*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『ライノクス殺人事件』 フィリップ・マクドナルド著/霧島義明訳(創元推理文庫) 東京創元社

ライノクスの社長フランシス・ザヴィアー・ベネディック、通称F・X。会った者はたいてい彼のことを一目で好きになる。しかし唯一の例外たるマーシュは、彼に恨みを抱き続けているという。積年の確執に決着を図るべくマーシュとの面談を約した夜、F・Xの自宅で時ならぬ銃声が――。ゲーム性に富み稚気あふれる作風で知られる著者ならでは、結末で始まり発端に終わる実験的手法の得難い収穫。コレクター垂涎の佳品が新訳で登場。


「結末で始まり発端に終わる」ミステリ、で、古典、と聞き、おーこれは読まねばなるまい、とうきうきと買いに行き、積んでありました。(積むな)
何でもものすごいレア本として、ミステリマニア垂涎の1冊だったとか。

カバーデザインもステキで、薄くて、ハッピー(?)エンド、読後感はまあまあ良いですし、ユーモアあふれる文章で小粋な構成、と、全体的にさらっと読めて良いですよ。
もっと「古典本格ミステリ!!」というような作品なのかと想像していましたが、ぜんぜんそんなことはなく。


「結末で始まり発端に終わる」とあったので、『水戸黄門』を8時43分から見始めるようなもん? と思いつつ読み始めましたが、今となってはそんなにめずらしい手法ではないかと思われます。

個人的にガンになって悲観して自殺することをユーモアと呼ぶことにはどーにもひっかかりを感じるのですが、そんなこと気にならねーという方にはこのお話はハッピーエンドです。
まあイギリスらしいブラック・ユーモアと言えば言えなくもないですが。(『銀河ヒッチハイク・ガイド』に比べれば何ほどのことはないのですが、あちらは大笑いできてこちらはひっかかるというのは、なんなんでしょうねえ?? うーん。)

そして父子萌えにとっては、なかなかそそられるシチュエーションでございました。(やっぱりそこか)
[PR]
by n_umigame | 2008-04-16 22:19 | ミステリ | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/7719141
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by Yuseum at 2008-04-18 01:44 x
ライノクス、積んでますf(^ー^;
いやぁ〜、どうもネットの影響か、「横書き」に慣れてしまうと、「縦書き」の本を読むのがどうもしっくり来なくてヾ(゚Д゚ )ォィォィ
(あっ、でもクイーンのラジオドラマ集は一気に読みました(^_^)v)

ハッピーエンドとは意外でした。
プロローグ(というか、エピローグw)は読んだので、徐々に読んでいきまーす!
Commented by n_umigame at 2008-04-20 23:59
思ったほど「ガッチガチ本格古典ミステリ」ではなかったです。
読みやすかったです♪

ハッピーエンドかどうかは意見の分かれるところのような気がしますが、イギリスらしいなあーという感じです、いろいろな面で。
今読むと構成にそんなに新味はないですし、ミステリ好きにはきっと結構早い段階でネタが割れると思いますが、じゃあつまらないかというとそんなことはないですね。

さらっと読めて「読む時期を誤るとどん底」というような本ではないです(笑)。