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NHK BS『ミス・マープル』シーズン4 #2「殺人は容易だ」

ミス・マープルは列車の中で老婦人ピンカートンに出会う。彼女は地元の村ウィッチウッドで起きた2人の不慮の死を殺人だと信じ、ロンドン警視庁に通報しに行くのだという。彼女以外は誰も殺人を疑っていないが、次の被害者になりそうな人物もわかると話す。しかし、列車を乗り換えるためミス・マープルと別れたピンカートンは、ロンドン警視庁にたどり着く前に命を落とす。ミス・マープルは事件の真相を求めてウィッチウッドへ。
(NHK海外ドラマHP)


原作は既読。ドラマは何だったか、アメリカのTV映画かなにかを見ました。そちらもトホホなできでした。(なんかルークが、大学の先生で、コンピュータで犯人を割り出すという…しかも、どっかで聞いたぞこの設定……)
原作はノン・シリーズもので、クリスティーの好きな、若い男女が恋の駆け引きをしながら謎解きをしてハッピーエンディングを迎えるというお話です。原作は。

さて、今エピソードは、豪華俳優陣ですね。

(えーと、改めて言うまでもなく、このブログは個人の感想や意見で成り立っておりますので、何を書いても基本的に「わたくし個人的には」という枕詞つきであることをお断りしておきます。
なぜそんなことを改めて言うかと申しますと、以前「豪華俳優陣だ~わーい♪」と書いたら「わたしは豪華とは思いませんでしたけど」というコメントをいただいたことがあって、苦笑しましたので。)

原作では植民地帰りの元警察官で、この物語の探偵役でもあるルーク・フィッツウィリアムを、BBC『シャーロック』のタイトルロール、ベネディクト・カンバーバッチが演じています。名前が長いのでバッチ君でお願いします。
バッチ君、地毛は金髪なんですね。シャーロックの時は黒っぽく染めているみたいですが、シャーロックの印象が強くて、それも良い印象だったせいか、黒っぽい髪の方が薄い灰色の目に似合っていて良いように思います。この役者さんは立ち姿が美しいことを撮影した人もよくわかっているようで、全身が入るシーンがいいですね。
声もシャーロックと同じ、三上哲さんでした。

どっかで見たけど思い出せなかった、リディア・ホートン役のアナ・チャンセラー。
個人的には『銀河ヒッチハイク・ガイド』の、あのゼイフォードが好きな補佐官(?)役。あと見てないけど『Spooks』『サイレント・ウィットネス』『Law & Order』などなど。(今IMDbを見たら、2011年に『ルイス警部』にも出てるし、2007年のジョナサン・プライスがシャーロック・ホームズのTV映画なんてあったの? で、アイリーン・アドラー役もされています。)
テレンス・リード巡査を演じたラッセル・トビーはBBC『SHERLOCK』series 2でHenry Knightを演じていました。バッチ君とは再演ですね。
オノリア・ウェインフリートとホートン少佐の役者さんもどこかで見たことがあるのだけれど思い出せない。すみません。

見終わって感じたこと。
ああ、感じ悪かった。
これに尽きます。

以下、ネタバレです。犯人も割っていますのでご注意ください。












原作の犯人は明らかにぶっこわれてまして、ドラマの犯人も、自分のために次々と殺人を重ねるという点では変わりないのですが、違うのは動機です。

今エピソードで、そこにいたらおそらくグーで殴ったわと思った人、その一。それは犯人ではなくホートン少佐です。
よくよく話を聞いていたら、諸悪の根源はオマエだろと。
少なくともアンタに「悪魔め」とか言われたくないよと。

だってホートン少佐が、ホノリアの弟…身体の大きい子ども同然とわかっている人…に、酒を飲ませなければ。酒が入っている状態で、聞かれたからと言って男女のあれこれについて教えなければ。「もう止められなかった」って酒瓶取り上げろよ。
なのに、自分がしたことは棚に上げて、全面被害者面ですか。

そこにいたらおそらくグーで、あるいはパーで殴ったわと思った人、その二。それはミス・マープルです。
「言わなくちゃいけないわ」って、ここで!?
こんな大勢いる前で言わせなくてもいいじゃない。これが探偵役が男性だったら女性に対して思いやりがない無神経な男、というだけで終わったと思うのですが、同じ女性としてそれはないだろと。
(吉田秋生の、どの作品だったか忘れてしまったのですが、主人公(女性)が「強姦なんて女にとっては殺人と同じ こと」というセリフを言うシーンがあり、なんとなく思い出してしまいました)

なにもかも、それは殺人に比べたらましかもしれません。
でも、ひどいですよね…。生き残って正義の側に立ち、自分の手は何一つ汚れはありません、という感じが、ものすごく感じが悪いなーと思ったのでした。

これならいっそ、原作どおりのあのぶっこわれた犯人像の方がよかった。
だって、アガサ・クリスティーだから。いいじゃないですか、あれで。
これが原作がルース・レンデルです、とかミネット・ウォルターズです、とか言われたら、ああなるほど、はいはい。で、すっきりきたと思うのですが。だったらドラマも見ませんし。(おおおおおい)

そうでなければ、全身でぶつかってきてほしかったです。『オリエント急行の殺人』の制作チームみたいに。
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by n_umigame | 2012-03-26 21:40 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(3)
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Commented by Yuseum at 2012-03-26 22:53 x
そこにいたらチョキで目潰ししたわと思った人達に、番組製作スタッフを入れてもいいですか(苦笑)

だんだん宗教色が濃くなるので嫌な予感はしてましたが、
「カトリックのタブーが発生したので、ミス・マープルが断罪しました。」
な映像作品にしてしまった罪は大きい(−_−#)

にせみさんの仰るように、原作の犯人像の方が…
って、原作を読んでいないYuseumですが(爆)
にせみさんが書かれている米テレビドラマを、むか〜し見ただけでf^_^;)
ちなみに、日本で最初にテレビ放映された時は、「ロンドン殺人事件」というタイトルだったようです(・・;)
Commented by n_umigame at 2012-03-30 23:14
はい~チョキでもラリアットでもかましたってください。

原作を改変するのは良いのですが、とにかく感じが悪いのがいやなのですよ、このチームの作った「ミス・マープル」ものって。
私はあまり宗教色は感じませんでた…その分単に「やな感じ」と思っただけで…。
でもアメリカの人が制作チームに入るとファナティックになるのかもしれませんね。

>「ロンドン殺人事件」

なんですかそのセンスの欠片もないタイトルは…(゚Д゚)
Commented by ななし at 2013-11-11 11:53 x
犯人役の女性って、昔「マクベス巡査」というスコットランドのドラマに出てた人だと思います。
あの眉と個性的な顔立ちのせいか、歳を感じさせなくて驚きました。