『広い宇宙に地球人しか見あたらない50の理由 : フェルミのパラドックス』 

タイトル情報が入りきらないのでこちらで。
スティーヴン・ウェッブ・著/松浦俊輔・訳(青土社)

原書名は"If the Universe is Teeming with Alien...WHERE IS EVERYBODY?"。
「みんなどこにいるの?」
まったくです。
常々わたくしもそう思っておりました。
中学生の頃天文学者になりたい、と思ったことがありましたが、ははは、数学で満点取れたのは中学では「証明問題」だけ、最近九九も怪しい人間がなにをおっしゃいますやら、でアッサリあきらめました。それでも、こういう本や番組があると、楽しいですねえ。

「フェルミのパラドックス」とは、つまりは、恒星間旅行ができるような高度な科学文明を持つような宇宙人がいるのなら、なぜ地球には来ないの?  ということだそうなのですが、これについてさまざまな仮説が紹介された本です。
・存在するが連絡がない
・そもそも存在しない
など、いろいろ仮説がありますが、中でも、わたくしが気に入ったのは

「実はもう来ていて、ハンガリー人だと名乗っている」

これであります(笑)。
もちろん、科学者仲間の冗談だったらしいですが。この冗談の根拠としていろいろ論理立てて述べられるところが科学者の面目躍如と申しますか論理は何でも証明する(@サン・テグジュペリ)と申しますか。
あとは「星はあまりに遠い」「家から出ない」「通信する気がない」など、ひきこもり系宇宙人説のほかに「われわれが太陽系をかいかぶりすぎている」など冷静な意見もあります。

もうひとつ、興味深かったのは「動物園シナリオ」です。
地球は、例えば、アフリカのセレンゲティ国立公園のような自然公園で、宇宙人はときどき見に来るけど、野生のまま干渉しないということのようです。なるほど。人間が野生生物の食物連鎖を止めないように、宇宙人も人間同士が共食いしていても放置。とこういうわけですか。(笑えません…。)(いや宇宙人に面倒みてくれとは言いませんが)(もしかしたらホーガンの心優しき巨人たちのように、おれらが悪かったんや…と思う宇宙人もいるかもね。と)
「動物園シナリオ」で真っ先に思い出したのは、ハインラインの「金魚鉢」という短編です。

巨大すぎて認識できない、ということは絶対にあると思うのですが、映画などで地球に攻めてくるエイリアンは、視認できるという意味で適正サイズですね。
当然、物理学的、生物学的に、科学者の皆さんは一家言あるかと思うのですが、(例えばスーパーマンは炭素体みたいに見えるけど、炭素体であれはありえなすぎだし、どうなってんだ彼は。とか)それは地球人の考えられる範囲内の物理学、生物学ということですよね?
きっと、その認識を越えるものもあるのではないか。
と、最近九九も怪しい人間が申しております。わくわく。

ちなみに、(以下「金魚鉢」ネタバレ)




これは、宇宙飛行士2人が気が付いたら透明の器らしきものの中に閉じこめられて、いったい何なのかよくわからないが、殺す気はないらしいし、上から食べ物らしきものが降ってくる。よくよく観察しているとどうも…というお話で、金魚鉢の中の金魚は、人間を人間として認識できるだろうか? いや、できないだろう。だったらもし、人間が金魚の立場になったら…というSFです。

宇宙人は繁殖させようとしていたらしいのですが、オス(男性)どうしだったので、もちろん結果は出ず、片方が死に、主人公も薄れ行く意識の中で、上のようなことを考えるのです。というわけで、ブラック・オチです。
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by n_umigame | 2006-08-16 18:00 | | Trackback | Comments(0)

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