*さいはての西*

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『ウィッカーマン』(1973)

スコットランド・ハイランド地方西部の警察に勤める中年の巡査部長ニール・ハウイー(ウッドウォード)は、ヘブリディーズ諸島のサマーアイルという孤島で行方不明になった少女ローワン・モリソンを探してほしいという匿名の手紙を受け取る。ハウイーが飛行艇で向かった先で見たものは、島の領主サマーアイル卿(リー)のもとでキリスト教宣教以前のケルト的ペイガニズムが復活していた異様な風景だった。一見普通に見えた島民は、生まれ変わりを信じ、太陽を信仰し、子供たちに生殖と豊作を願うための性的なまじないを教え、大人たちは裸で性的な儀式に参加していた。

ハウイー自身、非常に厳格なキリスト教を信仰しているため、これらの風習に衝撃と嫌悪を隠せなかった。宿では、あるじの娘のウィロー(エクランド)が艶かしい踊りと歌でハウイーを誘惑し、彼を困らせる。「五月祭」の近づく中、島民は準備や儀式に忙しく、彼の捜査は進まない。教師や役人も含め、島民は「ローワンという少女はここにはいない、最近死んだばかりだ」と口をそろえる。ハウイーは島の権力者であるサマーアイル卿のもとへゆくが、そこで彼はサマーアイル島の物語を聞かされる。サマーアイル卿の祖父の世代、凶作が続いたためにキリスト教を捨てて古い宗教儀式に戻ったところ島は豊かになり、リンゴの名産地になれたという。

ハウイーは次第に、少女は人身御供として殺された、あるいはこれから殺されるのでは、との疑念を抱くようになる。やがてローワンの墓を暴くと中には野兎しか入っていなかったこと、ローワンが昨年の感謝祭の主役であったこと、凶作の年の五月祭は生贄が供えられることを知り、今年のリンゴの凶作のために去年の感謝祭の主役だった少女が殺されることを確信する。飛行艇の故障で応援の呼べないハウイーは、少女を救うべく、五月祭の主役である愚者パンチを演じる予定の宿のあるじを昏倒させ、自らがパンチの扮装をしてサマーアイル卿が先導する五月祭の行進に紛れ込む。ハウイーを含めた島民の行進は、町外れの海辺の丘に立つ、柳の枝で出来た巨大な「ウィッカーマン」の像へと向かう。(Wikipedia)






『ホット・ファズ』の元ネタのひとつにもなったという、ブリティッシュカルトムービーをついに見ることができました。
「1970年代」「製作国イギリス」と聞いただけでタダではすまんはずだと、身構えて見てみましたが、いっやー、終始開いた口がふさがらない愉快な映画でございました。(笑)『ホット・ファズ』を作っているメンバーも、映画が好きでバカが好きというのが痛い痛いもうやめてというほど伝わってきて、イギリス映画はこうでなくっちゃあな…と涙ながらに敬礼した覚えがあるのですが、この映画を見て、『ホット・ファズ』ごときで大喜びしてごめんなさい。と心から誤謝りました。(でも好きか嫌いかと問われるとやっぱり『ホット・ファズ』の方が好きだけれども。)

クリストファー・リーが出演していて、そのおかげか(?)一見ホラー映画なのかと思ってしまいがちなのですが、1970年代の作品らしい淫靡さと、舞台になっている「イギリスの孤島=独自の因習によって生活している閉鎖的なコミュニティ」のいかにも何かが出そうなのどかさがとてもマッチしています。(これがアガサ・クリスティの作品だったらどんどん島民がなぞの死を遂げるんだろうなあ、という感じの。)
冒頭の、ハウイー巡査が島にやってきたのを迎える島民たちの、いかにも排他的な雰囲気から見る者を引き込んでいき、お茶の間の空気が凍りそうな淫靡な描写が節々に盛り込まれ、見ている者を半笑いの表情のまま超絶バッド・エンド(でも笑える)へとなだれ込むラストシーンがやはり秀逸でした。
イギリスのユーモアの好きなところは、こういう、「悲劇なんだけれども笑ってしまう」という、えもいわれぬ底力があるところです。むしろ「笑えない悲劇なんか悲劇じゃねえよ」と言わんばかりの逆説的な「笑い」を見るにつけ、逆説が大好きだったG.K.チェスタトンのような作家を生み出した背景にはこういったお国柄(?)もあったんだろうなあと改めて思ってしまいました。

ニコラス・ケイジ主演のリメイク『ウィッカーマン』を先に見ていたのですが、こちらはまったく毒が抜けてしまっていて、ニコラス・ケイジの半泣きの顔だけが印象に残っています。ラストは変えていないのですが、この違いはいったい何なんでしょうね。やっぱりあれじゃあ笑えませんでした。
1973年版の方は作品の世界観がすでに暗く(絵も物理的に暗いのです)、いかにも何か出そうな感じで、クリストファー・リーという怪優の存在感もただごとではない上に、ウィカーマンの生け贄にされるためにイギリス本土からやってくる警官のハウイーというキャラクターもよく生きていると思います。リメイク版と大きく違うのはこのハウイーのキャラクターでもあるでしょう。
1973年版では、ウィカーマンの生け贄として、ハウイーがかなり堅物のクリスチャンであり、その自身の信仰のために童貞で、女王の代理=警官であり、愚者パンチのように「愚かで賢い」者でなければならない、という設定が(よく考えるとばかばかしいのですが)この作品を盛り上げるのに重要な部分であるということがよくわかります。
いくらファナティックな人が多いアメリカでも、2006年に製作されたのでリメイク版では「そんなヤツいるかよ!」となってしまって(笑)、むずかしかったのかもしれません。

「愚者パンチ」というのはマザーグースの唄にも出てくる「パンチとジュディ」のことだと思うのですが、わたくし、この唄しか知らず(♪パンチとジュディ、おめめにいっぱつ…@谷川俊太郎訳)、なぜパンチが「愚かで賢い」のかはよくわからなかったのですが…。

Wikipediaによるとハウイー役は最初はマイケル・ヨークに打診されていたのが断られたそうですが、何となくわかるなあ(笑)。

『ウィッカーマン』(2006)の感想はこちら
『ホット・ファズ』の感想はこちらです。

あ、ちなみに、わたくしニコラス・ケイジのファンじゃないですよ~(笑)。っていちいち言うのも失礼ですよねすみません…。でも、違うんで!
題材で選んで映画を見ると、なぜだか彼が出ている映画にばっかり当たるんですよ。おっかしーなー。
てことはつまり、ニコラス・ケイジと映画の趣味が似てるってことか…? まあいいけどな…。(「けど」なんだ)
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by n_umigame | 2009-09-30 14:00 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(0)

ブログペットを設置しましたv

ものすごーーーーーく遅まきながら、エキサイト・ブログでも設置できるようになっていたので、ブログ・ペットを貼り付けました。

かめです。

何にしようかものごっつ迷いましたが、やっぱり、かめしかないだろうと。

かわいいです。
かわいいのです。
自分のペットだと思うと、かわいさ1000倍ですうおー!!(*゚д゚*)=3

メッセージを送ったりすることもできるようですので、web拍手が使いにくいなあという方はこちらをお使いください。

名前は「わらわ」です。よろしくいじり倒してやってください。(M?)
名前の由来はわたくしの大好きな漫画家、坂田靖子さんの、これまた大好きな作品、『伊平次とわらわ』からいただきました。
とてもおもしろいので、よかったら漫画も読んでみてくださいvvvvv

伊平次とわらわ』(あまぞんさんへ飛びます)
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by n_umigame | 2009-09-28 22:17 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

USAVICH・オリジナルサウンドトラック、発売(予定)!!

なんですって!!Σ(゚д゚;)

キレネンコver.とプーチンver.が出るようです。

お値段(あまぞんさんで1200えん)からすると、曲目はたくさん入っているわけではなさそうですね。
というか、作品中でもそんなにバリエーションないですものね。

けどこれは魅力的なアイテムかも…!

ちなみに、わたくし、目覚ましはふつうの目覚ましとケータイでディフェンス2枚にしているのですが、ケータイのほうはプーチンのテーマにしています。
にやりと笑って目が覚めます(笑)、が、ふつうの目覚ましが鳴る前にうっすら目が覚めちゃうのが残念です。
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by n_umigame | 2009-09-28 21:05 | ウサビッチ/Usavich | Trackback | Comments(0)

『ゴッホは殺されたのか : 伝説の情報操作』 小林利延著(朝日新書)朝日新聞社

「さまよえる画家」、「炎の人」、ゴッホ。さまざまな伝説をもつ彼に浮上した、新たな姿とは?彼を支えてきた弟テオとの関係や女性問題を、唯一純正な資料『ゴッホの手紙』を基に、斬新な角度から読み解く。そこから浮かび上がるどんでん返しの結末とは…。この一冊で、従来のゴッホ伝説が根底から覆る。 (Amazon.jp)



BSで放送されていた「ゴッホ 最後の70日 ~ひまわりの画家はあの日殺されたのか?」という番組を見るともなしに見始めたらたいへんおもしろかったので、その元ネタ(?)になったっぽいこの本も読んでみることにしました。

TVの方はドラマ仕立てになっていて、従来の、「あーゴッホ(兄)? あの人天才だからねー」という見方(だけ)ではなく、弟テオに子どもが産まれたと聞いてはにこにこ大喜びして、青空に力強く枝を張り、すがすがしいような白い花の咲き誇る絵を描きました! という、感受性の鬼みたいな明るさでもって、ゴッホに対してあたたかいまなざしを感じる描かれ方でした。

また、兄弟萌えの方たちが歌って踊って大階段を下りてきそうな勢いの兄弟仲の良さを強調されてきたゴッホ兄弟ですが、「兄弟は他人の始まり」ということばを思わず思い出すような展開に手に汗にぎりましたね。(←コラコラ)そして、世界中いずこも同じだねえと思わずにはいられませんでした。
また、映画『アマデウス』でも描かれた「天才を理解できる秀才の悲劇」を弟テオに感じるような見せ方でした。


ちょうどこの何日かまえにゴーギャンの特集をNHKで見たばかりで、つくづく、「こんな美しいタヒチを目の前にして、これだけ暗い絵を描けるというのも才能なんだろうなあ」と思いました。(内田樹さんが、南の島のような太陽が明るくて暖かいところで死にたいなんて思う人間はまあいない、みたいなことをおっしゃっていましたが、ゴーギャンの暗さは岩をも通す暗さで、ゴーギャンなら「天国に一番近い島」は文字通りの意味にできますよ。天国には行けない気がしますけれども。)

本のほうではそうでもないのですが、TVの方のゴーギャンの描かれ方といったらトホホでした(笑)。

人生で一枚しか絵が売れなかったというゴッホですが、同じ場所を描いたゴーギャンの絵が売れなかったことでゴーギャンはショックを受けたとドラマで描かれます。
「なんでわたしの絵は売れないんだ!?」って、だって、ポールさん、あなたの絵、暗いから。それ、食堂や寝室に飾りたいと思わないから。
ゴッホの絵と並べて比較されるとなおさら「ああ…」と思ったのですが、ゴーギャンの絵は色彩が暗いということもあるけれども、性格の暗さだだ漏れ、人柄がにじみ出ているような暗さを感じます。わざと暗い絵を描いているのではなく、どう描いても暗いというか、どうしようもなく暗さがにじみ出てしまう、そんな印象を、この番組を見て新たに受けました。
暗い絵…例えばベックリンの「死の島」みたいな絵もわたくしは好きですが、ゴーギャンの絵から感じる暗さはわたくしにとっては「つきまとわないでほしい」タイプの暗さです。

…絵っておそろしいですね。ぶるぶる。


本書はまず、従来自殺とされてきたゴッホの死について、不自然な点が多すぎることを列挙します。

・右利きの人間が自分を撃ったのはずなのに、弾丸は左の腰から入って右足の大腿骨の付け根で止まっている、
・本当に死にたかったのならなぜ頭や心臓を狙わなかったのか、、
・撃たれてから歩いて1キロの距離を投宿している宿まで歩いて帰ってきている、
・周りに人がいたにも関わらず、手当てをしなかった、
・凶器(銃)が見つかっていない、
・遺書と言われている手紙は「遺書」とするには弱すぎる、
・死ぬ直前まで将来にたいする希望を失っていない、
などなど。
これらの謎や矛盾点をひとつひとつ検証し、解釈していくプロセスが良質のミステリーのようでたいへんおもしろかったです。

ゴッホが「自分で撃ったんだ」と言い張り、それ以上何も語ろうとしないところから、誰かをかばっていたのではないか?

そして「ゴッホは殺されたのである」と結論し、その犯人は

↓以下、ネタバレにつきもぐります。

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by n_umigame | 2009-09-28 18:40 | | Trackback | Comments(0)

『ワールド・トレード・センター』(2006)

2001年9月11日、午前8時40分過ぎ。ニューヨークのシンボルともいえる2つのタワー、世界貿易センター北棟にアメリカン11便が、南棟にユナイテッド175便が激突した。港湾局警察官(PAPD)のジョン・マクローリンとウィル・ヒメノは同僚と現場に急行、人命救助のためビル内部へと向かう。しかしその時、再び轟音が鳴り響き、ビル全体が崩壊を始める。奇跡的に生き残った2人だが、瓦礫の下敷きとなり身動きすら取れなくなっていた……。(goo映画)


あれ、なんか、評価低いですね?

地味、自国の視点でしか見ていない、アメリカのことしか考えていない(なぜアメリカがこれほどの憎しみの対象になったのかという自省がない)、単純に映画としてつまんない、等々が評価が低い方のご意見のようです。

地味はともかく(笑)、思ったほど「アメリカバンザイ、テロリスト=悪」みたいな映画ではなかったです。
むしろ、いつもと同じように1日が始まり、一体なにが起きているのかわからないまま、まー何はさておきこれが自分の仕事だしねと、自分の職務に忠実であろうとしたためにビルの倒壊にまきこまれた主役2人の警官の描き方には、なかなか上手に描かれているのではないかと思いました。
BGMがほとんど派手な曲がなく、淡々と描いたのも良かったと思います。

9.11が起きた日、忘れもしない、わたくし、テレビも見られず新聞も取っていない状況でした。漏れ聞いた話だけを元に、「んまー、ヤクザにケンカ売るようなまねをするバカがいるのね…。絶対仕返しされる、それも倍返しで…」とあきれた、というのが最初の感想でした。次に「これがきっかけで世界中が戦争になったらどうしよう」と思いましたが、とりあえず世界の国々はそこまでバカでなく。

自国が爆撃されたり、国土が焦土になったり、非戦闘員が大量に殺されたことが一度もない国にとって、9.11はショックだっただろうということは想像できます。
一方で、自国が爆撃したり、焦土にしたり、非戦闘員を大量に殺した国のことをきれいさっぱり度外視できるのはなぜなんだろうと思います。
事実として知ってはいるはずなんですよね。
いくら自分を「あれは正しいことだった」とだましたところで、というか、「あれは正しかった」とわざわざ言わなければならないというところに、後ろめたさがあるのではないかと感じます。「正し」かったら人を殺しても良いと言ってるようなものですから、そうでも言わないと自分が救われないから。

こういう映画を見て「おまえが言うな」と言い立てることは簡単なのですが、むしろ、なぜそんな「おまえが言うな」的作品に巨額の投資をし、世界中にばらまくことができるのか、その心理の方がもっと知りたいです。

作品の最後に流れるモノローグ、ふだん感じることができなかった人々の助け合いの精神や、人の善意を感じることができた、というのはきっと本当のことだろうと、震災の時の経験を思い出しても、そう思います。


*追記
この映画で好きなセリフ→「愛想が悪くてにっこり笑わないから、警部補になれなかったんだ…」@ニコラス・ケイジasジョン・マクローリンさん。
へえええー、アメリカでもそういうの、あるんだ!(笑)
てゆうか、ビルの瓦礫に生き埋めになってるときに、昇進できなかったよう~ってグチるってのがスゴイ。
こういう人だったから生き残ったんですよね、きっと。
でも部下には「サージ(巡査部長)、サージ」って慕われてるから、いいじゃん。

ユーモア、愛想、そして家族を愛し愛されていることが大事というメッセージはしかと受け取りました。(笑)
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by n_umigame | 2009-09-28 17:11 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(2)

パンダでICOCA 神戸根付、発売!

こんなのが発売されるとは知らずにKIOSKに寄ったら、発見。
「わあ! 何これー!!(*´∇`)わーいvvvv」と早速うちの子に。

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………。

何かがいろいろとまちがっている。
何かがいろいろとまちがっているんだが、有無を言わせぬ迫力があります。

でも、これだけは、言わせて?

イコちゃん、首(どこ)、だいじょうぶ!!?(((゜д゜;)))

イコちゃんのステキな末広がりのぽったり体型が見る影もありませんよ!!
ま、いっか、カワイイからv

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うしろから見たらただのパンダだ!!
ま、これはこれでカワイイ…か。
(どんだけカモネギなんでしょーかワタシは。)
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by n_umigame | 2009-09-26 22:29 | ICOCA/イコちゃん | Trackback | Comments(0)

『宇宙戦争』(2005)

異変は、アメリカ東部の町に起こった。立ちこめる暗雲から稲妻がほとばしり、落雷地点が脈打つように震動する。直後、人々の眼に信じがたい光景が映った。地中深くから巨大な三本足の“物体”が姿を現し、人間を手当たり次第に抹殺し始めたのだ。一部始終を目撃した港湾労働者のレイは、別れた妻から預かった息子と娘、ロビーとレイチェルを連れて町を脱出。安全な場所を探して車を走らせるが、“物体”は世界各地に同時多発的に出現していたのだった。人類が初めて体験する宇宙からの侵略。最期の時を前に、人々はただ怯えることしかできない――。(goo映画)


H.G.ウェルズ原作の娯楽大作。

はっはっは。けっこう笑えますねこれ。
中でももちろん笑ったのは、ここ。

「大阪では何体か倒したらしい。日本人にできておれたちにできないもんか」


いやいや(笑)。

見たかったよ、そのバトルフィールド大阪を。
って、スピルバーグ監督、なんで大阪なんですか…?
大阪をどんな最強のファイターが集う地だと思ってらっしゃるんですか。
『ブラック・レイン』ご覧になって関西人皆あんなコワイと思ってらっしゃるんじゃないですか。
誤解ですから誤解ですからー!!
しかし、関西人、確かにピンチも笑いで乗り切ろうとしそうです。


「うっわー、なんやあれ」
「なんぎなやっちゃな、通天閣わややがな」
「タコかいな」
「どこがタコやねん、足3本しかあれへんがな」
「せやけどタコっぽいやん」
「たこ焼きにしてまえ」
「イカっぽいのもおんで」
「イカ焼きにしたらええがな」
「そやな」
「ぎょーさんおんで、どれにする?」
「チュー・チュー・タ・コ・か・い・な、あれや!」
「いてまえー!!!」
「うおおおー!!」

1時間後。

「ハアハア、ふーう、3匹ほど取れたで」
「たこ焼きどーでっかー」
「わー、いくらですか」
「こんなときに何ゆうてんねん、タダでええよ。マヨネーズかける?」
「かけるかけるー」
「おっちゃん、これ気持ちやから、はい」
「もー、かなんなー。ほなお釣りな、はい300万円」

2時間後。

「なんや、あいつらみんな、具合悪そうやで」
「ほんまや、どないしはったんやろ」
「体弱いらしいで」
「なんや、あかんたれかいな」
「淀川の水飲ませたれー!!」
「うおー!!」

全滅。めでたしめでたし。



…だれか 止 め て ー。


教訓:免疫がない微生物はおそろしい。
新型インフルエンザには十分備えましょう。


さて、まじめな感想としては、『シンドラーのリスト』を撮ったスピルバーグ監督ですから、やはり、いろいろと考えてしまいますね。
逃げまどい、虫けらのように殺されていく、無辜の民。
ユダヤ人がドイツで、ソ連で、ヨーロッパでかつてどんな目にあったか、それがわかりますか?
無差別に爆撃を行うアメリカは、同じことをしているんですよ?
というメッセージが透けて見えるようです。

『未知との遭遇』『E.T.』と、「心優しい、理知的な宇宙人」が登場する作品を撮る一方で、だんだん、『宇宙戦争』になっていったスピルバーグ監督にとっての「宇宙人」はいったい何のメタファなのでしょうね。
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by n_umigame | 2009-09-23 23:11 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(2)

『幽霊の2/3』 ヘレン・マクロイ著/駒月雅子訳(創元推理文庫)東京創元社

出版社社長の邸宅で開かれたパーティーで、人気作家エイモス・コットルが、余興のゲーム“幽霊の2/3”の最中に毒物を飲んで絶命してしまう。招待客の一人、精神科医のベイジル・ウィリング博士が、関係者から事情を聞いてまわると、次々に意外な事実が明らかになる。作家を取りまく錯綜した人間関係にひそむ謎と、毒殺事件の真相は?名のみ語り継がれてきた傑作が新訳で登場。(Amazon.jp)


端正なミステリや長編をぐいっと一気に読みたいけどまとまった時間がないよう、と泣いていたところ、ごろん、と本社出張が転がり込んできました。いやっほー。
そんなわけで、行きの新幹線+αで読み終わってしまい、内容についてぐるぐる考えて寝付けず、翌日の会議は睡魔とのアルマゲドンでした。いやっほー。(だめじゃん)

この本は長年マニア垂涎の幻の逸品であったらしく、このたびめでたく復刊されたそうで、そんなこととはつゆ知らず読み始めましたが、あんまりおもしろいのでびっくりしました。
非常に端正な謎解きミステリでした。

また、文章がとてもいいですね。
翻訳を通しても、テキストの良さを感じます。
こういうときわたくしはすぐあまぞんさんに原書を探しにざばざばと泳いで出るのですが、収穫なしって…!
めりけんさん、自国の古典本格ミステリに冷たいよ! しかもこんなにいい作品を! 売れないからって? このカネと愛国心と若さの亡者め!(落ち着け)
(今アメリカのあまぞんさんを見に行ったら603ドルなどというお値段で出ているものが…ひいいぃぃい)

出版業界についてのウラオモテがいろいろと出てくるのですが、それがすべて物語の伏線になっており、終わりから数章目、大どんでん返しが待っています。

そして読み終わって、このタイトルがいかに秀逸かということがわかってまたびっくりという仕掛けになっております。

以下、ネタバレがあります。


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by n_umigame | 2009-09-20 22:58 | ミステリ | Trackback | Comments(2)

『グラーグ57』 上下 トム・ロブ・スミス著/田口俊樹訳(新潮文庫)新潮社

運命の対決から3年――。レオ・デミドフは念願のモスクワ殺人課を創設したものの、一向に心を開こうとしない養女ゾーヤに手を焼いている。折しも、フルシチョフは激烈なスターリン批判を展開。投獄されていた者たちは続々と釈放され、かつての捜査官や密告者を地獄へと送り込む。そして、その魔手が今、レオにも忍び寄る……。世界を震撼させた『チャイルド44』の続編、怒濤の登場!(出版社HP)


『チャイルド44』の続編。
このレオ・デミドフのシリーズはあと1作、つまり3部作で完結する予定だそうです。
その方がいいと思いましたです。(ちょっと!)
だんだん、いかにも新潮文庫のエンタメ系翻訳ものという感じになってきました。

2部作目になってもいまひとつレオが魅力的になっておらず残念だったことと、『チャイルド44』がデビュー作だったので、まだまだ化けそうな作家さんだなあと思い期待していたのですが、思ったほど化けていませんで、そこも残念した。
前作はかろうじてミステリと言えたかもしれませんが、今作はちょっとそれは苦しいですね。

これはキャラクターの魅力で読ませるお話ではなく、あくまでもプロットで読ませる作品であり、この『グラーグ57』も前作よりさらにハリウッド映画的ジェットコースターエンタテインメントな展開になっており、一気に読めるのでお話はとても巧いのだと思います。

どうして今ひとつ主人公や登場人物たちに魅力がないというか、薄っぺらな印象を受けてしまうのか考えたのですが、主人公以外の登場人物が全員主人公を不幸にするために配置されており、それをレオが掘り下げる間もないほど物語が早く展開してしまうということもあるかと思います。

それにしても主人公がひどい目に遭えば話が盛り上がるってものでもないと思うんですよ。

主人公が踏んだり蹴ったりの目に遭うのはビルドゥングス・ロマンでは珍しいことではなく、このひどい目に遭う主人公とか、夫婦仲がうまくいっていないところとかあとで歩み寄るところとか、何となくローズマリ・サトクリフの『ともしびをかかげて』の主人公アクイラを思い出していたのですが、『ともしびをかかげて』を読んでいるときの圧倒されるような主人公の苦悩や背負ったものの重さのようなものを、こちらではさっぱり感じず、逆に『ともしびをかかげて』では感じなかったサディスティックなものを『グラーグ57』では感じてしまいました。

『ともしびをかかげて』は児童書だからじゃないの、なんていう人は校庭10周おやつ抜き。

また、章の終わりに「え?」と思うような展開を持ってきてページをめくらせるのがうまいのですが、それを何度も何度もやられると残りのページ数で「ああこれ嘘だな」とか「ああもう一回ひっくり返るな」というのが読めてしまうんですよ。どんでん返しがクサいと言うか…(そんなあまのじゃくあんただけです)(すまん)

フラエラのキャラクターはもうちょっと、あと一歩、何とかしたら何とかなったんじゃないかと思わないでもないのですが、いっそドロンジョさまみたいにしたら面白かったのにーとか思いましたね。まったく違う話になりますけれどもね。
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by n_umigame | 2009-09-20 22:22 | ミステリ | Trackback | Comments(0)

『やさぐれぱんだ1』『やさぐれぱんだ2』 山賊著(小学館文庫)小学館

『やさぐれぱんだとうさぎとかめ』がツボだったので、さかのぼって読んじゃいました。


「貴様らに
社交術の
奥義を授ける」

「女人に
いい感じに声をかけ
あわよくば
仲良くなる」

「その名も
『お茶でも道』


ああっ、やっぱり、絵がないとおもしろさがさっぱり伝わらない!!

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ナマズ大先生、ぜひわたくしを弟子の末席にお加え下さい!(嘘。)

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ところで山賊さん、礼儀正しいですね?
でもって動物大好きですね?

あ、上の2つのデコメは『うさぎとかめ』買うともらえますv
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by n_umigame | 2009-09-20 21:41 | コミックス | Trackback | Comments(0)