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『syunkon日記 スターバックスで普通のコーヒーを頼む人を尊敬する件』山本ゆり著(扶桑社)

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「ティーバッグって1回で捨てますか?」「今日カレーでいいよが腑に落ちない」「舌を噛んだときの孤独について」…etc.あなたが心の隅っこにそっとしまいこんでいた感情を刺激する珠玉のエッセイ集!
(Amazon.jpより・画像も)


当ブログで今年の初笑い本としてオススメさせていただきました『syunkonカフェ雑記 クリームシチュウはごはんに合うか否かなど』に引き続き、山本ゆりさんのエッセイ本、第2弾です。


今回は、読者であるこちらが、ゆりさんの笑いになれてきたということもあって、前回ほど笑いすぎて涙出たということはありませんでした。

ネタとしても特に後半が重め。

その重いネタを何とか笑う方向へ持っていこうとされてはいるものの、ゆりさんの子ども時代にされてきたご苦労などは、やはり他人が単純に笑えるようなことではありませんしね。(むしろこれをゲラゲラ笑ってしまう人がいたら、こわい)
お勤めだった頃のお話も、このお勤め先は客観的にはいわゆるブラック企業にしか見えませんでした。これを体育会系のノリでごまかせるようなものではないということが、昨今いろいろと問題が顕在化してきていることもあって、これで笑ってくださいというのはちょっと厳しいかと思います。
ゆりさんご自身も数年で辞められているようですし。
続けられませんよね、こんな会社でこんな仕事の日々では。20代前半の、体力があってまだ世間知らずだからこそできる仕事、勤められる会社というのが、あると思います。

ブログや著書から垣間見えるゆりさんは、謙虚で優しいお人柄で、そこが好きなのですが、何でもかんでも他者に責任を問わずに流すということが良いことだとは限りません。
やはり改善していかなければいかないことが世の中にはたくさんあり、それを「誰も悪くない」と言っていては、何も変わっていかないのです。自分も含めて誰かに責任があります。責任を負うべき人間が逃げるのに手を貸すことになっているかもしれません。
一人一人が自分の責任でも変えられる範囲で何か行動すること、サービス残業が異常なほど続くのであればこれはおかしいと言ったり、それを放置している人が必ずいるので、彼ら彼女らの業務上の責任とは何かということを合理的に考えて明らかにしていくのは、決して我が儘などではありません。
ゆりさんはいい子ぶろうと思ってそういう言い方をしているわけではなく、本当にそう思っていそうなところに、危うさを感じます。自分さえ我慢すればいいという考え方は、ときとして非常に危険です。


てなことをつらつら考えてしまうような回でした。

特に著者のファンではない方はまずブログから目を通されるか、単純に笑いたい場合は、1冊目だけ読まれることをオススメします。
1冊目も少しまじめな話題もありますが、それでもう少し踏み込んだ内容を読みたい方には2冊目もオススメします。





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by n_umigame | 2016-12-18 23:43 | | Trackback | Comments(0)

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