*さいはての西*

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『うちの器』高橋みどり著(メディアファクトリー)/『ちゃんと食べてる?』有元葉子著(ちくま書房)

『うちの器』
つたない自分のごはんでも、お気に入りのクロスを敷いて好きなうつわで食べれば、それだけで気分がいい。飯椀、お盆のセット、急須イロイロ、漆の三つ組み椀、お弁当箱など、日々を楽しく大切に過ごすためのうつわの本。

『ちゃんと食べてる?』
食べることはすなわち生きること。そうだとしたら豊かに生きるための料理とは何でしょう?料理のもとになる調味料や素材の徹底した選び方、道具から手順にいたるまで充分においしさを引き出す調理のコツ、明日のために今日もたのしく、おいしく食べて自分の力を出しきりすごす、その方法。作って、食べて、片づける―台所から生きることを考える、著者の生活哲学がぎゅっと詰まった一冊。
(いずれもAmazon.jpより)




 生活系の本2冊の感想です。

 食器が割れる、欠けまくる時期ってありませんか。

 わが家ではなぜか立て続けに愛用の食器が欠けたり割れたりしまして、ちょっと欠けてるくらいならいいやと思って使っておりました。一番長いものなんて、欠けてから2年は使っていました。

 そうしましたら、ちょっとこれはまずいということが起こりまして。

 ただの偶然だろうとは思うのですが、食器は毎日使うもの、しかも健康、ひいては命と直結する食べ物と密接に関係のあるツールです。しかも風水では、食器が割れたり欠けたりするときは自分の身代わりになってくれたのだと考えるのだそうで。ふだん風水なんて全然気にしたこともないのに、そう言われて引っかかったということは、やはり己れに考えなければいけない点があるのだろうと思い、一気に処分することにしました。

 処分するのはいいのですが、これまでも買い換えなかった理由は、自分の気に入ったもので予算と見合うものがなかったからです。

 食器を買うときに思い出すのは、有元葉子さんの「本物を見に行くこと」という言葉です。有元葉子さんのように食器に潤沢にお金を使えるわけではないのですが、「もの」はなんでも見れば見るほど目が肥えるものだということは、よく理解できます。その中で、自分の好き嫌いもわかってくるので、買ってみてから「なんかお店で見たときより今ひとつだな」ということも減ります。いいことづくしとわかっていても、窯元が身近にあるような所の住まいでもなく、著名な窯元(だいたい行きにくいところにありますよね…)行脚の旅に出るわけにもいかず。

 そういうときは本ですよ。
 便利ですね、本。しかもコストパフォーマンスがいい。数百円ないし1000円ちょっと出せば、ある人が一生かかって体得したことを教えてもらえるのですから、ありがたや。


 今回参考にさせていただいたのはスタイリストの高橋みどりさんの『うちの器』。
 有元葉子さんのスタイリングもされていたそうで、好みがあうかと思い中身も見ずに買ったのですが、ヒットでした。
 和食器が多く、シンプルで素朴で、あたたかい感じがする。こんな食器が欲しかったというラインナップのオンパレードでした。和食器は和洋中なんにでも合うので、便利なのですよね。
 ひところ白い洋食器が流行りましたが、どうしても業務用の印象を拭えない。しかも洋食器は重いものが多いです。これは食事中に食器を持ち上げることはしないマナーに依るところも大きいと思いますが、わたくしは重すぎる食器はNG。仕事で疲れているとき、体調がいまひとつのときに食器が重いと、それを出し入れしたり洗ったりする作業自体がいやになるのです。自炊を続けたい人間にとって、身の丈に合わない道具を持っていることは継続の妨げになるか、宝の持ち腐れになってしまいますので、却下です。(同じ理由でル・クルーゼやストウブといった重量級の調理器具も持ちません)
 大好きな白の粉引の食器がたくさん紹介されていて、眼福でもございました。


 それから、有元葉子さんの『ちゃんと食べてる?』が文庫化されていたので、こちらも合わせて読みました。
 有元葉子さんという方は、ほんとうに育ちがいいというのはこういう人のことを言うのだろうなと思うことがたくさんあります。今回の本は、そんな「育ちの良さ」が裏目に出てしまって、経済的に苦しい人の立場なんてわからないのだろうなというようなところがあり、そこには引っかかりました。貧しいからジャンクフードで命をつなぐしかないような人も、世界にはいるわけで。それが良いことではないと誰しもわかっていながら、なかなか理想には近づけないから社会問題化しているわけで。ジャンクフードの害悪を説くにも、ほかの例や言い方があったのではないかと思いました。
 ですが全体的にはいつもの、背中がすきっと伸びて、一本筋が通って生活されている様子は、勉強になります。「水増し食品」なども、買う方にも責任があります、と。有元さんは、料理をきちんとすることは、社会勉強にもなると何度も書いてらっしゃいます。料理をすれば毎日ゴミが出る、自分が出したゴミはどうなるのか。スーパーに行って買い物をすれば、流通のことや農産地のことを考えざるをえないなど。自分が主体となって、意識的に「良くないものは買わない」という断固たる態度は、少し見習いたいと思います。(少し、というのはやはり有元さんのようにお金持ちで、料理のためだけに贅沢できるわけではないからです(笑)。)


 せっかくなので(?)最近うちに来た子たちのご紹介。
 箸置きと小皿です。
 特にこの、ナマズにカッパくんが乗っているお箸置きは、「なんてラブリーなんだ!(*゚∀゚*)」と一目惚れでした。
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 ナマズくんの顔がトトロに似てる…それ以前に「……ジムさん?(゚∀゚)」となって買ったなんてことはないことはないよ?
 こちらは松韻堂さんで購入しました。京都の清水焼のお店です。(通販でした) カッパくんの甲羅の色は、青、赤、緑とあるようです。

 小皿と鹿の箸置きは、中川政七商店さんのもの。おそろいっぽかったので、ついつい、いっしょ買いしてしまいました。鹿せんべいと鹿がかわゆいです。

 cf:ジム・カヴィーゼルさん。トトロスマイルがまぶしい5歳児としてファンから愛されています。
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 食器は奥が深く、ハマると抜け出せないので(笑)あまり深追いしないことにしていますが、欠けた食器をそのままにしておかないで、こうやって機会があるときにちゃんと見て探すというのも大事だなと思いました。日々そういうことをきちんとされている方からしたら「何を当たり前のこと言ってるんだ。つか、欠けた食器を2年も使い続けるとか信じられない」と呆れられるでしょうが。

 小学生だったとき、当時東京住まいだった伯母がいとこたちといっしょに食事に連れていってくれました。出された青い花柄の食器の縁が少し欠けていて、伯母は食事に手をつけず、お店の人に出し直すように言っていたのを、今でもなぜか鮮明に覚えています。お店のカジュアル度にもよると思いますが、伯母のその姿勢は見習いたいと思いつつ、まだレストランで欠けた食器に当たったことがなく実践せずにすんでいます(笑)。
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by n_umigame | 2015-07-08 20:33 | | Trackback | Comments(0)
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