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『つっこみ力』 パオロ・マッツァリーノ著(ちくま新書)筑摩書房

世の中をよくしていくために、「正しい」議論をしていこう!ってそれは大いにけっこうですけど、でもその議論、実は誰も聞いてなかったりなんかしてません?ちょっと、エンターテイメント性に欠けてない?そこで本書でおすすめするのは四角四面な議論や論理が性にあわない日本人におあつらえ向きの「つっこみ力」。謎の戯作者パオロ・マッツァリーノによる本邦初の「つっこみ力」講演(公演)会、おせんにキャラメルほおばりながら、どうぞ最後までお楽しみくださいませ。


年末年始の"ぽけ読み"(ぽけーっと読む本)としてスタンバイしておいた本です。

著者の言いたいことはつまり、「メディア・リテラシー」なんぞというわかったようなわからんような外来語(?)を使って煙に巻くのではなく、とにかく「おもしろければそれでよし!」で行きましょう、ということのようです。

半分くらいまではそこそこ楽しく読ませていただきましたし、著者のおっしゃることもなるほどなるほどと思うのですが、では、それほど著者が主張する「つっこみ力」はどうすれば身に付くかという具体的な提案はなく、後半は、正直に申しまして、オヤジギャグの範疇をそんなに出ていない漫談がだらだらと書かれているだけで退屈でした。
惜しいなあ・・・。

切り口はたいへん良いと思うのですが、後半の散漫な感じが前半とそぐわずあと一歩という感じです。

また、データのいいかげんさ---ある主題について恣意的に操作できてしまうし、複数のファクターが複雑にからむようなむずかしい問題、例えばこの著書でも上げられている自殺と失業の関係など、証明もできないが反証もできない命題については言いたい放題である、という点は、こういうノリの本で1冊の最後におまけのように載せても、なかなか読者に伝わらないのでは、と思いました。
数字ってけっこういいかげんですよね、ほんとに。
また、あまりにもわかりやすいため、見たとたんにその数字にしがみついてしまう人があとを絶たないのも問題で。
かといってじゃあ統計なんか取るのやめちまえ、というほどにはいいかげんなわけでもないところがやっかいであります。
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by n_umigame | 2008-01-12 17:32 | | Trackback | Comments(0)

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