*さいはての西*

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エラリイ・クイーン本 在庫状況

2009年8月21日現在の当サークルの在庫状況です。
(新しい順に掲載)
画像が大きくなったのでもぐりますね。↓

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by n_umigame | 2009-08-31 20:31 | サークル/在庫等 | Trackback | Comments(0)

『ダメージ シーズン1』(全13話)

ある朝のニューヨーク。高級マンションから血まみれの若い女性がふらふらと路上に出てくる。彼女は警察に保護され、自宅から婚約者が惨殺されているのが発見される。

6か月前、大物弁護士パティ・ヒューズの事務所に、その女性、新人弁護士のエレン・パーソンズが採用された。パティは巨額の賠償金が絡んだ訴訟を主に担当する高名な弁護士であった。エレンはその事務所に雇われ、恋人デービッドとも婚約。 仕事も私生活も順風満帆に思えていたが、採用早々大富豪のフロビシャーを相手にした集団訴訟のスタッフに加えられた事から人生が大きく変わりだしていく。(Wikipedia)


『プラダを着た悪魔』のネガ版みたいなお話なのかなと思っていたら、まったく違いました。
見終わった感想は「こんなに長い必要があるかなあ」でした…。イギリスのテレビドラマは1シーズン6話程度というものが多いように思いますが、その程度で十分見せられたし、かえって引き締まって良かったのではないかと思いました。


血まみれのエレンが路上を彷徨うシーンから始まり、エレンの婚約者デービッドが惨殺されたところを基点に時系列が過去や未来へ前後して物語は進むのですが、その重複が、視聴者を混乱させる以外にあまり物語を深めることに成功しているとは言い難く、大した仕掛けもないのに底上げして大味にしているだけという印象を受けました。
それを証拠に、と言うのも変ですが、全13話中、途中2~3話録画しそこねていた回があったのですが、全然、話、わかりました(笑)。1話完結の物語ではないのに、もし緻密な物語構成のドラマだったら13話中3話も抜けたら筋が追えなくなるはずです。

グレン・クローズの演技を見る、という意味ではたいへんオススメの濃いドラマなのですが、でもグレン・クローズが巧いのはもうわかっているわけですよ。
なので、脇を固める役者さんたちが、グレン・クローズのギャラに食われちゃったのか? と思うような小粒で、しかもぴりりと辛くもない、という中途半端な印象で非常に残念です。どの役者さんたちも役柄に対して典型的すぎるというか優等生的すぎて。これで脇役の役者さんたちが、無名でも「おおっ、この人いいなあ」というような印象を残す役者さんたちだったらまたこの「薄味感」が変わったのではないかと思います。(それを反省?したのか、シーズン2ではウィリアム・ハートがレギュラーで登場するようですが)

エレン役のローズ・バーン、『ノウイング』を先に見ていたせいか、どことなく湿っぽい影のある、華のない女性が似合いますね。どちらの役も、半分は自業自得でどんどん不幸になっていく女というのが。
比べるのがかわいそうだよというご意見もあろうかと思いますが、エレンはパティ(グレン・クローズ)の敵ではないです。
シーズン1最後で婚約者を殺された復讐のためにあえて虎口に戻る覚悟を決め、シーズン2では二人の頭脳戦が繰り広げられるようですが、はてさて。


シーズン1は終わりましたが、アメリカのドラマらしくシーズン2以降に「持ち越し」の「謎」がたくさん残りました。
以下ネタバレです。



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by n_umigame | 2009-08-31 15:24 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(2)

『イースタン・プロミス』(2007)

病院で働くアンナの下に、一人の少女が運び込まれる。意識を失くした少女は、女の子を産み落とし、息を引き取る。バッグに入っていた手帳にはロシア語で日記らしいものが書かれており、少女がロシア人であることが分かる。手術に立ち会ったアンナは、少女の身元を確認するため、ロシア料理レストランのオーナーに相談すると、自分が日記の翻訳をしようと申し出る。しかし、その後、謎のロシア人、ニコライがアンナに近付き始め…。(goo映画)


うわーいててててて、ぎゃーいてててて、ひいいぃぃぃいいぃ!!!

というシーンが多くて、100分という短めの尺にも関わらず、けっこう目を逸らしてました。
飛び道具を使わないとすんごい痛そうな暴力シーンになりますね…。おなかすいてたら貧血になりそうでした。
包丁で小指の先を切っただけであんな痛いのに、あんな(以下自粛)とか、しかもサウナ(=すっぽんぽん)のときにあんたそんな(以下自粛)。(←ここが有名なシーンだったそうですね。)

『フロスト警部』にも東欧諸国から人身売買で売り飛ばされてきた少女たちが出てくるエピソードがありましたが、なんだか『フロスト』の方が痛々しかったのはなぜでしょうか。純粋にフロストの怒りがしみてくるからでしょうか。
イギリス…特にロンドンは本当に東欧からの人身売買の需要のたまり場になっているようで、人身売買をテーマにした作品がほかにもあるようです。
そう言えばこの映画では、アンナ(ナオミ・ワッツ)以外に純粋に怒る人が登場しませんね。皆、歪んでいて、歪んでいますがなんともいえない魅力がしみ出してくるキャラクターに描かれています。

ロシアン・マフィアのボスは、一見温厚そうな老人で、いかにも優しげなことを言ったりするのですが、フランス産ワインと少女を物々交換程度にしか見なしていなく、理由があったら(利己的な理由で)人殺しも何とも思っていない冷酷な人間。
このボスの一人息子キリルはファザコンでへなちょこでアルコール依存症という全方位的にダメ男で、子どもは好きらしく、運転手のニコライに頼り切っていて(というか恋愛感情で好きで?)、なんだか心底憎めないぼんくら息子。多分ゲイなんだけれども、父親は「自分のたった一人の息子が(ゲイなんて)……」とショックを隠しきれない様子で、ファザコンのキリルにはなおさらツライ展開に。
マフィアのファミリーなんぞに生まれなければただの気の弱いゲイのアルコール依存症の人として生きられたかもしれないのに。最後の赤ちゃんのところとか良かったですね。

ヴィゴ・モーテンセン演ずる運転手のニコライが主人公で、実は潜入捜査官であることがけっこうあっさりとわかるのですが、ラスト近く、冗談とも本気とも取れるような、「親分会議で認められて入れ墨も入れたしマフィアのボスになっちゃおかな」というようなセリフを言います。
このラストシーンは「ニコライがどちらに転んだかは観客の判断におまかせします」というような意味深な終わり方でした。

『ロシアン・マフィア』を読んでいて良かったと思ったのは、そこに書かれていたことが映像で見られたところですね。

あと全然関係がないのですが、ニコライがキリルに強制されて女の子を選ぶよう言われて、選ばれた少女の名前、姓がキリネンコ。(出身はウクライナ)
「ここは笑うところじゃないのよ悲しいシーンなのよ笑ったらダメ笑ったら……ぷっ。」と思わず笑ってしまいましたよ『ウサビッチ』ファン処置なしですね。すまん。

あまりにも図体の大きい、しかも何もかもが国がかりという政治体制だった国が瓦解するとたいへんなことになる、しわ寄せはすべて貧しい地域にやってくるのだ、ということが、じんわりとしみてくるお話でした。
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by n_umigame | 2009-08-30 18:33 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)

夏風邪かと思いきや

喉がいがらっぽく咳が出始めたので、あ~休日にエアコンかけっぱでお昼寝したのがまずかったかしらげほげほて耳鼻科に行ったものの、「のどは悪くない。鼻もそんなに悪くないよ。どないしようかねえー」とお医者さんに言われてアレルギーの薬を7種類も処方されましたが、なんだか悪化している気がする今日この頃、にせうみがめです、こんにちは。
ずびずび。

薬の副作用か、ふわふわしていますよにゃはは。

こんな状態ですので、しばらく更新見合わせております(T_T)
コメントくださった方々、コメントのお返事遅くなりました。m(u_u)m

申し訳ない。


しかし、人体に良い作用をするはずの薬ですらこんなにらりらりで気分悪いのに、そうでない薬を好きこのんで摂取する人の気がしれませんよ。
ダメ。ぜったい。
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by n_umigame | 2009-08-27 13:05 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

たんこぶフィルくん

まりおさんからいただいたコメントで、バカなことを思いつきました。
ので、4コマ、描いてみました。

全世界10億人(?)の暑き熱きチャンドラリアンの皆さま、もうしわけございません……。

↓もぐります。

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by n_umigame | 2009-08-21 22:16 | ミステリ | Trackback | Comments(2)

レモネードと『九尾の猫』

日中は暑いものの、今年の夏ももう終わりそうな気配を感じますね。

真夏、そして真冬が来ると『九尾の猫』が読み返したくなります。
各家庭にまだエアコンがなかった時代(1949年)の真夏、ニューヨークの暑さにむせ返るようなクイーン家のアパートメントのシーンから始まる傑作ですが、クイーンパパが帰ってくるなり、何か冷たいものある? と聞いてエラリイが「レモネードがたくさんありますよ」と答えます。

このレモネードは自家製なのか、水にお砂糖とレモン汁(とレモン)を入れて作ったような、シンプルでおいしそうなレモネードです。(アメリカでは炭酸水でなく、水で作るそうですので、クイーン家のレモネードも水なんでしょうか。)

このシーンで、帰ったらまずビールじゃないんだ、と思いました。たしかに、飲んでるときはいいけど、あとでアルコールが体内の水分を奪うのでよけいに暑くなっちゃいますよね。

オランダ靴で引き出したついでに、my『九尾の猫』コレクション。(ちょっと自慢。)
↓写真は去年からはまっているロリーナのレモネード。
ピンクレモネードが炭酸が弱め、甘さも控えめでおいしいので気に入っています。
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↑左、大庭忠男訳。めろめろです。見栄を張って複本の方を出してあります。
最初に買った方は、付箋だらけでとてもではないですが人様にお見せできる状態では………。
右はポケミス、表紙がかわいいですよね。村崎敏郎訳。
訳を読み比べると楽しいです。
中でも印象深かったのは、セレストとジミーがクイーン家に勝手に上がり込んで泊まり込んで、朝セレストがエラリイに「お古のストッキングとかない?」と聞くシーン。彼女がお泊まりにきたときに置いていったものとかない? ということですが、エラリイの答えはテキストでは "No. My father, you know." となっています。
大庭訳では「いや、おやじがいるからね。」
村崎訳では「いや、おやじだけだからね。」
両者の訳は、意味するところが微妙に違いますよね。
大庭訳だと「あの、うちの堅物オヤジを知ってるでしょ? 未婚の女性を連れ込んだりしたら勘当されちゃうよ。」
村崎訳だと「うち父子家庭で男所帯だから、ストッキングなんてないよ。」
クイーンパパの世代の人の性に関する考え方は、現代とは比べものにならないくらい厳しかったでしょうし、それをおいてもクイーンパパはそういうことに厳しそうなので、そのあとのセレストのリアクションからもわたくしは大庭訳に一票です(笑)。
がんばれ、エラリイ(笑)。
お父さんはなんだかんだ言ってモテると思うぞ。(とりあえずエラリイのお母さんとジェシイにはモテたことはまちがいない(笑)。)
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↑ポケミス版はなぜか2冊ありまして、左は欠けていますがマンハッタンの地図がついています。
これ、親切ですよね。
背も、真ん中で色が分かれていて、どうやらポケミスは2種類出たようです。

↓左から、Little, Brown社(1949年9月)、Pocket Books(1959年版)、Victor Gollancz(1952年版)。
Pocket Books版はやはりいかにもアメリカン・ペーパーバック。付箋でびろびろになっていますが心配ご無用、もう1冊あります。(いやーん何この人。)
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↑リトル・ブラウン社で出版された方にはやはりマンハッタンの地図がついています。ポケット版にもついていて、アメリカで出した本の方が地図つきで親切です。

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↑ヴィクター・ゴランツ社版。
『ゲド戦記』のときもお世話になりました。
おそらくイギリス英語に直してあるのではないかと思うのですが、ほとんどチェックしておりません。
こちらもアメリカ版と読み比べをしたいのですが……。
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by n_umigame | 2009-08-21 18:50 | *ellery queen* | Trackback | Comments(4)

『オランダ靴の謎』エラリー・クイーン著/井上勇訳(創元推理文庫)東京創元社

Yuseumさんの記事を読んで旧訳とけっこう違うらしいということを知り、数年ぶりに再読しました。(Yuseumさんの『盤面の敵』の記事に飛びます)

字が大きくなって読みやすくなったということもありますが、初読のときの「なんて緻密でおもしろんだ」という感動はかなり薄れてしまいました。
逆に、細かいツッコミどころがけっこうあることに気づいて、改めて別の意味で楽しく読みました。

それにしても、何て、まわりくどくて、大げさで、楽しいんだ(笑)。

謎解きの最中に中断するという手はアガサ・クリスティも使いますが、クリスティより数倍まわりくどく感じます。比べるのが残酷だよ、というご意見もあることを承知で言いますと、初読の当時はル=グウィンも読んでいたので、元々美文とは言い難い文章なんだなあということがきわだって感じたのでしたが、あとでユダヤ系の作家だということを知ってから、「ああ、ユダヤ・ジョークだと思って読んでもすんごいおもしろいわ」ということに気づき、それからはあまり気にならなくなりました。
(わたくしの知っているユダヤ・ジョーク代表例(内田樹さんの著作から孫引き・原典はフロイトだそうです):
列車の中で独りのユダヤ人がもう一人のユダヤ人に尋ねた。
「どこへ行くのかね」
「レンブルクさ」
すると尋ねたユダヤ人は怒って言った。
「いったいどうして、あんたは本当はレンブルクに行くくせに、クラカウへ行くとひとに信じ込ませようとして、『レンブルクへ行く』なんて言うんだ!」 )



犯人と共犯が婚姻関係にあるということを言うだけで、こんなに紙数を使うか(笑)。その前のシーンで自分では言いたくないの、とばかりにクイーン警視が場を離れるので、いったい何があったのかと思ったら。読んでる方は、「これだけ気をもたせるんだから、そんなふつうの関係じゃないんだろうな」と思ってわくわくして読み進んでいったら、「そんなふつうの関係」で椅子ごとひっくり返りそうになりました。

やっぱりいいな、クイーン。


以下は、再読して気になった細かいところです。
作品の出来そのものとはあまり関係がない上、重いし長いし(それいつも)なので、ご用とお急ぎでない方だけどうぞ。


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by n_umigame | 2009-08-21 18:44 | *ellery queen* | Trackback | Comments(2)

人間(じんかん)万事塞翁が馬

いつも1袋100えんで買えるじゃがいもが、298えん!? Σ(゚д゚;)
1把198えんのほうれん草が、298えん!?
それってもう300えんじゃん!! たっかーい!!!

冷夏め冷夏めえええぇえぇええ!!! (白ヤギさんたら読まずにもぐもぐ。)



…と半泣きになりつつ、ときどき買う持ち帰りのお寿司屋さんで買い物(いかきゅう)をしましたら。

「はまちとか、食べはる?」
「はまち…! ハイ!! (*゚д゚*)=3 」
「そう、よかった、今日はもう売れ残りそうやから……」
「はまち!!! ごちそうさまでっす!!! (゚,∀゚) =3 」(←まだあげるとも何とも)

にぎり用の脂の乗ったはまち、5切れもいただいてしまいましたvvvvv
おいしかったああ。
おじさん、たまにはにぎりも注文しますね!!(たまにかよ)


(「はまち」って言うの、関西だけでしたっけ??)
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by n_umigame | 2009-08-20 23:22 | 日々。 | Trackback | Comments(2)

『さらば愛しき女よ』 レイモンド・チャンドラー著/清水俊二訳(ハヤカワミステリ文庫)早川書房

前科者大鹿マロイは、出所したその足で以前別れた女を捜し始めたが、またもや殺人を犯してしまった。たまたま居合せた私立探偵マーロウは、警察に調べられる。その後彼はある事件を依頼された……。全篇に流れるリリシズムとスリルと非情な眼は、既に探偵小説の域を超え独自の世界を創り上げている。(早川書房HPより)


今さら改めて感想を書くのも気が引けますが、久しぶりにチャンドラーを読んだので。

読了後思い出し笑いを禁じ得ず思ったことは、「フィリップ・マーロウてこんなにおもしろい(笑える意味で)キャラクターだったっけ???」…でした。
ダンディで貧乏でやせ我慢の代名詞みたいに言われていますが、貧乏でやせ我慢で口から先に生まれた男、という印象を新たにしましたね。(あれ? 何か抜けた?)

よくよく後ろ頭の頑丈な人だと思っていましたが、マーロウ…こんなに弱かったっけ? 
あと、「ここで泣くぞ」はどういった持ち芸なんですかと思いつつ、本当に笑いました(笑)。2回も使ってますよね、女性に対しても男性に対しても。
チャンドラーの初読は清水訳『長いお別れ』だったので、やはり多少マーロウのキャラクターが変わったのかもしれません。

ハードボイルド御三家のうち、ハメットとは1冊だけで、それが何だかキャラクターが全員品性下劣というか、どうにも好きになれず「あなたとの関係はなかったことに」となってしまいました。ハメットの文章は翻訳を通しても生臭さを感じます。(なぜだか思い出したのは黒岩重吾でした。生臭ーい…。)
そのあとはロス・マクドナルドがおもしろく、本格ミステリファンの中にはロスマクのファンもけっこう多いようで、ハードボイルドの中では何か相通ずるものがあるのかもしれません。

出版社の紹介文にあるような「非情」と言うよりは、マーロウはむしろ感傷的で感情的で、損得だけで言うと何の得にもならないような、けれども自分が良しとする道、自分がこれしか納得できないという道を、一人で進んでいきます。本格ミステリの「名探偵」の方が、よほど(時には情緒に障害でもあるんじゃないのと思うほど)非情なキャラクターが多いように思います。非情と言って語弊があるなら酷薄と言い換えてもいいかしれません。
本格ミステリは人間が駒で良いという人もいるので、人としてどーなのというようなキャラクターが何様かと思うような振る舞いをしていても気にならない人もいるのでしょうが、それが気になるわたくしのような者にとっては、ハードボイルドの方が”文学”に近い、という主張も一理あると思ってしまいます。
裏を返せば、「だからどうした」ということで、本格ミステリはあのバカバカしさ(←褒めてます)が良いので、そこにエンタテインメント魂がこれでもかと発揮されている限りにおいて、これはこれでわたくしは大好きです。

一人称で書かれる形式にも因るのかもしれませんが、主人公が物語世界全体を見る「カメラ・アイ」のような役割をしていて、マーロウの見ている1930年代から1940年代のロサンゼルスの街の風景、与太者、乱暴者、前科持ち、汚職まみれの警官、そんな中でも孤高を保つ警官、カネに弱い女、カンタンにマーロウに惚れる女(笑)、などなどが、流れる風景のように登場しては消えていきます。
ロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーの方が極端ですが、だんだん「ホントにそこにいるの?」という感じに。

なので、さすがにこういう作品ばかり立て続けに読むと飽きそうだなあと思いましたが、久しぶりに半分酔って車窓から夜の街をながめるような、そんな読書で気持ちが良かったです。
やっぱりいいです清水訳。(って村上訳は未読ですが)


ところで、チャンドラーのファンのことを「チャンドラリアン」と言うのだそうですね。
初耳です。
なんか、インド料理店の名前みたい思いました。(すまん)

そして「ニンテンドーDSで“超名作推理アドベンチャー”としてゲーム化」されたんですってね。
「推理」でも「アドベンチャー」でもないだろうという気がするのですが、どうだろう。
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by n_umigame | 2009-08-20 22:48 | ミステリ | Trackback | Comments(0)

コミックス、3点(4冊)

『ちよちよ 1~2』 森名リリー著(りぼんマスコットコミックス クッキー)集英社

・2巻のキャッチコピー「飛べない鳥はただの肉」。
ペンギンとかヤンバルクイナとかキウイとかカカポ(←動いていると超カワイイ)とかは「肉」には見えんな…。
鶏肉大好き22歳女子・薫子と、元セレブ巨大インコ・ちよとのどつき漫才コメディー。…かな?
この丸々と巨大で飛べないところ、カカポにもちょっと似てるかも…。
カカポ見に行きたいです。
窃盗未遂大学生パシリの三太がなんとなくスキです(笑)。


『ぼのぼの 31』 いがらしみきお著(バンブーコミックス)竹書房

・スナドリネコさんの友達登場です。


『3月のライオン  3』 羽海野チカ著(ジェッツコミックス)白泉社

・後藤は棋士だったんですね?(笑) てっきりそのスジの人かと…。
アマゾンの感想を拝見していて改めて思ったのですが、羽海野さん、「イケメンじゃないけど味のある男」を描くのがうまいですよね。(美男美女ばっかり出てくるマンガを読んでると疲れてきます…。) いや、女も巧いですが。キャラクターの年齢幅が広いのも良いです。
主人公の零もそうですが、羽海野さんのマンガには「家族の構成員が欠けている」キャラクターが多く登場するのはなぜなんだろうと思いました。あるいは、外面的には構成員が揃っているのだけれども、修復不可能なまでに関係が断絶しているらしいキャラクターとか。前者は物理的に喪失していて、後者は心理的に喪失している。
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by n_umigame | 2009-08-18 23:46 | コミックス | Trackback | Comments(0)