*さいはての西*

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『インターステラー』(2014)その1:うっとり感想編。

ストーリー:近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込む。(シネマトゥデイより)



■映画『インターステラー』オフィシャルサイト


 配信にてレンタル、字幕。
 ポイントを使ってほぼタダで見られたくせに見終わって数時間後にBlu-rayをポチってしまったのですが、とりあえず1回見た感想をざざっとまとめます。(それでも十分長いけど…)今からBlu-rayで見直す気満々なので、リピートしているうちに感想が多少変わるかもしれませんが。


 初めて見るのに、いい意味でなつかしい映画でした。久しぶりにこういう映画を観たなあというノスタルジーを感じながら、気持ちのいい余韻とともに見終わりました。
 こういう映画、大好きです。
 実は予告篇すら見ていませんでした。(この半年映画館に行けるような状態ではなかったということもありまして)風のうわさで聞いていたあらすじくらいでしたが、それも正解だったかもしれません。

 宇宙、天体物理学の用語がほぼ何の説明もなく矢継ぎ早に出てくるので、「難解だ」という感想も見かけましたが、そんなことはないと思います。
 自分が宇宙番組やSFが好きなので、初めて聞く用語や概念、設定などはなかったせいかもしれません。が、それを差し引いても、用語や設定はマクガフィンだくらいに考えて「そういうことになっとるらしい」くらいでも全然だいじょうぶな作品だと思います。
 もちろん、概念として知っておく方がすっと入ってくる、おもしろく見られるというものはあります。特に、いわゆる「ウラシマ効果」はドラマを盛り上げるために一役も二役も買っているので、知っておいた方が楽しめるでしょう。


 以下、見終わった方向けの完全ネタバレですので、未見の方はここで回れ右推奨。
長いよ!












 見終わった瞬間から書きたいことがありすぎて収拾がつかないので、適当に項目にしています。まとまりがなくて申し訳ない。


■映画のメッセージ
 この作品は、今、世界全体を覆っているように見える閉塞感に、「下ばかり見るな、空を見上げろ」というメッセージを象徴的に送る映画だ、というのがわたくしの感想です。
 なので、ハードSF映画だと考えると食い足りない部分があるし、父子愛の映画だと思うと設定が大げさすぎる気がするという、帯に短したすきに長し(笑)。それらは物語を語る上で重要なファクターではあるけれども、それがメインの映画ではないのではないかと思いました。

 何度も出てくるディラン・トマスの詩、「Do Not Go Gentle Into That Good Night」は、死に行く父親に向かって詠んだとされるそうですが、人類の衰退、滅亡という「夜」に対して奮起せよ、ということと解釈しました。
 この詩で「死」のメタファが「Good Night」と表現されているように、実は、死は甘美なものであるのかもしれません。もう働かなくていい。学校にも行かなくていい。年も取らない。病気もしない。あらゆる悩みや苦しみ、悲しみから解放される。疲れた体を横たえて目を閉じれば、もう二度と目覚めなくてもいい。
 人類の滅亡も、何かが激変することではなく、日常の延長線上にゆるやかに、日が沈むようにおだやかに、優しくやってくるのかもしれない。
 けれど、そのgood nightに安易に身をゆだねてはならない、奮起せよ、顔を上げよ、生きよ、と。

 見終わったときの静かな爽快感は、再び旅立っていくクーパーに象徴されるように、希望にあふれています。
 おそらく困難な道ではあるでしょう。けれど、岐路に立たされたとき、いつだって希望は困難な方にしかないのだという、人類に贈る応援と祝福。
 いい映画だなあと思いました。こういうメッセージとSFは親和性が高いですよね。だから物語る上でSFの体裁を取ったのだという必然性がすとんと理解できるという意味でも、いい映画だと思いました。
 そしてひと頃は、ある意味屈託のない、こういう人類賛歌のSF作品が、表現メディアを問わずもっとあったように思い出し、初めて見た映画なのに「なつかしい」と感じたのでした。


■同調圧力に屈しない科学者とセンス・オブ・ワンダー
 時の為政者が都合の悪い歴史的事実を捏造、歪曲するのは、洋の東西問わず行われていることですが、この映画では、ひところ流行った「アポロ計画はなかった説」を教科書に載せているようです。食糧難のため、国家による国民総農家計画を敷くためのもののようですが、これも象徴的です。
 農業と土(大地)は切っても切り離せないものであり、つまりは人間を大地(地球)に縛り付け、下を向かせるためにそうしているのです。(誤解の無いように申し添えますが、農業が大事ではないと言っているのではありません。大事です。)
 科学者の素質のあるマーフは、センス・オブ・ワンダーを失いません。みんなが「下」を見て「そうすべき」「それが当たり前だ」という無言の同調圧力の中で、謎を謎として見ぬ振りができないゆえ、いじめられ、先生からも問題児扱いされています。(日本だったらこういう人に「非国民」という言葉を投げつける人がいそうです)しかし結果的に彼女が父親に、大地のしがらみを蹴って、「上=空=宇宙」を見上げ、飛び立つようにしむけたのでした。
 クーパーがロケットなら、マーフがブースターだったと言ってもいいでしょう。
 また、「それでも地球は回っている」と言ったとされるガリレオ・ガリレイへのオマージュもあるのかもしれません。人類にとってコペルニクス的転換が起きるとき、「アタマおかしいんじゃないの」と思われる人が現れるという。


■反復と循環の親子関係
 ディラン・トマスの詩は3回は出てきたかと思いますが、この作品には反復と循環、円環があらゆるところに見られます。個にして全、細部も全体もそうですね。伏線を拾ってきれいに輪が閉じるということもありますが、クーパーとマーフの父子関係もそうです。

 マーフは聡明な子でしたが、最初は、父親を愛しているがゆえに、笑って送り出すことができませんでした。クーパーは娘のためにそうするのがベストだと判断したからこそ愛するマーフをおいて行ったのですが、マーフにはそれが理解できません。愛しているからそばにいてほしい、「自分の気持ちを優先しろ」と言っているのです。自分の要求を蹴って行ってしまった父親に対してずっと怒っている。見捨てて行ったのねと言っています。いわば、父親の気持ちより、自分の気持ちが優先です。
 けれど、寿命を悟ったときに冷凍睡眠で2年間眠ってまで父親を待っていました。自分にも愛する、守るべき家族ができて、父親の気持ちをやっと理解することができたのかもしれません。最期に自分を看取ろうとする父親に、今度は笑って「行きなさい」と送り出します。子どもの頃ちゃんとできなかったお別れ、クーパーがかつて望んだであろう「笑顔で愛する人を送り出す」お別れが、やっとできたのです。(このシーンは映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のあのシーンも思い出します)

 気が遠くなるような時間を、冷凍睡眠してまで待ったのだから、マーフだって最期に父親にそばにいてほしかったに違いありません。けれども今度は、子どもだった自分と同じ間違いはしない。愛しているがゆえに、父親がどうしたいのかを汲んで、彼の気持ちを尊重しました。本当の意味で、大人になったんですね(笑)。
 かつて”子ども”だった娘が十分に”大人”になったことを理解したクーパーも、もう親であることから自由になっていいのだと理解しました。だから静かに身を引いたのでしょう。
 そして、生きてさえいれば、かつての間違いを正すことができる日も来るというメッセージも感じました。

「選ばれたのはマーフだった」とクーパーは言っていますが、ラストで「親を新しい旅に送り出す子」として、ここで循環しています。
 5次元のあのボルヘスのバベルの図書館みたいなところで、クーパーが「俺を引き留めてくれ!」って泣いてましたもんね(笑)。お父さんだって、こんなことになるって知ってたら行きたくなかった!!って。全然笑うシーンじゃないのにちょっと笑ってしまいました。


■マーフィーの法則
 娘にマーフィーという変わった名前をつけたのは父親のクーパーだったようです。何でこんな名前をつけたの?とマーフは文句を言っていました。「マーフィーの法則」というと、わたくしもどちらかというとジンクスあるあるを集めたようなイメージがあり、ネガティブなイメージでした。("何事であれ失敗する可能性のあるものは、いずれ失敗する"とか)ですが、クーパーは、水が半分入ったコップを見たら「まだ半分も水がある」と考えるタイプなのだということがわかります。こんな一世一代の大ばくち、うさん臭い旅に出るのですから、生半可なポジティブさではくじけてしまいます。「失敗する可能性」は言い換えれば「成功する可能性」です。クーパーなら"成功する可能性があるものは、いずれ成功する"と解釈するのでしょう。この途方もないポジティブさは、宇宙飛行士、ひいては開拓者、冒険者には必須の性質です。後述します。


■カール・セーガンの『コンタクト』と、物理法則(?)"愛"
 カール・セーガンの小説が原作の映画『コンタクト』と、おそらく確信犯的にやっているのであろうキューブリックの『2001年宇宙の旅』を何度も彷彿とさせる作品でした。(Wikipediaの記事によると、「『インターステラー』の前提は、カール・セーガンに紹介されて以来の知人どうしであり、1997年の映画『コンタクト』でも共同した映画プロデューサーのリンダ・オブストと理論物理学者のキップ・ソーンにより考案された。」とあり、納得した次第です。)

 『コンタクト』を思い出すのは、父と娘の絆のドラマでもあるからでしょうが、もうひとつ、「愛」について語られる重要なシーンがあるからです。
 ジョディ・フォスター扮する主人公が、「わたしは科学者だから証拠がないことは信じない」と言うと、亡くなったお父さんを愛していたか、と問われ「もちろんよ」と答えると「証拠は?」と畳みかけられて言葉を失うシーンです。
 もちろん、主人公が亡くなった父親をどんなに愛していたかということが、観客に伝わってくるように、つまり客観的にわかるように描かれていました。

 "愛は確かに存在(実存)し、実存するならば物理的に(客観的に)計測(理解)可能である。"

 この命題が『インターステラー』にも引き継がれています。いきなり「愛よ!」で片付けるなよ、というツッコミも多々見受けられ、ご意見ごもっともなのですが、『コンタクト』を見ていると、なるほどなあ、そう来たかと思う解釈でした。


■ツッコミ①
 しかしあの「愛」の演出は本当に唐突だったと思います。もうちょっと何とかならんかったのかと思わないでもないのですが、アン・ハサウェイにあの輝く笑顔、きらきら大きなお目々でああまでさわやかに断言されたら、「そっか!」としか言いようのないようなゴリ押し清々しさにあふれていました。煙に巻かれてみるのも気持ち良く映画を見る作法かと思うことにします。


■個人的な愛情の普遍性
 クーパーが、自分の子どもたちを救いたいという個人的な感情だけで動いていると責められるシーンがあります。ほかの方のレビューでも同様の感想を見かけました。
 いわく、人類の存亡がかかっているときに自分勝手だと思わないのかと。
 わたくしは思いませんでした。個人的な愛情ほど強いものはないからです。目の前にいるたった一人の人を愛し、守りたいという具体的な感情ほど、強く、普遍的な愛はないだろうと思うからです。「人類」なんてでかすぎて、個人のポケットに入りません。個人の手に余るものを個人的に強く愛せる人は人ではありません。イエスやブッダはそういうひとだったかもしれませんが、神なき世界に住んでいる以上、人がなんとかしなければなりません。
 この映画では、結果的に、クーパーの「娘を救いたい」という個人的な愛が人類を救いました。また、恋人がいる星だからこそ行きたいと願ったアメリアが生き残るのも象徴的です。


■マン博士
 クーパーの影/カウンターバランスのようなキャラクターとして、マン博士が登場します。アメリアによれば、彼は「天才」科学者らしいのですが、フタを開けたらただの英雄願望の俗物でした。お迎えに来て欲しいから、住めっこない惑星を「居住可能」と嘘の報告をして、冷凍睡眠で待っていました。調査した結果を見られると自分の嘘がバレるので、データを保存してあったロボットKIPPを設定を変えると自爆するようにし、ほかの乗組員も全員殺して、地球には自分都合のいい報告をするつもりだったのでしょう。そのためには殺人も辞さないという、わかりやすいクズでした。
 自己弁護のためにきれいごとを言ってはいますが、マンは人類どころか、誰のことも愛してないし、考えていません。あえて言うなら自分のことしか考えていない。任務を同じくする人のことすら愛せない/尊重できないのに、「人類」みたいな象徴的な概念を愛せる/尊重できるわけがない。これもよくわかります。神は細部に宿るのです。
 娘を救いたいという思いがだだ漏れのクーパーが批難されますが、「人類を救う」というような壮大でいいこと言ってるように思える人間のうさんくささがよくわかるナイス配置のキャラクターでした。
 クーパーの「影(ユングの言うシャドウ)」のように思えるのは、クーパーが上述したように途方もないポジティブさで強い光を作る人物として描かれているせいもあるのかもしれません。


■居住可能惑星(ハビタブル・プラネット)の胡散臭さ[余談]
 ミラーの惑星のように、「水がある」というのは生命にとって大事なことなのですが、あればいいってもんじゃないだろうということが端的に描かれていました。
 惑星学者が「居住可能惑星」と言っている惑星がいかにダメ物件で、悪徳不動産屋も裸足で逃げ出すレベルかということがよくわかる、地球外生命がご専門の宇宙物理学者・須藤靖先生のエッセイをぜひぜひお読みください。(『人生一般ニ相対論』須藤靖著(東京大学出版会))爆笑しながら知識が身につく一粒で二度おいしいエッセイです。


■ツッコミ②
 人類の存亡がかかっている一大プロジェクトのわりには、NASAの人選はまずすぎです。だいたいパイロットの選び方が場当たり的すぎるだろうと思うのですが、そこはそうでなければお話にならないので仕方ないにしてもです。
 以前NASAで宇宙飛行士を選抜する適性試験の様子をTVで見たのですが、様々な学識や体力はもちろんのこと、精神的な健康さ、人柄なども問われていました。歴代の日本人宇宙飛行士の方を見ていても、皆さん、お人柄がにじみ出るような、明るくて素敵な笑顔の方が多いですよね。宇宙のような、何が起こるかわからない、起こったときは待ったなし、一瞬の判断ミスで全滅しかねないような極限の環境に赴く人を選ぶのですから、ネガティブで打たれ弱い人がダメなのは当然だろうと思います。
 何が言いたいかと言うと、マン博士選んだやつ誰だよって話です。人を見る目なさすぎだろ。さみしいと死ぬとかあんたはウサギかと、特定の年代以上の方はつっこんだと思われます。映画『レッドプラネット』でも、長年火星に取り残された科学者が久しぶりに人間を見たせいで幻覚だと思ってトチって襲いかかってくるシーンがありましたが、何だかそれも思い出していました。
 ミラーの星もあれだったわけで、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」はもっと的確にね!本当に科学者なのかよ、みんな!?ねえ!?
 地球も末期で人材が薄かった、ということにしておきます。


■TARS、CASE、KIPP
 燃え萌え。
 最初は「なにこれ、ロボ? 板? もっさりしたデザインだなー」と思って見ていたのですが、出会っていきなりケンカしたTARSとクーパーが、軽口たたきながらだんだん以心伝心のパートナーになっていくとか(TARSには理論上は心はないのですが)、ミラーの星でガショーン!と変形してお姫さまだっこでアメリアを助けるCASEとか、「彼はしゃべりすぎなんです」とかクールで礼儀正しいCASEに海兵隊上がりのジョークが冴え渡るTARSとか、板萌えと呼んでくれても差し支えない。KIPPは残念でした。マン博士許すまじ。
 ブラックホール(ガルガンチュア)から脱出してアメリアをエドマンドの星に送るためのエネルギーを確保するために、まずTARSが犠牲になることを知らされたアメリアが、クーパーに「you asshole!」と言うシーンで、きっと見ている人の大部分が同じことを言ったと思います。そしてその直後クーパーにTARSが「またな」と言うシーンで「えっ」と思う隙もあらばこそ、クーパーもTARSに続くシーンで、いろいろメーターが振り切れた人、おごるから飲み行きましょう。

 ところで、TARSとCASEって何かの略称だろうと思うのですが、ちょっと調べた範囲ではわかりませんでした。ご存じの方ありましたらご教示ください。特典映像見たらわかるのかしら。


■ロボット三原則
 ブラックホールでのTARSとCASEの行動は、アシモフの「ロボット三原則」に反するのではないかと最初は考えました。ですが、TARSとCASEのとった行動は、この場合、人間だったらこうするだろう、少なくともクーパーの判断(と心情)を思いやることのできる何かであればこうするだろう、という説得力があり、考えないことにしました。人間とロボットの絆が熱いからもういいのです。(←。
 それを言うなら、マン博士が母船にドッキングするときにロックアウトしたTARSも間接的にマン博士を殺したわけですが、このシーンはクーパーとアメリアの命もかかってましたしね。(ここは『2001年宇宙の旅』でHALがボウマン船長を殺そうとするシーンのオマージュでしょうか。)
 この辺りがごりごりのSFファンをして「この映画はSF映画ではない」と言わしめる部分かと思うのですが(ほかにもありますけれども)、SF好きでも理屈がすべてじゃない右脳型のわたくしには最終的に「ま、いっか」と思わせる程度です。


■エンデュアランス号
 名前が縁起悪すぎだろ、と思いました。
 ケネス・ブラナーが主演でTVドラマにもなったのでご覧になった方もおられると思いますが、この母船の名前はもちろんあのシャックルトンの南極探査船から取ったと思われます。神戸⇔上海間にも「鑑真号」という客船が就航していますが、初めて聞いたときは何のジョークかと思ったよね。
 エンデュアランス号も鑑真も、そりゃあどちらも最終的には助かったさ。助かったけどそれまでの苦難の道のりを思えば。



 ああ、この映画、映画館で見たかったなあ…。リバイバル上映があったら今度こそ行きたいです。
 感想その2はBlu-rayの特典を全部見てからアップします。
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by n_umigame | 2015-05-21 21:23 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
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