*さいはての西*

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『ギャシュリークラムのちびっ子たち : または遠出のあとで』

エドワード・ゴーリー著/柴田元幸訳(河出書房新社)

AからZまでが名前の頭文字についた子どもたち。登場と同時に次々と怪我や死に遭う。ただそれだけの、あっけなくも悲惨な話が、マザーグース風の2行ずつ脚韻を踏んだ軽快なテンポのうたに乗って進む、エドワード・ゴーリーの代表作。左ページに英語の原文、右ページに白黒のペン画、画の下にキャプションのような邦訳がついた、怖い絵本だ。
階段から落ちる、びょうを飲む、火だるまになる、線路で圧死、沼でおぼれる、オノでグサッ、ケンカのまきぞえ…。26人の子どもたちは、実に26通りの事故や犯罪に遭って、死んでいく。ここまで正面から当然のように子どもの死を陳列されると、いったいこれは何?と考え込んでしまう。

不幸の箱のような絵本なのに、繰り返し見たくなる。その魅力は、これら26人の子どもたちが、私たちの身代わりの人形(ひとがた)として悪魔払いをしてくれる、と思わせるからかもしれない。

危険に満ちた遠出の後でも、ふつう多くの子どもは戻ってくるのだが、一見平穏な日常が、紙一重で死と隣り合わせていることを、きゃしゃな手足、無防備で無垢な表情の、ゴーリー描く人形(にんぎょう)めいたこのちびっ子たちが、気づかせてくれる。(中村えつこ) (Amazon.co.jp商品説明より)


ゴーリーの絵本は実は初めて買いました。
解説にもありますが、「ヴィクトリア朝のイギリス人ポンチ絵画家だよ」と言われたら絶対信じてしまいます。(笑)(「ポンチ絵」て言うな)

ブラックでゴシック、なのにどこかユーモラスで、何度も何度も見てしまう中毒性があります。
ゴーリーのリズミカルな英文をくずさない、柴田元幸さんの翻訳もおみごとです。
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by n_umigame | 2009-03-09 15:44 | | Trackback | Comments(0)
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