*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『宇宙クリケット大戦争』 ダグラス・アダムス・著/安原和見・訳(河出文庫)

第3巻です。
1巻はまだ、「この」地球がある宇宙が舞台でしたが、2巻辺りからズレはじめ、3巻からはとうとう時空を越えて、と言うより時空が重なる多重平行世界に突入します。これが4巻、5巻とエスカレートしていきます。

3巻は、ある日突然銀河系総攻撃をかけて来、ものすごくおおざっぱに言って2000年間に渡り、2無量大数人ほど殺したクリキット人が物語の中心になるわけですが、このクリキット人が、善良で知的で牧歌的なんだけれども空を見上げたことがなく、自分たち以外に宇宙というものが存在するとは思ったこともなかった、という世間知らずで、一気に排他的な性格に火がつき、中くらいの銀河系一個を殲滅させたというのが、なかなかリアリティがありますね。
クリキット戦争犯罪裁判の裁判長(このキャラもまた、いい!(笑))”学識高く公明正大にしてすごく砕けてるやつ”パグ司法官の言うとおり、「んで、さっきも言ったけど、こいつらほんっと悪いやつらじゃないわけよ。そんでも、おんなじ銀河系に暮らすのなんざ願い下げなんだよな。こいつらがしゃかりきにやるのをやめて、ちったあ気楽にやってけるようになりゃ別だけどさ。」
というわけで、クリキット人が大事だと思ってるのは『平和と正義と道徳、文化とスポーツと家庭生活、それにほかのあらゆる生命体の抹消』。
…これってさあ、あれじゃん? この地球にもいるじゃんね、ほら、あの今んとこ世界一でかい「ア」のつく国?(笑)(…いや笑えねえ…) 何でも、この国の小学校の先生が、世界地図のフィリピンを指して「ここが日本です。」と言ったそうで、世間知らずというのも何だか共通するのですが。
フォードがいみじくも言ったこと、つまりぼくらは正気だ、相手は取り憑かれているのにこちらはどうでもいいと思っている場合、相手の勝ちである、というのはある意味、そうですね。

しかし、3巻はまだ2巻までの雰囲気を引きずっていて、笑えます。

おまけに『若きゼイフォードの安全第一』も併載。
ゼイフォードって、登場時点で地球年齢で言うと何歳くらいなんでしょうか。映画の画像見ていると、おっさんなんですが(笑)、こんな感じなんでしょうか。(まあ一応、腐っても、元・銀河系大統領だから…)
[PR]
by n_umigame | 2006-09-17 16:55 | | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/3820156
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。