*さいはての西*

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『宇宙人ポール』(2011)

1947年、ワイオミング州に怪しい飛行物体が落下した。そして60年後、イギリス人のSF作家クライヴとイラストレーターのグレアムは、アメリカ・サンディエゴで開催される、世界中のマニアが集うコミコンに参加。その後2人は長年の夢だったアメリカのUFOスポット巡りに出発する。“エリア51”付近を車で走行中、ひょんなことから宇宙人と遭遇し、成り行きで車に乗せる事に。ポールと名乗るこの宇宙人は、囚われていた政府の施設から逃げ出したと言う。一方、そんな彼らを追う一台の車があった……。(goo映画)

コミックオタクのイギリス人のグレーム・ウィリー(サイモン・ペグ)とクライヴ・ゴリングス(ニック・フロスト)はコミコン・インターナショナルを訪れるためにキャンピングカーでアメリカ旅行をしていた。二人がネバダ州のエリア51付近を通過したところ、宇宙人のポール(声: セス・ローゲン)と出会う。(Wikipedia)


『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』のあの仲良しコンビがスクリーンに帰ってきた!!

以下、ネタバレです! 映画をご覧になった方向けの本当にネタバレですのでご注意下さい。









サイモン・ペグ&ニック・フロストのコンビに免疫ができたせいか、腹を抱えて大爆笑ということはなかったのですが、のっけからくすくす笑いが止まらない映画でした。
PG12はなんでかなと思っていたのですが、卑語(アメリカンスラング)多すぎ!!ということですよね。

今年は『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』と並んで、大ハズレかもしれないけど大当たりかもしれない映画として大きく期待していた作品です。
個人的には映画館に見に行って良かったと思ったのですが、これはちょっと見る人を選ぶ部分のある映画かもしれません。

主役二人は毎度お馴染み(笑)「オタク」という設定になっているのですが、最初の方で、グレアムとクライヴの説明がホテルのサービスマンに通じず「何を言っているのわからない」と言われてしまうところがあり、このシーンで笑えるかどうかが映画を楽しめるかどうか、楽しめるとしたらどれくらい楽しめるかという試金石になっていると思いました。

元ネタについて説明不要、それがオタクの必要最低条件。

ですから、オタクの会話というのは、元ネタについてまったく知らない人が端で聞いていて何を言っているかさっぱりわからない。
「あははは、あるある、あるあ……(泣笑)」と思えたら、あなたも立派なオタク。それを端的に表したシーンだと思いました。

この映画はSF映画(TVドラマ)という元ネタがあり、それが物量だけでなく、微に入り細を穿った小ネタに至るまでちりばめられているため、そのめくばせがわからないと笑えないシーンがある、あるいは時間を忘れて盛り上がっているオタクの会話を端で聞かされているようなポツネン感を味わうはめになるのではないかと思われます。

だって、劇場内でゲラゲラ笑っている人(自分含む)とニコリともしない人の間の壁ったらすごかったです。わたくしなんぞ最初の「ネビュロン賞」で笑いのスイッチ入ってしまい、どうしようもなくなってしまいました。(もちろん、ネビュラ賞のもじり。)あと、乳房が3つある緑色の肌の宇宙人って『銀河ヒッチハイク・ガイド』に出てくる「エロティコン星系第六惑星の乳房が三つある娼婦」!?どこまでマニアックなんだ!いやでも『銀河ヒッチハイク・ガイド』はイギリス人とSF好きの教養だから!?(笑)

素直に見れば、イギリス人から見たアメリカの風刺であり(「イギリス人て銃を持ってないってほんと?」「警官も撃たないってマジ?」と二人に聞く保安官とか、キリスト教原理主義の父親とその娘とか【キリストがダーウィンを撃ち殺すイラストのTシャツには爆笑しました。ほんとにありそうなんだもん!】、男性二人で旅行していたらゲイ・カップルと決めつけられるとか、ジョージ・ブッシュが「君は今まで私が侵略した中で最高だよ!」とサインした自分の写真とか。これも笑った。)、バディものの心温まるロードムービーでもあるのですが。

ポールが、キリスト教原理主義の娘ルースの「眼を開く=蒙を啓く」シーンは象徴的でした。
このシーンはラストの伏線にもなっています。

あと、シガニー・ウィーバーの作品選びの男前度に胸が震えました。『ギャラクシー・クエスト』で味しめた?(笑)あんなにドレスアップしているのに、丸腰でもばりばり戦えるのがもうリプリー。この大女優を文字通り一瞬で踏みつぶすとは……。

元ネタになった(と思われる、も含む。わたくしの勘違いもあるかもしれません)作品。
『未知との遭遇』
『E.T.』
以上2作品は未見の方は先に見ておく方がいいかも。
スピルバーグ監督がカメオ出演しています。

『激突!』
『スタートレック』
『スターウォーズ』
『メン・イン・ブラック』(追う側もオタクがいるというのが笑えました)
『プレデター』
『エイリアン』
『X-ファイル』
『イージーライダー』
『ダーティ・ハリー』
『レイダース』(?)

映画に詳しくないわたくしでもそれなりにわかるところがあったので、詳しい方がご覧になったら腹がよじれるんじゃないかと思います。

ただ、ちょっと元ネタによっかかりすぎでメインのお話が弱くなっているような気もするので、そこも残念だったかもしれません。
ほか残念だった点。
・下品なシモネタやゲイネタを連発して笑いを取ろうとする姿勢はちょっと減点。こういうのは「ここぞ」というときに使わないと。
・伏線が「あーこれ伏線だな」とわかりすぎ。

上記以外の爆笑したシーン。
・ルースが、父親が爆発にまきこまれたと思って「パパ!」と走って戻るんだけれど、無事とわかったとたん「パパは無事!」と180度方向転換するシーン。とっさにどうしたらいいかわからずとまどうグレアムにも笑いました。
・ゾイルが実は味方だとわかるのですが、その理由が「ポールが仲人だから」。ここも笑いました!「奥さんによろしくな」とゾイルに別れ際に言うポールは本当にアメリカの日常生活にいるおっさんなんですね(笑)。
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by n_umigame | 2011-12-25 22:33 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
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