前回の感想で、「R2D2のポンコツみたいなのが宿敵なのか」とうっかり書きましたが、すみません、半分しか当たっていませんでしたね。
正体は、
イカの塩辛 でした。いやわたし
イカの塩辛大好きですよええ。ごはんにのっけてお茶漬けにするとサイコー、そう言や最近食べてないなー…てそんな話はどうでもよろしい。
今回のお話はさすがに世紀の(どころか大宇宙の)宿敵同士の対決で、なかなか含蓄のあると申しますか、深いお話でした。
わたしはもちろん今回のシリーズから見始めたので、あくまで推測ですが、40年前に始まったときはもっとドクターは単純な「正義の味方」だったのではないかと思われます。
それは、宿敵が「究極の民族純化」が目的で、自分たち以外の種族は抹殺し、破壊のための破壊のみをもたらす、しかも、究極の軍事政権(社会)だったらしく、個体は命令がないと動けない、つまり、自分の頭で考えて行動することができない生き物なのだけれども、命令さえあれば何でもやる、という、もうこれは何のメタファーなのか明らかですね。
それに対抗して戦う存在は純粋なる正義です、と、胸をはっていればいい時代が、きっとあったのでしょう。(今でもやってる国とかメディアとかありますが。)
しかし、ドクターに向かって向けられる、ダーレクの「おまえの方がよほどダーレクらしい」というセリフや、ローズの「今銃を向けているのは、だれ?」というセリフなどからもわかるように、相手と同じ土俵に上がれば、どちらも同じところまで落ちるのだ、ということなのですね。
純粋な善と純粋な悪などというものは存在しない、それは、相対的なものであり、かつ、表裏一体なのだということが、きちんとわかっていないと、こういうドラマはできないと思います。
そんなこと当たり前だと思うのですが、それがわからない人がいるから、世界はいろいろ複雑なんでしょうね。
(以下ネタバレ)「究極の悪」であったダーレクさえ変わろうとしているのに、ドクターあなたはどうなの? と問いかけるローズには、正直、感動しました。そこへ少女を持ってくるなんて、ドライなイメージのあるブリティッシュ・ドラマさん、どうしたの? と、そこだけ以外でしたが。(ネタバレおわり)<
今回のメッセージとしては
「900歳になっても人間(じゃないけど)は成長できる。」ということなのでしょうか。感動だ。
どうでもいいですけど、ドクター、心臓2つあるのはいいですけど、小さくね? と思いませんでしたか。思いません。そうですか。
何はともあれ、いいですよ、ブリティッシュ・ドラマ。
次回はもう少し笑えるといいな。(はあと)