ言ってこんなダルタニヤン・ラブな動画まで作ってらっしゃるんだから……。

"All for One, One for All.All for d'Artagnan"
http://www.youtube.com/watch?v=oCajbe1iTNI

下の方の、自作と思われるコラージュ風壁紙がステキ。衣装脱いだらただのおじさん4人になるかと思いきや、ふつうにステキって。
しかも、役を抜けて素のときでも、やっぱりガブリエル・バーンが一番可愛く見えるって。
これはいったい何の罠だ。
この写真撮った人、スゴイ。何を狙った。いや、誰を狙った。

48歳(当時)の男性・しかも身長178cmもある人に向かって可愛いとか言って申しわけありません。でも可愛い。可愛いぞ。
今まで『ユージュアル・サスペクツ』のキートンと『エンド・オブ・デイズ』の悪魔(笑)役しか印象に残っていなかったけど(ごめんなさい…)。元々アイルランド(系)の人に弱いのにやばいです。

IMDbで調べてみました。(いずれも当時)
ジェレミー・アイアンズが当時50歳。身長187cm。でっかー…そんなにあったのか。
(印象に残っている役。『エム・バタフライ』のジョン・ローンに騙される男。『ダイ・ハード3』のテロリスト。)
ジョン・マルコヴィッチが43歳。185cm。
(『銀河ヒッチハイク・ガイド』のハーマ・カブーラ。『レ・ミゼラブル』のジャベール警視。)
ジェラール・ドパルデューが50歳。180cm。
(『モンテ・クリスト伯』のエドモン・ダンテス。『あるいは裏切りという名の犬』怖かった…)

4人の中でダルタニヤンだけ、ほかの3人よりちょっとだけ背が低いという絵に萌え。って『三銃士/王妃の首飾り~』観たときも思ったけど。
三銃士の弟分的存在だから、これでいいと思う。いや、これがいいと思う。

France 2で放送されたらしいインタビュー。
http://www.youtube.com/watch?v=b1bv-kmLHOQ

同・メイキング。楽しそう~。
http://www.youtube.com/watch?v=oPROxbbMc90

インタビューで英語圏の俳優さんではジェレミー・アイアンズだけがフランス語で答えているけど、ガブリエル・バーンもフランス語わかってるんじゃないかな、これ…。(ゲール語とスペイン語の先生だったそうだし…)(ジョン・マルコヴィッチもわかってるっぽい?)


(2)英語字幕がやばいです。どうやばいかというと胸が熱くなるという意味でです。

日本語字幕がけっこうあんまりな気がしたのですが、映画自体が編集があんまりなせいかもしれないと思いつつ(…)。
あまり編集が…とか音声が…とか技法的なことを気にして映画を見たことがないのですが、リピートしているとやっぱり気になってきますね。

字幕で見ていると、字数制限があることはさりながら、やっぱりなんだか四銃士の関係が冷たい気がしていました。
特に原作でもダルタニヤンとアトスが好きなので、二人が衝突するシーンなどは「えええ、あんなに仲良かったのにいい!!!」と泣きながら見ていたのです。
が。

あれ…英語字幕で見ると、ちゃんと二人の関係性が伝わってくるよ?

ダルタニヤンが久しぶりにアトスを尋ねて行くシーン。
ラウルが前線に引き戻されることを知って、アトスがダルタニヤンに「おまえ知ってたんだな?」と怒るところ。

Athos:(前略)That's why you came.
D'Artagnan: I knew your temper.


吹き替えでは「(おまえ知ってたんだな)だからここへ来たんだろう」「怒ると思って」というやりとりでした。
でもダルタニヤンの「I knew your temper.」は「だっておまえ、そうやってすぐ怒るじゃん!」ということですよね。
笑うシーンではないのですが、ちょっと笑ったところです。長いつきあいで気の置けない友人にでないと、こうは言えないと思います。
くどいですが、原作のアトスのキャラとは違いますが(笑)。

つづき。

Athos: D'Artagnan, I have never known a finer man than you nor cared more for a friend. But(...) And so will any man that stands between that enemy and me.

まずアトスのセリフ。
字幕:「ダルタニヤン。君はすばらしい人間で かけがえのない友人だ」
吹き替え:「ダルタニヤン。おまえは立派な男で しかもわたしの大切な友だ」

字数の制限のためどちらもyouが主語のような文になっていますが、主語はIで、直訳すると
「ダルタニヤン。わたしはおまえよりすばらしい男は知らないし、ましてやただの友人以上に大切に思ってきた」
というほどの意味かと。
このあと「けれども、息子の幸せを妨げるような王がいて、王とわたしの間に立ちふさがる男がいたら、どんな男でも同じく敵だ」と続きますが、アトスのセリフは現在完了形で、「今まではずっとこうだった、しかし(but)この先はどうなるかわからんぞという、絶交予告宣言になっています。

これを受けてダルタニヤンが何と答えたかというと、

D'Artagnan: Then I must hurry...for I treasure your son...as I treasure you.

字幕:「では急ごう 大切な友の息子は---我が子同然だ」
吹き替え:「では急ごう 大切な友の子だ 失いたくない」

いずれも「ラウルが大切なのは君と同じだ」といった、ダルタニヤンにとって大切なのはどちらかというとラウルに比重があるような意味合いに取れますが、こちらも英語を見ると、最後に言い添えた一文の方が重いです。「ラウルが大切なのは君と同じだ」が、それがどれくらいかというと、自分が君を大切に思っているのと同じくらいだと。ラウルとアトスの大切さが自分にとってはイコールなんだ、と言うことで、どれくらい重く考えているかをアトスにわかってほしいということですよね。

しかも、アトスが現在完了形で言ったのに対してダルタニヤンは現在形で答えています。
これまでの友情が、アトスは「今後はおまえ次第でどうなるかわからんぞ」と言っているのに対し、ダルタニヤンは「今も変わらない」と言っている。絶交宣言されても自分の気持ちは変わらないと言っている。

英語字幕で見たときは3回目だったので、このあとの展開を知っていたということもあって、もうこのシーンのやりとりを知ったとき、泣きながら転げ回りましたね。

このあと、結局ラウルは戦死、ダルタニヤンはアトスに問答無用でグーで殴られたあげく「裏切り者」と言われてしまうわけですが、自分ができるだけのことはしたのに問答無用のアトスに対して怒らないどころか、ルイに「暗殺者(=アトス)が銃士の通用門から入ってきたと聞いたけど、放置しておくのか?」と問いつめられたときですら、「彼が殺したいと望んだのは自分の痛みです。息子を失ったのです。それがおかしいとはなにひとつ思えません。」とアトスをかばうシーンでさらに泣きました。
ルイがわざわざ「暗殺者を野放しにするのか」と言いに来ているのに、近衛銃士隊の隊長がその「暗殺者」を公然とかばうわけですから、ダルタニヤンだって命がけです。

アトスはアトスで、本当に憎むべきはルイだということは頭ではわかっている。わかっているけど、ダルタニヤンが結果的にラウルを守れなかったこと、自分と気持ちをひとつにしてくれない(=ルイを倒すと言ってくれない)、自分の気持ちをわかってくれない(と思っている)ことで、怒りのはけぐちがダルタニヤンに向かってしまう。つまりは八つ当たりなんですが(笑)、八つ当たりできるというのはダルタニヤンに対する甘えでもあると思います。
ただの友人以上に大切に思っていたからこそ、つらい。(アラミスには見抜かれていましたが)
だから最後の最後まで意地を張っていて、ダルタニヤンが手紙をくれたのに「罠だけど行くしかない」と言い、手引きしようとしてくれても「罠だ」と言い、追いつめられてルイにダルタニヤンだけ助けようと言われたら「どーせ行くんだろ」と顔をそむける。ダルタニヤンより10歳は年上なんですけどね(笑)。
でも謎が解けたら、全部水に流して、いっしょに戦う。ダルタニヤンが倒れたらまっさきに手をさしのべる。"Forgive me."と伝える。


というような感じで、英語で見ていると眠れなくなる箇所がたくさんあるのですが、たった1シーン取り出しただけでこの始末なので、ほかのシーンはまた改めさせていただきます。(もういい)
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by n_umigame | 2011-12-06 00:03 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
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