カテゴリ:本( 358 )

ゴーリーさんの本・つぶやき感想文



せっかくゴーリー展に行ってきたので、自分がどれくらいゴーリーの作品を読んでいるのか、自分めも。ネタバレ含む。
タイトル一覧はWikipediaのゴーリーのページより転載しました。


『ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで』 The Gashlycrumb Tinies: or After the Outing (2000年) 
⇒ゴーリーの本は、とにかく子どもが死ぬのですが、なんにも悪いことしていないのにあっさりと(しかも悲惨な状況で)死んでいくので、お説教くさくなく、どことなくユーモアにつながっていくのだろうかと思いますが、答えはまだ出ません。


『うろんな客』 The Doubtful Guest (2000年)
⇒「うろんな客」とは誰/何なのか、いつまででも考えられる本です。初めて読んだときはなんでコンバースのバッシュみたいなの履いてんだろうヴィクトリア朝なのに、などと思っていたのですが、ゴーリーさんがお好きだったのですね。(※前述したようにヴィクトリア朝はわたくしの思い込み)


『題のない本』 The Untitled Book (2000年)
⇒好き。わけわかんないけど好き。このカバのぬいぐるみみたいなもの、グッズを出してほしいと思うくらい好き。


『優雅に叱責する自転車』 The Epiplectic Bicycle (2000年)
⇒未読。本屋さんで立ち読みしたことはある。(ダメじゃん)


『不幸な子供』 The Hapless Child (2001年)
⇒『小公女』のちょうバッドエンド版というか。ゴーリーの本は子どもがひどい目に遭うことで有名ですが、本人は何も悪くないのにひどい目に遭う理不尽さがもう、パクチー初めて食べたときみたいな感じ。(わかって)なので、好きになってしまうとパクチーおかわりするくらいにまでなりますよね。


『蒼い時』 L'Heure Bleue (2001年)
⇒未読。表紙の犬(?)がかわいい。なぜこれだけ原タイトルがフランス語なのか、読んだらわかるのかしら。


『華々しき鼻血』 The Glorious Nosebleed (2001年)
⇒これも未読。有名な一冊ですよね。タイトルだけでもごはんおかわりできそうです。本屋さんで立ち読みしたことはある。(ダメじゃん)


『敬虔な幼子』 The Pious Infant (2002年)
⇒未読。もうタイトルだけで怖いし苦笑いしてしまう。これがゴーリーの本でなければ説教臭ぷんぷんしそうですが(笑)。


『ウエスト・ウイング』 The West Wing (2002年)
⇒いっさい文字がない絵本。『題のない本』だって擬音しかないじゃない、ゴーリーの本、文字あってもなくてもいっしょじゃない?(暴言)という向きもあるかと思われますが、ぜんぜん違いますね…。『題のない本』は、一応ちゃんと「オチて」いますが、この本は夢…それも悪夢みたいです。唐突に始まって断片的で、あらゆる解釈ができそうでもあり、それらの解釈をすべて拒みそうでもあるような、そんな本です。落ち込んでるときは開かない方がいいと思います。


『弦のないハープ またはイアブラス氏小説を書く。』 The Unstrung Harp: or Mr. Earbrass Writes a Novel (2003年)
『雑多なアルファベット』 The Eclectic Abecedarium (2003年)
『キャッテゴーリー』 Categor Y (2003年)
『まったき動物園』 The Utter Zoo (2004年)
⇒この辺りまったく読んでいない。この中からだと、どれがおすすめですか。


『おぞましい二人』 The Loathsome Couple(2004年)
⇒イギリスで実際に起きた「ムーアズ殺人事件」を描いた作品。シンボリックなゴーリーの他の作品とは違い、具体的で、それでいてやっぱりゴーリーとしか言いようがないような一冊です。読後、いろいろ考えてしまって、気が滅入る本です。人が愛されないで大人になってしまったことの悲しさ、弱さ。愚かであることの悲しさ、弱さ。そしてそれがどちらも揃ってしまったときに時として生まれる悲劇の恐ろしさが、これでもかと伝わってきます。


『ジャンブリーズ』 The Jumblies (2007年)
イギリスのナンセンス詩人で画家でもあるエドワード・リアのリメリック(5行脚韻詩)に、ゴーリーが絵をつけた絵本。読んだことがあるゴーリーの本の中で、実はこれが一番好きなのです。文章部分はゴーリーじゃないけど、ごめんなさい。
ドラマ『ルイス警部』で、夫が昏睡状態の妻に枕辺でこの詩を読んであげるシーンがあり、それで知った作品でした。悲しいシーンなのですが、なんだかこの詩がぴったりで。
詩自体はとても愉快で、マザーグースに出てくる「ゴータム村の3賢人」に似ています。ゴーリーの絵本なのに全然怖くなくて、可愛い、けれども何とも言えず苦笑いしてしまうような本です。ちなみにこの「ゴータム(Gotham)」というのは阿呆ばかりが住んでいたという村で、ニューヨーク市のニックネームの元ネタです。綴りから「ゴッサム/ゴサム」と読んで、某コウモリ男が住んでいる架空の街の名前にもなっていますね。


『輝ける鼻のどんぐ』 The Dong with a Luminous Nose (2007年)
『悪いことをして罰が当たった子どもたちの本』 Cautionary Tales for Children (2010年)
『むしのほん』 The Bug Book (2014年)
『蟲の神』 The Insect God (2014年)
⇒この辺りも未読。因果応報で罰が当たる子どものお話も、ちゃんとあるんだ(笑)。『輝ける~』なんて代表作だろ、読まないとダメですね。

いい機会なので、未読のゴーリーさんの本を、また読んでいきたいと思います。

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by n_umigame | 2016-05-25 00:33 | | Trackback | Comments(0)

『貴婦人として死す』カーター・ディクスン著/高沢治訳(創元推理文庫)東京創元社



数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。ある晩リタとバリーは突如姿を消し、海へ真っ逆さまの断崖まで足跡がついていた。二日後遺体は発見されたが、腑に落ちない点が多すぎる。二人の死は心中か殺人か、村に住む老医師が綴った手記から浮かび上がる真相とは? 張りめぐらした伏線を見事回収、目配りの利いたヘンリ・メリヴェール卿活躍譚。
(Amazon.jpより)


なんですかこれ。
めちゃくちゃ面白いんですけれども。

「カーはおもしろいに決まっとる今頃何を言っておるのかね、きみは?(キッ!)」
とおっしゃる向きに、ここでいっぱつ聞いてください。


~ポエムと小芝居~「カーとわたし」


初めての出会いは『火刑法廷』だった。
当時はもちろん旧訳…けれども壮絶に挫折したわ。
この訳と相性が悪いのかしら…ううん、わたしのリテラシーがなってないのね。そう思ったから新訳でもトライしてみたの。
だめだった…だめだったの…!!(ここで唐突に感極まって泣き出す)
(気を取り直す)
それで、バナナの皮ですべって転んだ名探偵がいるって聞いて。
最初は「本格ミステリ界の都市伝説ね…ふふふっ、おじさま方ったら。お・茶・目・さん★」って笑って流してたら、ほんとだったから、びっくりよ?
それがH・M卿だったの。
しかも、作品は、アレよ。
どうなの。
どうなのもこうなのも、トリック忘れるくらい笑ったわ。
そんな理由でミステリ読むってどうなのって? きっかけはなんだっていいじゃない?
それで、そのあとも読んだのだけど、H・M卿が出てこなかったせいかしら、あまりぐっとこなかったのよ…!わあああっ!(再び唐突に感極まって走り出す) 


などと思っていましたごめんなさい。

あんまり面白かったので、直後に、某書評サイトでオススメされた『墓場貸します』も読みました。一気読み。

H・M卿は、騒々しくてものぐさでいじわるそうだなんて描かれ方をしていますけれど、そんなことは全然なくて(騒々しいのは否定しませんが)、これほど社会人としての常識を備えた黄金期の「名探偵」は見たことがありません。
だって、自分は警察の捜査に口出しできる立場じゃないけど…と、ちゃんと警官に言うんですよ。一体何の権限があって捜査に首つっこんでんだこの人はしかも態度でかい、というのがもうお約束の黄金期の本格ミステリ世界にあって、何という謙虚さ&常識人さ。そしてそれがかえって呼び起こす清々しい新鮮さ。
しかも、とても心優しい人ですよね。
自分の好奇心を満たすためだけに、推理のための推理をしない。他人が触れて欲しくないところにちゃんと配慮してあげている。正義を振りかざさない。

こんないい人、黄金期の名探偵で初めて見たよ…!! と、何よりもそこに感動しました。
もちろん、本格ミステリ(パズルミステリ)としても面白くて、女性キャラクターも頭からっぽのお人形さんみたいではないし、なによりもユーモアが満載で、久しぶりにミステリ小説を読んで「あー楽しかった!」と思いながら本を閉じました。

とは言え、まだH・M卿ものは2冊+短編数編、カー全体で数えても10作も読んでいないので、これからいろいろ読もうと思います。

まずH・M卿が出ている作品がいいなと思い、『ユダの窓』と『黒死荘の殺人』を買ってきたのですけれど、「貴婦人」「墓場」が面白かったのなら、次はこれだろ? というおすすめがあればぜひご教示くださいませ。『白い僧院の殺人』も持っています。(※未読)
(某書評サイトで「墓場」をおすすめくださった方は、まったく見ず知らずの方なのですが、「貴婦人」がおもしろかったのならコレという実に的確なおすすめをしてくださったことがわかりました。なかなかこうはいかないものですよね、本のオススメって難しくて…。こちらでも改めて、ありがとうございました!)

BBCは次、H・M卿シリーズをドラマ化しませんかね? かね?


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by n_umigame | 2016-04-27 00:07 | | Trackback | Comments(0)

『映画は父を殺すためにある:通過儀礼という見方』島田裕巳著(ちくま文庫)筑摩書房


映画には見方がある。“通過儀礼”という宗教学の概念で映画を分析することで、隠されたメッセージを読み取ることができる。日本とアメリカの青春映画の比較、宮崎映画の批判、アメリカ映画が繰り返し描く父と息子との関係、黒沢映画と小津映画の新しい見方、寅さんと漱石の意外な共通点を明らかにする。映画は、人生の意味を解釈する枠組みを示してくれる。
この本の目次
予告編
1 『ローマの休日』が教えてくれる映画の見方
2 同じ鉄橋は二度渡れない―『スタンド・バイ・ミー』と『櫻の園』
3 『魔女の宅急便』のジジはなぜことばを失ったままなのか?
4 アメリカ映画は父殺しを描く
5 黒澤映画と小津映画のもう一つの見方
6 寅さんが教えてくれる日本的通過儀礼
7 総集編
出版社HP




以下の映画のネタバレがありますので、もぐります。
『スター・ウォーズ』
『フィールド・オブ・ドリームス』
『塔の上のラプンツェル』
『メリダとおそろしの森』
『ヒックとドラゴン2』
『ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービー』
「マダガスカル」三部作
『カンフー・パンダ』
『カンフー・パンダ2』










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by n_umigame | 2016-01-05 23:33 | | Trackback | Comments(0)

"The Journey of the Penguin" by Emiliano Ponzi(Penguin Books)


To celebrate 80 years of Penguin Books, a charming picture book that tells the imagined story of the penguin who waddled his way into history as the symbol of a beloved publisher.
(Amazon.jp)


1935年にアレン・レーンによって創業されたペンギン・ブックス。その創業80周年を記念して出版された絵本です。

中は文字(読むところ)はいっさいなく、絵だけで物語をたどれるようになっています。
ペンギン・ブックスのマークシンボルであるペンギンくん(the Penguin=あのペンギン)が、思うところある様子で南極で大勢の仲間から離れて旅に出、成功して家族を得て幸せになるところまでが描かれています。
レトロな絵柄と中間色の色あいがとてもシックで、眺めているだけでもとても楽しい絵本です。飾っておいてもおしゃれ。
ペンギン・ブックスに興味がなくても、ペンギン好き、海の生き物好き(シロクマや巨大タコも登場します。某映画を思い出さざるをえないじゃないですか(笑))、レトロなデザイン好きな方にもおすすめします。

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(※画像は出版社HPより)

こちらのサイトで一部中を見ることができます。


ペンギン・ブックスは、本というと、それまで高価なハードカバーが当たり前だった時代にペーパーバックという廉価版の出版を始めたという意味で、画期的なレーベルであり、出版社でした。
言われてみれば、英語圏の本って判型もばらばらだし重いし臭いし独特の臭いがするし、そして高いですよね。
本というものが一部の教養人の贅沢品だった背景があって、そうなったそうです。
いや、英語圏のペーパーバックってカバー(ダストジャケット)がないのがふつうだし、新刊で購入したのに一回開いただけで背が割れるとかあるあるじゃん?なのですが、それでも、優れたフィクションやノンフィクションを、手軽なお値段で買って読めるようにしたという功績は大きかったと思います。
(日本の本は、ほかのものとの物価と比較してもとても安いと思います。そして廉価版の文庫や新書などの紙質や印刷技術の高さは、間違いなく世界一だと思いますので、これと比較してはいかんのです。たぶん。)


本というものは、「本が身近にある」という環境が大事なんだと思います。
いちいち図書館に借りに行ったり、何か機器を起動したりする必要があるものだと、どうしてもワンクッションあります。なので、そういう手段は本がある程度好きな人向けだと思うのですね。
夏休みに田舎のおばあちゃんの部屋で「この棚にある本は大人の本やから、子どもは見たらあかんで」と言われた本だから見たくなるとか、家で寝転んでて手を伸ばしたところに本があるとか、そういう環境がきっと理想。
それを大人がおもしろそうに夢中で読んでいる姿を見せるともっといい。
たくさんある必要はないのです。数ではなく質で、子どもは特に、おもしろい本があると、それを何度でも何度でも楽しめるものです。話がネタバレだからつまらない本というのは、ネタバレしなくてもつまらない本なのです(言い切りよった)。


パブリック・ドメインで無料で読めるコンテンツであっても、電子書籍なら150円でも、ペンギン・ブックスがシェイクスピアなどを「紙の本」として刊行し続けているのは、きっとこの「身近に本がある」ことの大切さを知ってほしいからということもあるのではないかと思います。

ペンギングループはその後"パフィン"という児童向けのレーベルもペーパーバックで刊行を開始しました。どちらもよちよち歩く可愛い鳥にしたのは、なにかわけがあるのでしょうか。
いつかパフィンくんの絵本も読みたいです。




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by n_umigame | 2016-01-03 00:26 | | Trackback | Comments(0)

『白鯨との闘い』ナサニエル・フィルブリック著/相原真理子訳(集英社文庫)集英社


名著『白鯨』の真実は、小説より過酷だった──19世紀、一艘の捕鯨船がマッコウクジラに襲われ沈没した悲劇と、その後の船員達の恐怖と絶望を綴る衝撃の実話。映画化公開。
1820年11月、捕鯨船エセックス号は巨大なマッコウクジラに襲われ大破した。猛威をふるう自然に翻弄され、心身ともに疲弊した男たちは、脆弱なボートで太平洋の真ん中をさまよう。飢えと渇き、恐怖、絶望…。最悪の状況下、彼らがとった究極の選択とは?メルヴィルにインスピレーションを与え、『白鯨』が生まれる基となった海難事故を詳細に描いた、全米図書賞ノンフィクション部門受賞の衝撃作。
(Amazon.jp)



映画化の便乗本かと思っていましたら、そうではなく、『復讐する海:捕鯨船エセックス号の悲劇』(2003年刊)の文庫化だそうです。(カバーは映画とのタイアップで、主演のクリス・ヘムズワースさんがどばーんと真ん中にいるあれです)
翻訳は『FBI心理分析官』やパトリシア・コーンウェルの作品の訳者でもある相原真理子さん。(2010年にお亡くなりになっていたのですね…存じませんでした。)翻訳が日本語としてとてもこなれていて読みやすいということもあるかもしれませんが、すばらしいノンフィクションです。全米図書賞ノンフィクション部門受賞とのことで、納得です。


映画の方は、最初てっきりハーマン・メルヴィルの『白鯨』("Moby-Dick; or, The Whale")の映画化かと思っていましたらそうではなく、こちらの『白鯨との闘い』("In the Heart of the Sea: The Epic True Story that Inspired ‘Moby Dick’")が原作でした。
映画は日本では2016年1月16日公開です。
なので、内容がどの程度原作に忠実なのかわかりませんが、以下の感想は、本の内容だけでなく、映画のネタバレにもなってしまうかもしれません。

何も知らない状態で映画を楽しみたいという方は、入らないでくださいませ。
(この本を読んで映画も見にいきたくなったため、映画の方とからめた話もしますので)







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by n_umigame | 2016-01-03 00:10 | | Trackback | Comments(0)

北大路公子さんの本


お正月だもの初笑いにいかがですか第2弾。

北大路公子さんの本です。
実は全然存じ上げておりませず、こんなおもしろい作家さんがノーマークだったなんて、アタシも焼きが回ったもんだよ…と日本海を見に行きたくなりました。

いつもお世話になっているカクテキさまが読んでらして、カクテキさんがおもしろいとおっしゃるならこれは絶対わたしも笑えるだろうと読み始めたら、もう、とんでもなかったです。(カクテキさん、ありがとうございます!)
期待した斜め上から来るおもしろさ。というか、くだらなさ(絶賛)。
笑いすぎてどうしようかと思いました。それでなくても腹筋一回壊れてるのに(物理)また壊れるんかいと不安になりましたね。

そんなわけで止まらなくなって次々読んだのは以下のとおりです。(順不同)(あまりにも次々と読んだため順番覚えてない)


『生きていてもいいかしら日記 』(PHP文芸文庫)
『石の裏にも三年:キミコのダンゴ虫的日常』 (集英社文庫)
『頭の中身が漏れ出る日々』 (PHP文芸文庫)
『最後のおでん:ああ無情の泥酔日記』 (新潮文庫)
『枕もとに靴:ああ無情の泥酔日記』(新潮文庫)
『苦手図鑑』(角川書店)
『ぐうたら旅日記 恐山・知床をゆく』(寿郎社)


たった7冊しか出ていないだなんて!!!
(内容が同じ単行本はノーカンです)
新刊が読みたくて地団駄踏んでいます。(地団駄と言えば「雁が飛べば石亀も地団駄」っていうことわざ可愛くないですか。大脱線の上、どうでもいいですが。石亀が地団駄ですよ想像してみてくださいよ。)(ほんとにどうでもいい。)

7冊全部読んで思ったことは、北大路公子さんに「休肝日」などという概念はないということです。
朝から晩まで365日、閏年なら366日毎日飲んでる。レトリックではなく、本当に飲んでる。しかも体脂肪率40%↑って。外見的にはスマートな方だそうですので、それ内臓脂肪ってことですよねかえってマズいですよ。
これからもぜひ新刊が読みたいので、お体だけはおだいじにーーー!!!

すべてエッセイ&紀行ですのでどれから読んでもだいじょうぶですが、迷うようであれば、最新刊で手に入りやすく、北大路節の定番ということで、『生きていてもいいかしら日記 』あたりから、いかがでしょう。。
ただし、どれから読むにしても、何か飲みながら読んでると目の前にあるものが飲み物まみれになる危険性がありますので、おすすめしません。

ぜひ。



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by n_umigame | 2016-01-02 23:02 | | Trackback | Comments(2)

『syunkonカフェ雑記:クリームシチュウはごはんにあうか否かなど』山本ゆり著(扶桑社)


月間600万PVを誇る超人気ブログ「含み笑いのカフェごはん『syunkon』」
そして累計350万部突破のベストセラー料理本『syunkonカフェごはん』
シリーズの著者、山本ゆり初めてのエッセイ&レシピ集。
簡単でおいしい料理もさることながら、そこに添えられた文章が秀逸で
絶大な人気を誇る著者が過去2000を超えるおもしろ話の中から、
大反響の90編+αに加筆。
さらにエッセイにちなんだオリジナルレシピを追加しました。
笑いあり、屁理屈あり、ちょっと切ない話あり。もちろん、おいしい話も満載です。
「役に立たない本かもしれませんが、ちょっとだけ肩の力が抜けて、
読んだ人が今の人生でもいっか! と思えるような本であればうれしいです」(著者)
「この世にぴったりの靴がほとんどない件」
「毎年、去年裸で過ごしてたんかな?と疑問に思うほど着たい服がなくなる」
「今自分が考えている50分の1も他人は自分のことを考えていない」
「飲み会に当日いきなり行きたくなくなることってないですか?」
「レモン1000個分のビタミンCってそんなにいる?」
「美容院にて。流したりないところはありませんか?それはこっちが聞きたい」
「駄菓子屋のおばちゃんはぜんぜん子供好きではない」
…などなど、600万人ファンの心を掴んで離さない軽妙な関西弁と
独自の鋭い視点で綴る女子の日常。
思わずにやににや 笑ってしまう珠玉のエッセイ。
さらに料理が下手でも簡単につくれる! おいしい新作レシピも多数掲載!
(Amazon.jp)




お正月だもの初笑いにいかがですか第1弾。

「お料理etc.」なのは、ブログの読者の方はご存じかと思いますが、ただのレシピブログではないからです。
カフェごはん的なおしゃれ写真にだまされたと思いつつも次々と涙目で読むはめになってしまい、「"揚げない鶏のからあげ"のレシピを探していただけなのに、アタシはなぜこんな目に? もうあっというまに一時間よ? だまされた!」と、涙を拭きながら読んでいました。笑いすぎて。 

どの記事をご紹介しても顔が笑うのですが、当ブログにお越しの方は洋画好きな人も多いかと思われますので、試しにこちらを。

■感激します!!めっちゃ柔らかいラフテー。

用意するものが、まず『タイタニック』のビデオ(前編)ですから。
そんなレシピブログ見たことないわ。

この本以外にも、レシピ本が5冊出ていて、内容はほぼレシピなのですが、取調室風とか、小ネタが料理全然関係ないみたいなものもあって、むしろそればっかり読みたいくらいです。
料理家のはずなのに、おしゃれカフェ風ごはんのはずなのに、そうではない日常の晩ご飯とか、見るとほんとうに勇気が出ます。あまりにも雑で。(ほめてます)(同様の意見多数)食べかけとかね。
そういう写真でも気取らず飾らず、もろ見せなのが、もう。好き。

笑いを取ってきつつも、ちょっとまじめな記事もあり、お人柄が見えるようで読んでいて本当に気持ちがいい本です。
例えば、ブログを書くということについて。この記事はブログを書いている方にはぜひおすすめしたいです。ブログやSNSをやっていて、ときどきもやっとするときに読むと、本当に気持ちが楽になります。

また、個人的に、山本ゆりさんの関西弁は、文字で読んでいるだけでもとてもなつかしいと思っていたら、たぶん10代の頃の生活エリアがものすごく近いです。
ひとくちに関西弁と言っても近畿二府四県で語彙やイントネーションが多少違い、さらに大阪府の中でも摂津、河内では違い、摂津の中でも京都寄りの北部(北摂)とそうではない南部では違い…という、関西以外の地域の人にはわかりにくいと言うか、きっと聞き分けられないと思います(笑)。(わたしだってほかの地域の言葉のニュアンスはわかりません)
なので、中学のときのおもしろい友だちがしゃべっているのをずっと聞いているような安心感や気持ちのよさもあって、ものすごく自分のツボにはまったのだろうと思います。

それをさておいても純粋におもしろいですので、関西弁が嫌いだとか、文字で読むのも苦手だという方以外にはぜひぜひおすすめいたします。まずはブログでお試しで読んでからでもいいですしね。

ただ、やはり本になるということは、編集者などの第三者の目が入っているので、読み物としてブラッシュアップされています。その分、読みやすいです。
ブログでもほぼ同じ記事が読めますが、料理のレシピ以外に、ご家族のことや仕事のこと、お友だちとのことなどなど、とにかく「友だちがいろいろしゃべってる」感じのブログですので、正直、とっちらかってます。(壮大な「おまえが言うな」。)目移りしますし、同じ前置きが何度も来ますので、あまり時間がないけど笑いたいという方には、むしろ本の方でどうぞ。

あ、著者の名誉のためにもつけくわえておくと、実際に作ってみたお料理も美味しかったですよ!
「濃いすぎる」「若い人向き」という感想も見かけましたが、そんなもん、味とか調味料は自分で好きに調節したらいいんです。ファンション誌のコーデ丸パクしないでしょう。モデルさんと同じように着こなせるわけないじゃないっすか。レシピだってそうですよ、ええとこどりでいいんですよー。って、この本読んでたら改めて思いました。




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by n_umigame | 2016-01-02 22:09 | | Trackback | Comments(2)

『『罪と罰』を読まない』岸本佐知子ほか著(文藝春秋)


抱腹必至。読まずに語り、読んで語る読書会
翻訳家、作家、作家であり装丁家の四人が名著『罪と罰』の内容を僅かな手がかりから推理、その後みっちり読んで朗らかに語り合う。
「読む」とは、どういうことか。何をもって、「読んだ」と言えるのか。ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことがない四人が、果敢かつ無謀に挑んだ「読まない」読書会。
(Amazon.jp)

岸本佐知子、 三浦しをん、吉田篤弘、吉田浩美、4名の方の座談会方式で、『罪と罰』について、まずは未読の状態で一部(と言っても本当に1~2ページだけ)を拾い読みし、あれこれと推理をめぐらせながらああだろうこうだろうとツッコミまくり、次に読後に答え合わせをしながら、ああだろうこうだろうとツッコミまくるという、たいへん愉快な本です。
というか、もうこの面子でこの題材でおもしろくないわけがないですね?

今内容紹介を引用させていただくために見たら、あまぞんさんのレビュー欄、地味に荒れてますね?(笑)(2015年12月20日現在)
いや、わたくし、この本、めちゃくちゃおもしろかったですけど。

教養主義が廃れて久しく、大学では文系教養課程を廃止してしまえとか、文系の学部名もいかにも即物的な(あるいは何を勉強するのかわからないようなイメージ先行の)名称に改名されたりして、実学にあらざれば学問にあらずという現在の風潮には、わたくしも危機感を覚える一人です。
「すぐ役に立つ知識はすぐに役に立たなくなる」と言っている方があり、この言葉には深く頷きます。

ですが、この本の面子を見、さらにタイトルを見て、それで「『罪と罰』すら読んだことがないってどうよ」という感想は、やはり筋違いかと思います。肉屋の店頭で「ここは大根も置いてないのか!」とキレられても困るというか、そういう芸風を披露する場じゃないというか、読んでいないことが後ろ暗い(笑)からこそ、こういう企画が持ち上がり、しかもそれが、文芸翻訳家だったり作家だったりするから面白いのではありませんか。
そのギャップを楽しむ本だと思います。

事実、読もうと思ったら、皆さんお忙しい御身の上でしょうに、またたくまに読んで、それをこれだけ突っ込めるくらい読み込んでくることができる方々なのですから。

そして、このある意味捨て身の芸(笑)は、『罪と罰』を未読の読者に読みたいと思わせれば成功だと思いますが、それも成功していると思います。

これだけ本離れ、活字離れが叫ばれている中で、
「そんな本も読んだことないのか(冷笑)」
と言われるのと、
「わたしも有名すぎてかえって読んだことがなかったんだけど、読んでみたらけっこうエンタメでさ、すごくおもしろいの! さすが世界の文豪の傑作だよね!」
と言われるのと、どちらがその本への興味や、読書のモチベーションが上がるか、火を見るより明らかだろうと思われます。
よほど負けん気が強いとか、踏んづけられたら燃えるとか気持ちいいとかいうシュミの方は別でしょうけれども。「そんな本も(冷笑)」派が、本離れに拍車をかけている可能性もなきにしもあらずです。
「北風と太陽」ですね。


Twitterで読書会の常連の方々や、本が好きな方のアカウントを複数フォローさせていただいているのですが、思ったのは、人生の時間は有限で、そんなに本ばかり読んでもいられないし、それでいいのだということです。
そして、いくら本が好きな人でも、好みもあります。好きだからこそ、自分の好きな本がもうだいたい見えてきてしまっているということもあります。
賞を取ろうがエライ先生が大絶賛してようが、今話題だろうが映画化されようが、どうしても食指が動かない本というのがある。

そして本読みの方には同意していただけるかと思いますが、機会に恵まれたかどうかということが、けっこう読書体験を左右します。

つまり、本とは「出会う」ものなのであって、いくら名作・傑作の呼び声が高い作品でも、自分がその本から「呼ばれ」なかったので長年読まなかったということが、いくらでもあるということです。giftsでありcallingsでもあるのですね。

そういうおまえは『罪と罰』読んだのかって? もちろん読んでいませんとも。(どや。)(コッラー!)
『罪と罰』どころかあれだけ『カラマーゾフの兄弟』が流行っていたころすら、いっこも気持ちが揺れませんでしたからね。

わたくしにも教養主義というか、「これだけは読まないとな世界の名作」みたいな時期がありました。
ですがそれも高校生くらいまででしたね。
しかもそのころなぜかクラスでフランス文学が流行っていて、『赤と黒』『狭き門』などあれこれ読みましたが、根がエンタメなわたくしは『三銃士』から大デュマ先生にめろめろになってしまい、文学青年だった祖父に「デュマなんか大衆小説や。そんなんばっかり読んで」と叱られる始末。(岩波文庫のピンクのカバーのやつならいいと思ってたんですよ当時は…。)
大学生のころは英文とアメリカ文学ばっかり読んでいて、もちろん平行して中学の時はまったSF、ミステリばかり読んでいて、今に至るというわけですよ。(どや。)(だからコッラー!)
児童文学は大人になってから改めて読み始めましたしね。子どものころも少しは読んでいましたが、子どもが歩いて行ける距離に図書館も本屋もなく、小学校の図書室か、親が買ってくれていた本棚にあった本を繰り返し読むしかなかったのです。(中学は図書室がしょぼすぎて話になりませんでした。)

そんなわたしでも、この本のおかげで、ぜひ『罪と罰』を読んでみたいと思いました。
生前祖父も「読めー読めーロシア文学読めー」って言っていましたしね、やっとその気になったわ、おじいちゃん。不肖の孫ですまん。
親族に言われても1ミリもわいてこなかった読む気がわいてきたのですから、この本に感謝です。
遠くの親戚より近くの他人ですね!(きっと違う。)




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by n_umigame | 2015-12-20 21:45 | | Trackback | Comments(0)

『円空を旅する』井上雅彦著 (BT BOOKS) 美術出版社


マンガ家・井上雄彦が
江戸時代に12万体もの仏像を彫った
「円空さん」に出会う。
北海道、青森、岐阜、愛知、滋賀、三重を
訪ね歩いて見た仏像の数、約1400体。
描き下ろしスケッチ72ページ掲載。
…………………………………………
“お師匠さんがここにいた! "
「ぼくのマンガが円空の仏像のようであってほしい」。
旅を重ねるなかで井上雄彦はそうつぶやいた。
江戸時代の修行僧であり彫刻家、円空。
生涯に12万体を制作した稀代の人物の
足跡をたどる旅がはじまる——
(Amazon.jp)


『バガボンド』『SLAM DUNK』が代表作の漫画家・井上雅彦先生が、全国の円空仏を尋ねて歩かれた旅のスケッチ・記録本です。
自慢じゃありませんが、『バガボンド』どころか『SLAM DUMK』も読んだことがないのです。今となってはもう自慢していいかもしれません。(よくない)(読みなさい)

東本願寺で親鸞の屏風絵を描かれたというニュースを拝見していましたが、この本でもご自分で「何か知らないけどお寺に縁がある」とおっしゃっています。特に意識的に仏教方面のお仕事を引き受けてらっしゃるというわけではないのですね。

円空は美濃国(現在の岐阜県の西側)出身なので、岐阜県が一番多いのですが、全国を行脚して回ったため、各地に円空仏が残されているのですね。
わたくしは特に仏像が好きというわけでは決してないのですが、どういうわけか円空仏は好きで、旅先や出張先で見かけることがあると時間の許す限りまじまじと見つめています。
なので、書店の店頭でこの本を見かけ、コミックスのところに並んでいたのでシュリンクがかかっていて中身を確認できず、お値段に一瞬迷ったものの、いきおいでえいやと買ってしまいました。


円空仏は、なぜかどれも微笑んでいるように見えます。
特に自分がすさんだ気持ちのときや落ち込んでいるときなどに見ると、なんだか落ち着きます。
自分が好きなもので、地元の方に話題のきっかけとして出したことがあったのですが、「円空仏、どこにでもあるから」と、まるで全国チェーンのコンビニの話みたいに吐き捨てられてしまったことがあります。地元の方からするとそんなものなのかもしれませんね。

逆に言うと、この本でも書かれているように、生活に密着している仏さまなのですね、円空仏は。
ザ・一発彫りの作品が多いそうで、例えば奈良の国宝級の仏像たちのように、仏師の念がこもりまくっていてときどき怖くなるということがない気がします。(『火の鳥 鳳凰編』を読んでしまってからは特に怖くてですね。)


写真や図はオールカラー、井上雅彦先生のスケッチも豊富で、読みやすい本だと思います。
美術出版社から出ているので、円空仏を美術品として鑑賞するために必要な情報なども巻末に簡潔にまとめられていて、円空仏に興味のある人にも、井上先生のファンだという人にも、どちらにもオススメではないでしょうか。井上先生の作品を読んだことがないわたくしが言っているのですから、だいじょうぶです。(全然だいじょうぶな感じがしない。)

わたしもこの本を片手に円空仏行脚をしてみたいです。




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by n_umigame | 2015-12-20 18:40 | | Trackback | Comments(0)

読書メーターに登録しました

本の感想がメインのブログとしてスタートしたのですが、最近読んだ本の感想を書くのが追いつきませず。

読んでおもしろかった本からはもらったものが多いゆえに、書きたいことも、ときには思い入れも多く、したがって記事をまとめるのにそれなりに時間がかかります。
でも読んだ本を忘れてしまわないためにも、備忘録としてブログは続けたい。

どうしたもんかと思っていたところ、さんざん悩んで、読書メーターに登録することにしました。

わたくしのページはこちらです。
「にせみさんの読書メーター」

できればきちんと感想をアップしたい本も多いので、おっつけこちらへも記事をアップしていきたいと考えていますが、とりま、今何読んでる? ということがお知りになりたい方(がいらっしゃるともあまり思えませぬが)は、こちらもご参考までに。



以下、いつものごとく長いのでもぐりますね~。







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by n_umigame | 2015-10-14 00:07 | | Trackback | Comments(2)

Welcome. 本と好きなものがたり。


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