*さいはての西*

fwest.exblog.jp
ブログトップ

偉大なるミステリー作家たち(2)  エラリー・クイーンの冒険

ミステリー界の巨人、エラリー・クイーン。推理小説を一般大衆が熱狂する知的エンターテインメントに高めたことでも知られています。番組では、クイーンの作品そのものの魅力はもちろんのこと、作家の人物像、またミステリー作家という文学の本質に迫っていきます。
【ナビゲーター】石坂浩二 NHK BShi 4月7日(火)午後8:00~9:30放送


アルファベット順にエラリイ・クイーンの謎、魅力に迫ってゆく、という、楽しい演出でした。
1時間半があっという間でした!
お茶を淹れておやつに買っておいたシュークリームを食べながら見ようと思っていたのに、始まったら見ほれてしまって、シュークリームどころか、お茶、冷めちゃいましたよ!!(笑)

テレビでラジオドラマ、そういうことだったんですね。
楽しかった! そして声優さんたちってやっぱりすごい!!
耳から「エラリー・クイーン」という名前が入ってくるだけでもう大コーフンなのに、クイーン警視が出たひにゃあそりゃあなた失神しそうでしたよ!! ほう…。(*´▽`*)
もっとエラリイとのやりとりとかヴェリーとの漫才とか聞きたかったなあ…。
皆さんすばらしかったですが、マックの声を演じた方が印象に残りました。
クイーン警視役の声優さんもすてきでしたが、ヴェリーも良かったですし、マンハッタン役の声優さんは、池田秀一さん…シャア大佐?(笑)
そして、エラリイファンの皆さま方、石坂浩二さんのエラリーはいかがでしたか?(笑)
「忘れられた男たちの冒険」、換骨奪胎してよくまとめられていましたね。

もう、この雰囲気で日本でラジオドラマ化しちゃえばと思いました。

あと、ドルリイ・レーンのパートをあとにもってきたのは正解だったかもしれませんね。暗いし怖いし(笑)。
あのレーン役の方もすてきでした、薄気味悪くて。(←ほめてます)
学生さんが、最後に、ドルリー・レーンはエラリイの影だったのではないかという解釈をしておられましたが、わたくしもまったくそう思っておりました。国名シリーズの頃のエラリイは読んでいる方がドキドキするほど屈託がなさすぎて、人間であるはずのキャラクターをチェスの駒のように盤面からはじき飛ばして王手をかける、推理マシーンという名のほとんど凶器でした。
エラリイ自身が影を背負えるようになって、影を背負うキャラクターが必要なくなったのでしょうね。
国名シリーズの頃はクイーン警視の方がたまに汚れ役を引き受けることがあっても、(なぜだか)クイーン警視は最後まで聖域であり続けました。作家クイーンにとって「父」というものの重さを感じましたし、となれば、エラリイに背負ってもらうしかなかったのだろうなあとも思いますし、単に成長したのかもしれませんが。

このあたりはもちろん、いろいろな解釈が、ファンの数だけあると思いますし、それだけ多用な解釈を100年たって、これだけ価値観が多様化した世界にも残すというのが、クイーンのすごさでもあると思います。

2005年にミステリチャンネルでもクイーン生誕100年記念番組が放送されましたが、あちらはお札が貼ってあるかのようなマニアックな雰囲気だったのに比して(笑)、こちらは一般の人が「おもしろそうだなあ、クイーンって」と素直に思えるようなスマートな雰囲気にしてありました。


ところで…『クイーン警視自身の事件』の映像、あれじゃあ、犯人ネタバレでは…。
ドルリー・レーンもかなりバレてると思いますが(笑)。


クイーン、読んだことないよという方、だまされたと思って読んでみてください。
めっちゃくちゃおもしろいですから!
(ただし、どうおもしろいかは人それぞれですので責任持てません(笑)。)

国名シリーズならわたしは『オランダ靴の秘密』、中期なら『九尾の猫』、バカミススキーなら『帝王死す』を押しつけますね!(『帝王死す』がカーなみの密室の傑作みたいな紹介のされかたをしていましたが、心配になりました(笑)。でも別の方向から弾が飛んできてあなたを貫通してくれますから、だいじょうぶです!(何が。))
[PR]
by n_umigame | 2009-04-08 22:49 | *ellery queen* | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://fwest.exblog.jp/tb/9572004
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by Yuseum at 2009-04-09 19:36 x
ミス研の学生さんが『ローマ帽子〜』読んでなかったり、クイズの正答率が意外に低かったりして、
「これを機会にクイーンを、もっと読んで欲しいなぁ。」
なんて思ってしまったりf(^ー^;
NHK総合の深夜にでも放映されれば、クイーンを読んだことのない人の目にとまる確率が更にアップするのになぁ。(教育でもいいのですがw)
Commented by n_umigame at 2009-04-09 23:13
ですよねー!!
BShiというところにまだまだ壁を感じますよね、本当に。
クイーンはエンタテイナーとして読者を楽しませるためなら、どんどん自分が変わっていくことをいとわない、かと言って媚びない柔軟さもやはり偉大だったと思うので、この芸域の広さが必ずや誰かのどこかにヒットすると思うのですが。
クイーンの翻訳された作品を全部読んでしまったとき、「このあと何読めば…」と茫然とした覚えがあるので(笑)、今から読めるというのは幸せなことかもしれませんね。