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『王立警察ニコラ・ル・フロック』saison4 #15, 16 ; 「フラン・ブルジョワ通りの惨劇」前後編

"L' affaire de la rue des Francs Bourgeois"

厳格な法の番人であるモント氏の館で、モント氏の息子ジョフロワ一家が毒に倒れる事件が起きた。ジョフロワとその娘は即死し、妊娠中だった妻も男児エグジュペールを生むと息を引き取る。一方、ニコラが出席していた夜会では、アルク騎士が従兄である国王との逸話を意気揚揚と披露していた。(前編)
モント邸に届いた脅迫状を調べていたブルドーは、それを書いた代筆屋ヴィラールを喚問することに成功する。ヴィラールは脅迫状の意外な依頼主と、その人物の別名をニコラたちに告げる。エメに続いて長男の司教アンリも毒殺され、怯えてすがりついてくるオルタンスをモント氏は慰める。(後編)
(AXNミステリー)



Saison4の2話目は、1話目よりはおもしろかったです。
やっぱりテンポは良くないと思いましたが、画面をじっくり見ていられる程度に退屈しませんでした。

ある特定の一家で家族が次々と変死を遂げるという、アガサ・クリスティの小説のようなお話でした。
とは言うものの、クリスティの小説みたいに全員に殺人の動機と機会があってアヤシイという見せ方ではないので、事件解決のヒントも与えられず、次々と人が死んでいくのをただ見せられるという、ミステリーとしては間延びした作品ではございました。

また、これだけ登場人物が多いのに、字幕が今ひとつ…ふたつ…みっつくらいだったせいか、プロットを追うのにわかりにくいし、一部矛盾してる。
ですので、自分でちょっとまとめてみました。

全面的にネタバレになるので、もぐります。犯人も割っています。


















■モント家。惨劇の舞台になる家です。
・モント氏・・・モント家の家長。パリ高等法院の検察官。清廉で厳格な司法官で、国王にも一目置かれている。使用人たちにも寛大で優しく接するので、慕われている。妻はすでに死別している模様。
・アンリ・・・モント氏の長男。司教。
・ジョフロワ・・・モント氏の息子。
・エメ・・・モント氏の息子。オルタンスの夫。いわゆる極楽とんぼみたいで、だらしない生活を送っている。
・オルタンス・・・エメの妻。エメが父親ではない息子がよそにいる。名前だけで息子本人は登場せず。
・エロイーズ・・・モント氏の妹。甥っ子のエメを心配しつつかわいがっている模様。
・サン・ジャン・・・モント家の使用人。
・エグジュペール・・・ジョフロワとその妻の間に生まれた子。モント氏から見ると孫に当たる。
・ジョフロワの妻・・・字幕では名前も出ぬ間にエグジュペールを出産後に死亡。
・ジョフロワの娘・・・名前も出ぬ間に死亡。

■王族?
・アルク騎士・・・国王の従兄弟。ルイ14世の私生児らしい。
・サンジェルマン伯爵・・・山師。アルク騎士の兄(と言っている)。作中でも錬金術や毒物に通じていることになっています。

■その他今回初登場
・クレキー夫人・・・オルタンスの友人で、ニコラの愛人。何人目だおい。
・モルトマール・・・スキンヘッドの怪力武闘派。ニコラの捜査を手伝ったりしている模様。ベイカー・ストリート・イレギュラーズみたいなかわいい少年たちはどこへいったんだね。
・竜騎兵・・・アルク騎士の部下。名前も不明のままブルドーに撲殺される。
・イチジク売りの少年・・・竜騎兵に頼まれて毒入りイチジクをモント家に売りに行く。名前も不明のまま竜騎兵に刺殺される。こんなんばっかし。


モント家で立て続けに、①ジョフロワ、②その妻、③この夫婦の娘が死亡。
そこへ、もう一人の息子エメの妻オルタンスも、クレキー夫人宅で食事中に倒れて、アルク騎士の馬車でかつぎこまれる。
アルク騎士は食事中に気分が悪くなったオルタンスを見て手を貸すでもなく、隣の座席の貴婦人に「からっぽの頭も支えられないなんて神の恩寵はどうなったんだ」と陰口を。女の腐ったようなやっちゃなと思って見ていたら、クレキー夫人から「(馬車を貸すという申し出に)初めて役に立ったわね」と辛辣な返しが。クレキー夫人、男前。いちおう相手は腐っても王族ですからね。
モント家では医者を呼んだはずが、アルク騎士から言われてきたというサンジェルマン伯爵が来訪。オルタンスを診せてくれと。
作中兄弟という設定のアルク騎士とサンジェルマン伯爵ですが、うさんくささが炸裂しています。この役者さんがうまいんですが。

そうこうしているうちに、イチジク売りの少年から買ったイチジクが原因で④エメが死亡。
⑤イチジク売りの少年も刺殺体で発見される。
⑥長男のアンリ司教も手袋に仕込まれた植物の毒とげで死亡。
⑦エロイーズも暖炉に仕込まれた爆弾で死亡。
取調中にニコラととっくみあいになった⑧竜騎兵、ブルドーに撲殺されて死亡。

以上、犠牲者8名。
うち、⑤イチジク売りの少年と⑧竜騎兵以外は全部、オルタンスが真犯人でした。

その動機というのが、アルク騎士が結婚の口約束したのだけれど身分違いの結婚だから持参金(女性の方が出す)が必要だから、という。
最終的にあと一歩(ニコラの表現だと「あと一針」)で成功するところだったということなのですが、うーん。

オルタンス、男の趣味悪すぎだろ。
ツッコミはこれしかないですよ。
まあ惚れちまったもんはしょうがないんだけど、そうも見えなかったというのが。
息子のために父親が必要だったというのならわからんでもないんだけど、それもそうも見えなかったというのが。
クレキー夫人だけが本当に友人として泣いてくれたのが、救いでした。クレキー夫人、最後まで男前。
あとモント氏の俳優さんがいいのと。
異性関係がフリーダムな男性キャラクターのなかにあって、たいへんストイックなモント氏は一服の清涼剤でございました。


■以下思ったことを箇条書きで。
・ブルドーが脅迫状を調べに行ったのはどこ?図書館?ニコラはもっと早く、というかまずこれが決定的な犯人からの物証なんだから、真っ先に調べたらどうなのか。
・なんでいきなりアンリ司教を疑うの。もう犯人だろって決めつけてる口調でしたよね、ニコラ。
・ブルドーに八つ当たりして胸をぽかぽか殴って「君は悪くない!」って言うシーン、かわいい。言動が一致してないニコラもかわいいけど、ブルドーさんの「(゚Д゚;)?」みたいな顔も最高。
・プロットを追うのに字幕がわかりにくい。オルタンスは実母ではないと言っているのに、モント氏のセリフの字幕が「〔エグジュペール〕を母親の元に返さねば」となってて「???」となりました。実母は死んだって冒頭で言ったじゃん。
・ムダなアクションシーンが多い気がする。申し訳ないけどニコラの身のこなしは軽いとは言いがたく、見ていてあんまりわくわくしない…。
・サン・ジャンはなんでいきなり瀕死なの?
・オルタンスに「あなたもよ」と言われたときのサルティン総監の「え!?(゚д゚lll)」みたいな顔ステキ。
・いや、ほんで刺した方(モント氏)はこのあとどうなんの。
・ジェロームさん手がきれい。
・「彼女は加害者だが被害者でもあると思ってね」
…もって他山の石とせよ、ですよ。ニコラ。

すでに、いよいよルイ15世が崩御する、シーズン5が楽しみです。
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by n_umigame | 2012-11-05 22:03 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
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