『星の王子さまの天文ノート』縣秀彦監修(河出書房新社)


月の不思議、四季の星座、美しい銀河や天文現象を納めたミニ図鑑等、『星の王子さま』をもとに、王子さまやキツネ等の絵とお話をちりばめた、天文初心者向けのやさしいビジュアル入門書。

「星があんなに美しいのも、目に見えない花が一つあるからなんだよ」
——全世界で8000万部を超えるサン=テグジュペリ『星の王子さま』のお話と挿絵とともに、国立天文台 縣秀彦先生の監修のもと、都会でもふと見上げた時 に楽しめる月や太陽系の惑星、美しい銀河の秘密を丁寧に紹介しています。
すぐに使える、春夏秋冬の星座早見表も収録。
好きな星がきっと一つ見つかる、初心者の方のためのやさしい天文入門書です。
(出版社HP)



とても美しい本なのですが、えー…っとですね、『星の王子さま』はあんまり関係なかったです(笑)。
合間合間に星の王子さまのイラストや引用、コラムが挟まれるのですが、主たる内容と別々に盛ってある印象で、テーマと『星の王子さま』が密接につながっているというわけではありませんでした。
そこに期待していたわたくしのような読者はちょっと残念。

ですが繰り返しますが、写真が豊富でとても美しい造本であるとともに、天文(学)に携わっていらっしゃる方々のコラムがとても充実しています。
太陽系のこと、日本から見える四季の星座のことなどを概観するのにとても良い本だと思います。

宇宙全体の質量の95%がダークマターである、という説が発表されたとき、とてもうれしかったのを覚えています。
それまでは、今現在人間にわかっている物理法則などの事実だけを根拠に想像するとしたら、わたくしたちはこの地球から出ていくことができず、やがて死んでしまうだけ、地球という星ごと滅びてしまうしかないのかと思っていたからです。

でも人間にわからないことがまだ95%もこの宇宙にはある。
既知宇宙の外側にも宇宙が…あるいは想像を絶する世界があるかもしれないですよね。
本文中のコラムに、「虹が七色に見える原因を解明したところで、虹が美しいということに変わりはない」と書いてらっしゃる天文学者の方がありましたが、まったくそのとおりだと思います。
同様に宇宙の謎に挑みながら、あるときたまさか答えが見つかったとしても、星が美しいことに変わりはありません。知るためには「自分たちはまだほとんど何も知らないのだ」というところからしか始められないと思います。
次々と新しい謎が立ちはだかり、そのたびにその謎に挑むのだと思うとわくわくしますね。
答えがわかるほうが楽しいかもしれませんが、たとえ答えが出なくても、「なぜだろう、不思議だなあ」と問い続けることって大事だと思います。


ところで、巻末に「タイプ別星へのアプローチ」というフローチャートがついていまして、わたくしは「A.情熱を静かに燃やし続ける『月の色のヘビ』タイプ」でした。^^
「源泉の最初のひとしずくを見たい、一次資源に自ら触れないと気がすまない追求型。『人には甘えない』精神から孤高の人と見られがちですが、体内組成は98%が好奇心。天文学者という生態に関心があり、最新の天文学にもひるまず飛び込める方なのでAへ」

…というわけで、ここでも「オタク」言われました(笑)。

なぜかサン=テグジュペリのことばが選択肢に。
「愛する--それはお互いに見つめ合うことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることである」
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by n_umigame | 2013-03-13 00:03 | | Trackback | Comments(0)

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