*さいはての西*

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『未来世紀ブラジル』(1985)

個人情報のすみずみまで管理されている未来社会の中、情報省記録局の小役人サム(ジョナサン・プライス)は、いつも夢の世界に想いをはせることで、息詰まるようなストレスをしのいでいた。そんなある日、同僚が叩きつぶしたハエのせいでインプットのミスが起こり、靴職人のバトルがテロリストのタトル(ロバート・デ・ニーロ)と間違って捕らえられてしまうという事件が発生する…。
管理社会を痛切に批判した、鬼才テリー・ギリアム監督によるSFファンタジーの傑作。ユニーク極まる未来社会の設定の数々に、ザビア・クガートのサンバ曲「ブラジル」が効果的に融合し、豊潤な映画のイメージとして映えわたる。


ケーブルテレビでテリー・ギリアム特集をやっているようで、久しぶりにまた見てしまった…。
何度見てもうなされそうな悪夢のような画面。
昔のイギリス映画特有のあか抜けなさ・画面の暗さ、アナログ丸出しなところがこの狂気の世界にベスト・マッチ。
いやだいやだと思いつつ最後まで見てしまう映画のひとつです。

けっこう笑えるところもあるのですが(サムのジルへのもーれつアタック☆のシーンとか)、まじめに見れば、狂った世界に一人だけまともな人間がいるとその人が狂って見える、というおそろしさ、そしてぼんぼんでお人好しで後先考えないのに非力なため、まんまと都合良く利用されて排除されるサム……恐ろしいですね。

みんなどう見てもおかしくなってるのに、一見ふつうを装っていて、しかもそれなりに社会に適応して社会的地位が高い人間として受け入れられているというところが、何度見てもいちばん恐ろしいです。こんな社会に適応している人間のほうがよっぽどおかしいよ。
この映画が生理的にだめだという方のお気持ち、よーくわかります。わたしも食事しながらは見られません。
『ブレード・ランナー』とかこの手のギミック大好きというかたには逆にたまらない世界だと思います。
いきなりどうでもいいですが、シオドア・スタージョンの作品をこのころのテリー・ギリアムが映画化していたらどうだったろう、とか夢想しました。

『ブラザーズ・グリム』は劇場へ見に行ったのですが、ジョナサン・プライスの変わり様に愕然としました。
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by n_umigame | 2007-09-09 14:11 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)
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