『アメリカよ、美しく年をとれ』 猿谷要・著(岩波新書)

新書ブームとかで、雨後の竹の子のごとく新書がわらわらと叢生しておりますが、時事ネタというかキワモノというか煽りネタというか、10年20年経っても読むに耐えるかちょっと疑問。という内容のものも多いです。
しかし、岩波新書は、クオリティを保ってくれていますね。

なんだかおセンチなタイトル…と、正直思ったのですが、内容は端正で、全然おセンチではありませんでした。

1929年のニューヨーク株式市場の大暴落から始まった世界大恐慌、このあとアメリカ国内もえらいことになって、空前の不況に陥りました。この不況を救ったのは皮肉なことに、第二次大戦のおかげで軍需景気になったから、という現実があったようなのですが、猿谷要さんは、このことから「アメリカは戦争を必要とする国になったのではないか」と指摘します。
非常に説得力がありますね。

猿谷要さんは若い頃から何度も渡米し、アメリカのご友人も多く、「みんないい人ばかりだった」、なのにアメリカはどうしてこんな国になってしまったのだろう、ということを、アメリカでの豊かで幸せな思い出を振り返りながら、嘆き節でなく、淡々と書いておられます。
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by n_umigame | 2006-08-31 20:38 | | Trackback | Comments(0)

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