*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

『忘られぬ死』 アガサ・クリスティ著/中村能三訳(ハヤカワ/クリスティ文庫) 早川書房

男を虜にせずにはおかない美女ローズマリー。彼女が自分の誕生パーティの席上で突如毒をあおって世を去り、やがて一年―彼女を回想する六人の男女がいた。彼らが一年前と同じ日、同じ場所に再び集ったとき、新たな悲劇の幕が上がった!複雑な人間関係と巧みなプロット、鮮やかなトリックが冴える中期の秀作。


クリスティのノンシリーズもの。
ポワロもミス・マープルも登場しません。(レイス大佐が出てきますが)

あらすじを読んだとき、「一度読んだことがあるなあ」と長らくわざわざ読まなかったのですが、なんのことはない、ポワロものの短篇「黄色いアイリス」が元ネタ(?)だったらしいです。
どうりでー。
「黄色いアイリス」はドラマでも見たし原作も確か読んだので、一度読んだような気になっていただけでした。

クリスティとクイーン(の邦訳があるもの)は作品全体の平均点が高いので、どうしても点が辛くなりがちです。ですので、この作品もふつうにおもしろいのですが、クリスティの作品としてはまあ平均点かなというところでした。

クリスティの作品のすばらしいところは、犯人が分かっていても展開がメロドラマでも動機が単純(お金目当て、嫉妬、怨恨など)でも、とても楽しく読める一級のエンタテインメントであるというところだと思っています。
なのですが、この作品の場合、クリスティを読み付けていると、犯人が比較的早い段階でわかってしまうというのもありまして、もう少しひねってほしかったなあと思いました。

しかし、安心して読める佳作であります。
それは保証いたします。
クリスティは他の作品群がおもしろすぎるんですよねー。うーん。
[PR]
by n_umigame | 2008-05-11 18:58 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/7881680
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。