*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『リプリー』(1999)

『太陽がいっぱい』のリメイク。なのだそうですが、『太陽がいっぱい』はちらっとしか見たことがなく、原作も未読です。

何気なく見始めたのですが、最後まで見てしまいました。でも、テレビでなくDVDとかだったら早送りで見てしまったかも、とちょっと思うくらい、2時間20分は少し長かったかな~という感じでした。
イタリアの風景が美しく、映像は良いのですが、肝心のお話の方。
前半はトム・リプリーのディッキーへの身勝手な愛憎渦巻くどろどろドラマ、後半はサスペンスなのですが、その前半と後半が何だかちぐはぐな印象でした。これはリプリーのキャラクターに一貫性がないというところからも来ていると思います。
目的のためには何でもやるというぎらぎらした野心があるわけでもなく、純粋にディッキーを愛したが故に悲劇が起きたというわけでもなく、なにもかもが行き当たりばったりで行動しているにもかかわらず、偶然だけに助けられてその都度ピンチから逃げおおせる姿は、悪党なりにやるじゃねえかとか、惚れちまったもんはしょうがねえやなと同情できるとかいう面が、ないです。マット・デイモンの演技がこれまたシャレにならないくらい気持ち悪くハマっており、リプリーの嫌~な感じが伝わってきます。

サスペンスとしては、イタリアの警察は無能だと言い切るニューヨークの私立探偵も無能でした、ということでしょうか。

ディッキーの父親も、放蕩息子に苦労した心中はお察しいたしますが、一人息子が殺されたかもしれないというのにこの感慨のなさ、「子は親を選べないと言うが、親も子を選べないのだ」 はい、そうですね。しかし作るかどうかの選択をしたという意味で製造者責任は親にしかないのではないですか。こういうことをあっさり言ってしまう父親がまずあった、という、順番で言えば、ディッキーが放蕩息子になった責任の一端がこの父親にもあったんじゃないんですかと思いました。「可愛い子だけが自分の子」という父性原理の象徴として見られなくもないですが。

余談ですが、アラン・ドロンは昔の婦女子たちのハートをワシづかみにした頃があったそうですが、実は「こんな男のどこがいいの」と思っていました。でも、この役者さん、目が良いのですね。同じ事をメル・ギブスンのときも思いましたです。
[PR]
by n_umigame | 2006-09-16 20:48 | 映画・海外ドラマ | Trackback(1) | Comments(2)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/3814537
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from ぶーすかヘッドルーム・ブ.. at 2006-12-15 18:46
タイトル : 「太陽がいっぱい」「リプリー」
●太陽がいっぱい ★★★★ 【NHKBS】ルネ・クレマン監督、アラン・ドロン主演、ニーノ・ロータの音楽が有名なサスペンスの名作。幸せそうに「太陽がいっぱい」とおばちゃんにつぶやくドロンのラストがイイ。 ●リプリー ★★★ 【地上波】数年前に録画したもの。「太陽がいっぱい」をアンソニー・ミンゲラがマット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトローでリメイク。名作を相手にマット・デイモン、ジュード・ロウはかなりイイ感じで健闘。でもグウィネスが演じるマルジェよりも「太陽がいっぱい」のマリー・ラフ...... more
Commented by booska1234 at 2006-12-15 18:53
はじめまして、TBさせて下さい。リメイクにしてはなかなか面白くて成功しているのでは…と思いました。
<マット・デイモンの演技がこれまたシャレにならないくらい気持ち悪くハマっており
共感です!(笑)マット・デイモンって金髪のジミー大西に見えてしまって…^^;)。
Commented by n_umigame at 2006-12-16 00:16
booska1234さま
いらっしゃいませ! TB&コメントありがとうございました。

>マット・デイモンって金髪のジミー大西に見えてしまって…^^;)。

ものごっつ、言い得て妙とはこのことかと、大笑いしてしまいました。(笑)
ファンの皆さまには申し訳のないことですが、ワタクシの脳内カテゴリには「ワニ顔の役者さんカテ」にカテゴライズされております。