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*さいはての西*

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『バベル』(2006)

カンヌがらみの映画は、わたくしのような、映画に文字通りentertainmentを求める人間には鬼門であります。
どう評価して良いのかわからないからでございます。
というか「評価」しなければいけないような作品にそもそも向いてないというか好きかキライかでしかほとんど見ていないと言いますか。

なのに、なぜ、この難解で陰気くさく後味もアルミホイルを噛んだようだったらしいと評判の映画を見ることにしたかというと、マイケル・マローニーが出演していると知ったから!! でございます。
ところが、ブリティッシュ俳優さんについて語らせたら右に出る者はいねえ映画通の方にお聴きしても、「え、出てなかった(つか気がつかなかった?)(泣)」と言われてしまい、だったら自分の目で見るべと確かめたところ、出てました。
しかも、セリフもありました。(凄)

長年(文字通り)彼を見ていないので見分けがつかないくらいに変わり果てていたのかも知れないとどっきどきしながら見始めましたが、すぐわかりました。
意外とトシ取ってないわ!! とか失礼なことが頭をよぎり、コンマ2秒後に、でもおつむは予想通りだわ!! とさらに失礼なことが頭をよぎり、相変わらず細いわでも最近舞台出てないのかしらおなかが心配だわ!! とまたさらに大きなお世話なことが頭をよぎり、でも相変わらずかっこいいーうっきゃー!! とただのミーハーと化し、もう処置なしでございました。ああ幸せ。やっぱり笑顔がすてき。(うるさいよ)

ああーこんな(失礼)映画でなければもっと良かったのにねえ…ほう。(贅沢者)

マローニーさんを認識した瞬間、すごいよブラピと同じ映画に出てるよしかもブラピに向かってしゃべってるよつかみかかってるよー!! と大コーフンしてしまい、3話のオムニバスだったのにほかの2話はサッパリどういう話だったか意味不明でした。
てゆうか、こういったミーハーなお客をシャットアウトするための映画なような気もするのですが、ブラピファンは絶対見に行くだろうしアタシみたいなのもいますし残念でした。(何が)

でも3話とも絡み合っているんですね、お話としては。

これがミステリーだったら、伏線を回収しつつ最後のまとめがあるのですが、フタを開けて開けっ放しで行ってしまわれたという印象の作品でした。
小説だったらカフカの『変身』とかヘミングウェイの『武器よさらば』とか、ええ!こんなところで終わり!? というような作品は「解釈せよ」という投げかけなので、つい、これはどういうことなのだろうかと解釈したくなるのですが、この映画の場合はそういうふうでもなかったです。
中には解釈される方も大勢いらっしゃると思いますが。

「ハッサンは大丈夫ですか?」というセリフと、お金を受け取らない通訳の人が、この作品世界の救いになっています。
これはわたしたちの住む世界なのですね。ぶっちゃけて描きすぎですが(笑)。

でもしばらくカンヌ関係の映画はもういいです。
とりあえず来月公開の『インディ・ジョーンズ4』が楽しみです。こと映画に関してはわたくしはこれでいいのです。
by n_umigame | 2008-05-27 00:11 | 映画・海外ドラマ