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『盗まれた街』 ジャック・フィニイ著/福島正実訳(ハヤカワ文庫SF) 早川書房

アメリカ西海岸沿いの小都市サンタ・マイラで、奇妙な現象が蔓延しつつあった。夫が妻を妻でないといい、子が親を、友人が友人を偽物だと思いはじめる。はじめ心理学者は、時おり発生するマス・ヒステリー現象と考えていた。だがある日、開業医のマイルズは友人の家で奇怪な物体を見せられた。それは人間そっくりに変貌しつつある謎の生命体――宇宙からの侵略者の姿だったのだ! 奇才フィニイが放つ侵略テーマSFの名作。


「SF超大作映画原作 ニコール・キッドマン主演映画化「インベージョン」10月全国ロードショー アメリカ中西部の地方都市で、人々が外見はそのままに人間でない何かに変わっていく!」

…というわけで、4度目の映画化だそうです。すごいですね。

ジャック・フィニイを初めて読んだのは『レベル3』なのですが、『ゲイルズバーグの春を愛す』などの名作でも有名な作家さんです。
短篇は非常におもしろかったのですが、今回『盗まれた街』を読んで、やはり短篇の方がぴりっとしていておもしろかったなあ、というのが率直な感想です。
この本も決しておもしろくないわけではないのですが、基本的に「一発ネタ」なのですね。
なので、長いとこう、引き延ばされたような、やや薄い印象を受けました。
ただ書かれたのが1953年ですから、当時だったらたいへん斬新な作品だったのであろうとは思うのですが。

ただ、逆に1953年という時代背景ゆえの良さと痛さとを感じる作品で、そこは良かったです。
(男女関係の描き方とかマイノリティの描かれ方とか)

憑依ものだと、レイ・ブラッドベリの「ぼくの地下室へおいで」も秀逸でした。個人的にこちらのオチの方が好きかもしれません…怖いけど。萩尾望都さんがマンガ化もされていました。
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by n_umigame | 2007-10-11 19:53 | | Trackback | Comments(0)
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