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『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティ・著/清水俊二・訳(ハヤカワ・ミステリ文庫)早川書房

今、枕元に『夜と霧』がありましてですね。
もう何週間も枕元にあるのですが、読み終わらなくてですね。
こんな薄い本なのに、もー重くて重くて、てゆうか、「寝る5分前に読みたい本じゃないだろ明らかに?」というツッコミを全方位的に自分にしながら、わかっていながら、しかし、枕元に置いてしまったのでございます……。

でも寝る前に何か読むのがもう染みついた習慣になってしまっている人間は、何かたとえ3行でも読まないと眠れないのですね。
それが入眠儀式になってしまっているのでしょう。

そしてここでうっかり読んだことのない本を選ぶと、それがとんでもなくおもしろかったりした場合、翌日寝不足で死にそうになるので、(事実、エラリイ・クイーンと『指輪物語』には殺されるか思いました寝不足で……)「一度は読んだ本」をチョイスします。

そんなわけで、アガサ・クリスティの大傑作、もうこの作品を読むのは何度目でしょうか。
何度読んでもすばらしくおもしろいです。

この本を初めて読んだのは高校生になったばかりの頃でしたが、それまでこんな怖い本を読んだことはかつてありませんでした。
第5章の4で、ロジャースが「変だな。十個あったはずなんだが……」、このセリフ、この場面を読んだとき、このさき何が起きるのかがわかって、文字通り血の気が引いたものでした。

アガサ・クリスティはわたしにミステリのおもしろさを教えてくれた作家です。その作品にはエンタテインメントとしての数々のお手本(多数の人を受け入れる間口の広さ、わかりやすさ、性や暴力に逃げなくても楽しませることができること、などなど)があると思います。
そして今後もその位置は、わたしの中では不動であり続けるでしょう。
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by n_umigame | 2007-05-28 00:09 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
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