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NHK BS『ミス・マープル』シーズン4 #3「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」

ボビーは崖の上でひん死の男性を発見。息絶える前に残した言葉は「なぜ、エヴァンズに頼まなかったか?」。男性は事故死とされたが、最後の言葉が気になるボビーは幼なじみの令嬢フランキーと家族の友人ミス・マープルとともに謎解きを始める。3人は男性の持ち物のなかにサベッジ城に印の付いた地図を発見。ボビーはなにものかに命を狙われておびえるが、フランキーはひるまず城に乗り込む。
(NHK海外ドラマHP)


原作は既読、ドラマはジェイムズ・ワーウィックとフランセスカ・アニス主演のものを見ています。トミーとタペンスものだと思い込んでいたのですが、よく考えたらノン・シリーズものじゃないですか。この二人が主演の作品を先に見ていたからそう思ったのですね。
しかもなぜだか原作をトリプル買いした過去があり、自分にとってどんだけ印象の薄い作品なんだと改めて思いましてございます。クリスティー、ごめんなさい。何度読んでも何回見ても記憶に残らないって、ありますよね?(あんただけです。)

さて、今回も豪華俳優陣だなあと思いました。
ピータース警視長にダルジール警視ことウォーレン・クラーク。主役が張れる役者さんが脇役で登場すると、犯人なんじゃないかと疑ってしまいます(笑)。役者さん自体が叙述トリックですね。
精神科医の情緒不安定な妻モイラ・ニコルソン役は、『THE TUDORS~背徳の王冠~』でアン・ブーリンを演じたナタリー・ドーマー。今作品でもチャイナ・ドレス姿がセクスィーでしたね。
蛇とか飼ってる怪しい子(笑)トム・サベッジ役はフレディー・フォックス。『三銃士~王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』でアホの子ルイ13世をさわやかに演じた平成デビューのヤングマンです。(1989年生まれ)
これは縁側昼寝犬さまから教えていただいて知ったのですが、『ルイス警部』のゴールデン・コンビの片割れハサウェイ役のローレンス・フォックスのいとこに当たります。フレディーもローレンスも父母ともに俳優で、ローレンス・フォックスの奥さまは『ドクター・フー』のローズことビリー・パイパーという俳優一族なんですね。(ちなみに”ヨメがビリー・パイパー”と聞いたとき、ローレンス・フォックスって愉快な人なんだろうなと思いました^^)
忠実な執事ウィルソン役はリチャード・ブライアーズでした。お久しぶりです。わたくしの印象に強く残っているのはケネス・ブラナー版『ハムレット』(映画)でポローニアスを演じたときですが、『モース警部』にも『トーチウッド』にも出てらしたようです。

で、内容ですが。
ノン・シリーズにシリーズ探偵をもってくると、とりあえずシリーズ探偵は犯人から除外されるのでハラハラ感がまず下がります。あと、やっぱり探偵役が若い二人で、「無茶しやがって…」という部分がドラマを盛り上げるのに、機動力が高いとは言えない年配の人が探偵だと、ドラマの躍動感がだだ下がり。(前作の『殺人は容易だ』にも言えることですが。)
人生経験の豊かさと経験に裏打ちされた人間観察眼の確かさ、それと若くて無鉄砲な行動力が生むハラハラドキドキ感、双方がそれぞれの良さを殺してしまっています。(前作の『殺人は容易だ』にも言えることですが。)

また、原作はそんな感じで、どちらかというとサスペンス風味の作風です。そこへ論理的に謎解きをするのが得意な「名探偵」を持ってくると、サスペンスと謎解きがそれぞれ双方の良さを殺してしまって、どっちつかずの印象になってしまうのは否めないと思います。

豪華な、あるいは確かな演技力を備えた俳優陣、すばらしいセットにロケーションをもっていても、これでは宝の持ち腐れです。

そしてやっぱり、なんで犯行の背景をこんな陰惨な過去にするんですかねえ…。
原作を3回以上読んでてもうろ覚えなのではっきりしたことは言いかねますが、いや、こんな「わあ、感じ悪い」という印象ではなかったと思います。
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by n_umigame | 2012-03-27 00:13 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(4)

NHK BS『ミス・マープル』シーズン4 #2「殺人は容易だ」

ミス・マープルは列車の中で老婦人ピンカートンに出会う。彼女は地元の村ウィッチウッドで起きた2人の不慮の死を殺人だと信じ、ロンドン警視庁に通報しに行くのだという。彼女以外は誰も殺人を疑っていないが、次の被害者になりそうな人物もわかると話す。しかし、列車を乗り換えるためミス・マープルと別れたピンカートンは、ロンドン警視庁にたどり着く前に命を落とす。ミス・マープルは事件の真相を求めてウィッチウッドへ。
(NHK海外ドラマHP)


原作は既読。ドラマは何だったか、アメリカのTV映画かなにかを見ました。そちらもトホホなできでした。(なんかルークが、大学の先生で、コンピュータで犯人を割り出すという…しかも、どっかで聞いたぞこの設定……)
原作はノン・シリーズもので、クリスティーの好きな、若い男女が恋の駆け引きをしながら謎解きをしてハッピーエンディングを迎えるというお話です。原作は。

さて、今エピソードは、豪華俳優陣ですね。

(えーと、改めて言うまでもなく、このブログは個人の感想や意見で成り立っておりますので、何を書いても基本的に「わたくし個人的には」という枕詞つきであることをお断りしておきます。
なぜそんなことを改めて言うかと申しますと、以前「豪華俳優陣だ~わーい♪」と書いたら「わたしは豪華とは思いませんでしたけど」というコメントをいただいたことがあって、苦笑しましたので。)

原作では植民地帰りの元警察官で、この物語の探偵役でもあるルーク・フィッツウィリアムを、BBC『シャーロック』のタイトルロール、ベネディクト・カンバーバッチが演じています。名前が長いのでバッチ君でお願いします。
バッチ君、地毛は金髪なんですね。シャーロックの時は黒っぽく染めているみたいですが、シャーロックの印象が強くて、それも良い印象だったせいか、黒っぽい髪の方が薄い灰色の目に似合っていて良いように思います。この役者さんは立ち姿が美しいことを撮影した人もよくわかっているようで、全身が入るシーンがいいですね。
声もシャーロックと同じ、三上哲さんでした。

どっかで見たけど思い出せなかった、リディア・ホートン役のアナ・チャンセラー。
個人的には『銀河ヒッチハイク・ガイド』の、あのゼイフォードが好きな補佐官(?)役。あと見てないけど『Spooks』『サイレント・ウィットネス』『Law & Order』などなど。(今IMDbを見たら、2011年に『ルイス警部』にも出てるし、2007年のジョナサン・プライスがシャーロック・ホームズのTV映画なんてあったの? で、アイリーン・アドラー役もされています。)
テレンス・リード巡査を演じたラッセル・トビーはBBC『SHERLOCK』series 2でHenry Knightを演じていました。バッチ君とは再演ですね。
オノリア・ウェインフリートとホートン少佐の役者さんもどこかで見たことがあるのだけれど思い出せない。すみません。

見終わって感じたこと。
ああ、感じ悪かった。
これに尽きます。

以下、ネタバレです。犯人も割っていますのでご注意ください。







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by n_umigame | 2012-03-26 21:40 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(3)

NHK BS『ミス・マープル』シーズン4 #1「ポケットにライ麦を」

投資信託会社社長のレックス・フォーテスキューがオフィスで紅茶を飲んだ後に死亡。上着のポケットにはなぜかライ麦の粒がたくさん入っていた。捜査を開始したニール警部は自宅での朝食時に毒物を盛られた可能性を調べる。やがて浮気をしていたレックスの若い妻アデールが死体で見つかり、メイドのグラディスまでも殺される。グラディスを知るミス・マープルが駆けつけ、3人の死の状況が童謡の歌詞になぞらえていることに気づく。
(NHK海外ドラマHP)


シーズン4からミス・マープル役はジュリア・マッケンジーに交代しました。
原作は未読、ドラマはジョーン・ヒクソン版を見ています。

あまり期待せずに見たのですが、あれ、めずらしく「証拠がない→推理が立証されない→名探偵の負け」パターンか、と思っていたら…というエンディングでした。だいたいいつも「証拠がない→犯人が勝手に自白してくれる→名探偵の推理が立証される」めでたしめでたし、というエンディングになることが(本格ミステリでは)多いので、いずれにせよちょっとイレギュラーな終わり方かもしれません。とはいえ、クリスティーで言えばかの有名なノンシリーズ作品も、犯人の自白が偶然明らかになるというエンディングもあるのはあるのですが。
真犯人がいずれ逮捕されるであろうことは明らかなものの、そうであってさえ誰かがまた不幸になるという、苦い終わり方でした。

とりあえず今回はマシュー・マクファディンが見られたからいいや。(無理矢理まとめ)(おおおい)
ミス・マープルに「あなた俳優のエロール・フリンに似てるわね」とか「頭が良さそう」とかおだて褒め殺しされて照れてるシーンがかわいかったです。
あと、聞き込みのシーンで最初は遠慮したチョコレートを、最後に「ナッツ入りに目がないので」と言ってもらうシーン。何かの伏線かと思いきや、ほんとにナッツ入りチョコが食べたかっただけかい!(笑)

ルパート・グレイヴスも現代版BBC『シャーロック』で再度注目を浴びている印象ですが、この新生ミス・マープルシリーズに登場している役者さんたちは、その後なんだかんだとブレイクしている役者さんがたくさん出ているのですね。
それぞれの役者さんについてはそれぞれの回のところでお話いたします。



以下、このミス・マープルの新シリーズがなぜこう全体的に今ひとつだったり感じが悪いのだろうと考えたことについて、思うことを、たらたらと記しておきます。
お時間がある方のみ、よろしければお読みください。
ネタバレなどはありません。




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by n_umigame | 2012-03-26 18:01 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(2)

「ルイス警部」新シリーズ、オンエア開始

全国のバディものファンの皆さま、ごきげんよう。
かのバカップルゴールデン・コンビ大量輩出国から、ルイスとハサウェイコンビが帰ってきましたわよー!!
カクテキさまから教えていただいて知ったのですが、なんと、チャンネル銀河で3月28日深夜から、『ルイス警部』の新シリーズが始まります。ひゃっほう!
(カクテキさま、改めてありがとうございます!教えていただかなければ、もう100パー見逃しておりました!)


番組HPはこちらから。↓

オックスフォードミステリー ルイス警部(チャンネル銀河)

スケジュールは

● 3/28(水)27:00~
オックスフォードミステリー ルイス警部13 伯爵家の人々

●4/4(水)27:00~ 
オックスフォードミステリー ルイス警部14 暗闇の真実

●4/11(水) 27:00~ 
オックスフォードミステリー ルイス警部15 サドンデス クイズ大会

●4/18(水)27:00~ 
オックスフォードミステリー ルイス警部16 真実が招く悲劇

●4/25(水)27:00~ 
オックスフォードミステリー ルイス警部17 遠い日の悲しい出来事

となっておりますが、IMDbとWikipediaを確認しましたところ、

2010年5月にオンエアされた、Series 4 から
The Dead Of Winter,
Dark Matter,
Your Sudden Death Question,
Falling Darkness
の、以上4作品と、

2011年4月にオンエア7された、Series 5 から
Old, Unhappy, Far Off Things
の、以上1作品…と。

5月以降の番組表がアップされていないので何とも言えませんが、今現在わかっている範囲では、なんだか中途半端な…。
シーズンごとに買うと思うので、まさかシリーズ5は最初の1話だけ…なんてことはないですよね、チャンネル銀河さま??

そんなこんなで、やっぱり4月は楽しみが多いのであります!
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by n_umigame | 2012-03-25 21:52 | 映画・海外ドラマ | Trackback | Comments(2)

刊行memo♪ 宮沢章夫さん新刊♪

4月7日刊
宮沢章夫 『素晴らしきテクの世界』
金魚の飼い方から、改造カー、そして墓づくりまで。日常生活の細部から死生観まで、すべては 「テク」 が握っている。笑えるエッセイ。
(筑摩書房 予価1575円)
(「本棚の中の骸骨」さまより)


わあい!ヽ(´▽`)ノ

すっごい楽しみ!
4月はあれこれ楽しみが増えるなあ。
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by n_umigame | 2012-03-25 21:22 | | Trackback | Comments(0)

『マリー・アントワネット運命の24時間』中野京子著(朝日新聞社)

マリー・アントワネットの立場から見るフランス革命。愛人フェルゼンが綿密に計画を立てた王家の亡命が失敗しなければ、歴史は変わっていた。王妃の運命を狂わせた一日、ヴァレンヌ逃亡事件物語と絵で紐解くアントワネットの魅力。ロココのファッションリーダーとしての最新モード。美しい友人たち。人気画家ルブランの肖像画に見るアントワネットなど。 (Amazon.jp)


サブタイトルは「知られざるフランス革命 ヴァレンヌ逃亡」。

マリー・アントワネットの生涯の中で、かのヴァレンヌ逃亡の部分だけを抜き出して描かれた、小説風ノンフィクションでした。
中野京子さんの人物に対する洞察力や、残された物証から推理される歴史本が大好きなのですが、今回は少し小説の部分が強すぎる気がします。もう少し筆は抑えめのほうが好きです。

民衆の憎しみを一身に受けたマリー・アントワネット。彼女自身にもまったくその責任がなかったわけではないのですが、それでもフェアとは言い切れない歴史的評価に、最近はもう少し公平な人物評、歴史上の位置づけがなされてきているようです。
中でも、夫であるルイ16世が、「お人好しで教養があった」というところが裏目裏目に出てしまった様子が、かなり厳しい目で描かれています。

お坊ちゃんで実戦の経験がないルイは、決して暗愚な人間ではなかったのに、リスクマネジメントという観念がなく、刻一刻とめまぐるしく変わる状況の中で的確な判断を下す能力がない。自分にないのであれば、その能力のある他者…ヴァレンヌの場合はフェルセンに任せれば良いものを、肝心なところで判断を誤り、自分のみならず妻子もろとも革命派の手に落ちてしまう。
それもこれも、フェルセンに対するくだらない嫉妬と器量の狭さからだという見方でした。おそらくそれもあったでしょうが、ルイには危機感がなかったのでしょうね。
生まれたときから帝王教育しか受けてこなかった人が、激動の時代に世の中は変わっていくものだということが理解できなかった/したくなかったとしても、それはある意味、人間として仕方がない面もあると思います。
むしろ、人間はそういうところがある生き物なのだと思います。

今、日本は、本当に変わらなければならないときに来ているのではないかと思います。これまでのシステムの延長ではもうやっていけないことがわかっています。
ただ、それが、これまでの贅沢を手放し、少し…場合によってはかなり不便な生活を強いられるとしたら…。このままでは破滅だとわかっていても、自分が生きている間はなんとかなって逃げ切れると思っている人が多いのではないでしょうか。かく言うわたくしも何となくそう思っているのだと思います。
そう考えると、誰もルイの優柔不断を笑うことはできません。
「私たちが歴史から学ぶのは、人間は歴史から何も学ばない、ということである」…そうあってはならないのですが、その人間の業(ごう)とも言うべきものとどう戦うかが、いつの世も問われていくのでしょう。
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by n_umigame | 2012-03-20 22:13 | | Trackback | Comments(0)

"Minuscule" DVD vol.1 感想その4

Vol.1の感想<終>。

全編ネタバレですので、ご注意ください。
できたら知らずに見た方が楽しいです。











16.Chewing gum
『チューインガム』。道ばたに落ちていたピンク色の物体。いいにおいがするので吸い付いたハエくん。おなかいっぱいいただいたところで飛び去ろうとしたところ、足がくっついて放れなくなってしまいました。飛んでも振っても放れません。やっとふりほどいたガムは大きいクモさんの巣にくっつきました。大きいクモさんがひきはがそうとしますが、巣からなかなか放れません。やっとひきはがしたガムは今度は運悪く、下を歩いていたカタツムリくんの殻にくっついてしまいました。岩にこすりつけてひきはがそうとしますが、伸びる伸びる。ゴールテープのように引き延ばされたところへ、運悪くミツバチくんが猛スピードで飛んできてからまって、ふっ飛ばしてくれました。
せっかくみんなから無事はがれたと思ったら、またハエくんがやってきて……おバカさん…。

17.Un monde de brutes
『残酷な世界』。山中の空き缶の中から出てきたムカデくん。ある日ポテトチップスが袋ごと捨てられているのを発見。自分の巣へ運んで食べようと、辺りをうかがって一枚ずつ運ぼうとしたところ、二枚目を運ぼうとしているときに振り返るとイモムシくんがばりばり食べてしまいました。別の場所に運ぶことにしましたが、そこでも全部食べられてしまいます。考えたムカデくん、今度は袋ごと全部持って行くことにしましたが、運ぶ途中で中味が少しずつこぼれていってしまい、後をつけてきたイモムシくんに全部食べられてしまいます。あげく、袋ごと取られてしまいました。残念なムカデくん。あーあ…と思ったら、ふと目をやった道ばたに、フライドポテトがごっそり落ちていました。今度は欲張らないで、一本だけもらって去って行くムカデくんでした。

18.Coup de vent
『一陣の風』。強い風が黄金色の麦の穂をゆらしています。草原に住む虫たちも、飛ぶどころかものにつかまっていることすらままなりません。
ハエくんは次々と飛ばされて、大きなクモさんの巣にかかってしまいました。
手もみするクモさん。どれどれ、いただきまーすと手(足)を出したそのとき、突風で巣から飛ばされてしまいました。ケタケタ笑うハエくんですが、自分は逃げられていません。三度目の正直で巣にやってきたクモさん、今度はハエくんといっしょに巣ごと飛ばされてしまいました。ついに、文字通り風向きが変わり……。ハエくん笑顔、クモさんがっかり。

19.Silence
『静寂』。民家の天井に巣を張っている小さいクモさん。閉め方が甘い水道の蛇口から落ちる水のしずくがシンクに当たる音が、耳障りでしかたがありません。蛇口にクモの糸をぎゅうぎゅう詰めてみましたが、やがて水圧に負けてもとどおり。スポンジにしずくが落ちるようにしてみましたが、なんだかかえって大きな音に。さいごに天井からスポンジを落として蛇口を閉めることに成功しました。やれやれこれで静かに過ごせる…と思ったけれど、今度は柱時計の振り子の音が気になって仕方がないクモくんでした。

20.La fourmilière infernale
『地獄の巣』。山中で今日もせっせと働くとあるクロアリ軍団。地面に質素な巣を掘って、そこで暮らしているようです。
そこへ別のクロアリチームAがやってきました。元いたクロアリ軍団たちは、何が始まるのかと見ていると、チームAはまたたくまに立派な蟻塚を築きあげました。丸っこいデザインが特徴的です。そこへまたチームBがやってきました。こちらはチームAにあてつけるかのように、さらに大きな蟻塚をまたたくまに建造しました、こちらは角張ったデザインです。それを見たチームAも、負けじとさらに大きな蟻塚を。そしてチームBはまたさらにさらに大きな蟻塚…チームA、B間の競争は激化し、最後はとうとう天を摩する勢いの蟻塚に。けれどもそれぞれの重さに耐えきれなくなった蟻塚は見る間に崩れ落ちてしまうのでした。
すごすごと去って行く両チーム。元いたクロアリ軍団たちは、その様子をぽかーんと見守るのでした。
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by n_umigame | 2012-03-18 18:37 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

"Minuscule" DVD vol.1 感想その3

全編ネタバレですので、ご注意ください。
できたら知らずに見た方が楽しいです。











11.La nouille
『ヌードル』。とある民家の昼下がり。テーブルに片付けられずに置いてあるお皿に、食べ残しのスパゲッティが一本だけ残っていました。
それに目をつけたハエが一匹。持って行こうとしたところへもう一匹のハエがやってきて、取り合いに。両端を持って猛スピードで引っ張りあいながらあっちへ飛んだりこっちへ飛んだり…そうこうしているうちにちぎれて壁にはりつき、床へ落ちてしまいました。
それを天井から見ていた小さいクモくんが、キャッホウとばかりに持ち去ってしまいました。最初に持って行ったケッパー(?)2つといっしょに巣に飾ると、スマイルマークができあがりました。

12.Le pont de la rivière Bzzz
『川のガヤガヤ橋』?(しゃれかなと思うのですがわかりませんでした^^;「Le pont de la rivière」は川にかかる橋)
セミがシャワシャワと降るように鳴く夏のある日、今日もクロアリ軍団はせっせとお仕事中。途中切り立った崖にさしかかりました。小枝が一本、危なげな様子でかかっています。先頭を行く隊長がまず強度を確かめます。そーっと歩いて大丈夫…とみんなが渡り始めたとたんにいやな音がして折れそうになり、急速バックバック! 見る間に小枝の橋は崖の下へ真っ逆さまに落ちていきました。
さて、どうしたものかと思ったら新聞紙が落ちていました。一計を案じた隊長はチームで乗れる乗り物を折ります。最初はばったもんの鶴。次に飛行機。よしこれだってんで全員乗り込み,風に乗って出発!…しましたが、川の中州に激突してしまいました。今度はもちろん舟を折って、文字通り困難を乗り切るクロアリ軍団でした。


13.Zzzeplin
『ズェーペリン』。タイトルはツェッペリン飛行船とのしゃれかと思われます。
納屋に巣を張っている大きなクモさん。(アシナガグモさん)ある日風に乗って風船が飛んできて、巣にぺったり。大きなクモさんは、困るなあ…と必死にはがそうとしているうちに自分が風船に乗って飛ばされてしまいました。目の前にはフランスの美しい田園風景が広がっていますが、もうガクブルの大きいクモさん。なんとかして地面に降りなくちゃ。糸を引いて地面に…地面に…また飛ばされてしまいました。
と、向こうから同じく風船に乗ってやってきた小さいクモさんが。目を見交わす二匹。何も言わずともどうしてこうなったかわかってしまいます。小さいクモさんの乗った風船はやがて木の枝に当たってパン!と破裂してしまいました。それを見ていた大きなクモさん、我が身の行く末を目の当たりにしたようで、さらにガクガクブルブル、震えが止まりません。風船の上で必死で足をこぎますが、回転することで推進力になり、かえって風船はどんどん遠くへ遠くへ飛んで行ってしまいます。一晩中飛び続けた大きいクモさん…。
朝がやってきて、同じ大きいクモさんの巣に引っかかりました。助かった…!よかったね!…と思いきや……。大爆笑オチでした。笑った笑った。
航空史上の大惨事でもあったツェッペリン飛行船とシャレたタイトルが、見終わってから思うとけっこうブラックです(笑)。

14.Une bonne éducation
『良き教育』。テントウムシくんのところに三匹の子どもが生まれました。お父さん(?)はまず羽を広げて飛び方を教えます。飛べるようになると子どもたちを引き連れて、タンポポの綿毛、次に古い水道、次に大きなクモさんのところに挨拶に行きます。「挨拶」と言ってもいつものアオリです。
さて、子どもたちをハエ軍団のところに引き連れてやってきたテントウムシのお父さん。教えたとおりにやるんだよ、と自分は見守っています。三匹の子どもたちはハエ軍団を挑発して、大きなクモさんの巣を穴だらけにし、ハエ軍団にひとあわ吹かせるというお約束通りの展開にて終了。これ…good…education……かな(笑)。

15.Rêve de chenille
『イモムシの夢』。ミツバチたちが忙しく働く様子を見ているイモムシくん。ミツバチは一斉に飛び去っていきました。そこへトンボ軍団が羽音も賑やかに編隊を組んでやってきました。
その夜イモムシくんは夢を見ました。自分に羽が生えてトンボたちのように自在に空を行く夢です。
翌朝、木の上に登ってサナギになったイモムシくんは、美しいアゲハチョウになって空を自在に舞うのでした。夢で見たようにトンボの編隊と合流して、どこまでもどこまでも。
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by n_umigame | 2012-03-18 18:36 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

"Minuscule" DVD vol.1 感想その2

全編ネタバレですので、ご注意ください。
できたら知らずに見た方が楽しいです。







6.Prisonnière
 『囚人』。人家に入り込んで出られなくなってしまったミツバチくん。そうこうしているうちに窓の外にハエくんが。不安そうにハエくんを見つめるミツバチくんですが、なすすべもなく。そうこうしているうちにハエくんが家の中に入ってきました。人家に慣れてるハエくん、コーヒー豆を持ってどこかへ往復し始めました。ミツバチくんが行ってみると、バスタブの排水溝に向かってコーヒー豆で「→」が書かれていました。そこをたどってみると、ミツバチくんは無事外へ出ることができました。家の中からそれを見守るハエくんでした。
ちょっと心温まるお話でした。
ハエ、いいやつじゃないか。なんでテントウムシくん目の敵にするんだろう。まあときどきイラッとくるけどな。

7.Rêve d'escargot
 『カタツムリの夢』。岩場をがんばって歩くカタツムリくん。でもとてもゆっくりしか歩けません。後から来たイモムシくんにすら追い越されてしまいました。上空ではスズメバチ軍団が編隊を組んで猛スピードで飛んで行きます。移動の途中でしたが夜になってしまい、岩場で眠るカタツムリくんは、その夜夢を見ました。地面を超高速で走るカタツムリくん。空も自由に飛ぶことができ、クロアリもスズメバチも、自動車すら追い越すことができます。
 でもそれはしょせん夢…と思っていましたが、翌朝。自動車のボンネットに乗って夢のつづきを味わうカタツムリくんでした。

8.Love story
 『ラヴ・ストーリー』。テントウムシくんは世の中のカップルを見ていて、恋人がほしくなりました。いつものようにハエ軍団のところに行ってもハエたちにもカップルがいて、ラブラブなところを見てしまい、空を見上げればハート型の雲。さみしくなったのか、いつものようにアオらないで引き返してしまいます。テントウムシくんらしくないぞ。
人(人じゃないけど)恋しさに、つい赤々と実っているサクランボや赤いサッカーボールに熱いちゅーをしてしまうテントウムシくん。おいおい。
そこへ一回り小さなかわいらしいテントウムシがやってきました。追いかけるテントウムシくん。タンポポの綿毛につかまってデートしたり、いい雰囲気で、最後には受け入れてくれて今度こそテントウムシとちゅーできたテントウムシくん。有頂天になって文字通り天にも昇る気分で飛び回っているところへ、自分の倍近くある大きなテントウムシが横恋慕してきました。オス同士の沽券にかけて、身体の大きさ自慢に力持ち自慢、ついにはスピード自慢を始めますが、その間小さなテントウムシはほったらかしです。
手持ちぶさたな小さいテントウムシ。そこへさらに、とても小さなテントウムシがやってきました。最初のテントウムシくんからはあんなに逃げ回っていたのに、今度は一目で意気投合したようで、二匹で仲良く飛んで行ってしまいました。
スピード競争をしている二匹は、恋人が去ったのも気づかず夜まで延々スピード競争をしているのでした。
ザ・漁夫の利。人間界でもあるあるネタ?(笑)

9.Grasse matinée
 『朝寝坊』。ある晴れた日の朝、ミツバチたちは一斉に出勤。熱心に蜜を集め始めます。そこへ寝坊して出遅れたミツバチが一匹。職場のお花はミツバチたちが密集していて、もう入る隙間もありません。飛んでいるうちに新聞にお花屋さんの広告を見つけました。教会の鐘の鳴り響く美しい村に、そのお花屋さんはありました。色とりどりのゴージャスな花々がたくさん。目移りするミツバチくん。かたっぱしから蜜を吸い、泉でお水を飲んでのんびり巣箱に帰る、マイペースなミツバチくんでした。

10.Top guêpe
『トップ・スズメバチ』…ですが『トップ・ガン』とのしゃれです。
夜、美しい月をじっと見上げているスズメバチが一匹。
翌朝、巣を飛び出すスズメバチたち。編隊を組んで猛スピードで飛んで行きます。カタツムリをあおり、クロアリ軍団を蹴散らし、どんどん高度を上げるスズメバチ編隊。その中の一匹が突然垂直に、どんどん高度を上げて飛んで行き、ついに成層圏を突破しました。そこは「宇宙の渚」。地球と宇宙の境目です。目の前にはあの美しい月が…。しかしスズメバチは失速し、地上まで真っ逆さまに墜落。激突して真っ黒になりながらもよれよれと仲間たちのところへ帰ってきました。
その夜もまた、同じように美しい月をじっと見上げるスズメバチでした。
男のロマンティシズムあふれるお話でした。
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by n_umigame | 2012-03-15 00:14 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

"Minuscule" DVD vol.1 感想その1

エピソードごとの感想です。
DVD1枚につき、20話ずつ入っているので、5話ずつくらいの小分けでぼちぼち参ります。
一話最長5分程度ですが、バリエーションに富んでいて次々見てしまいます~。
タイトルはフランス語からわかる範囲で訳したものですので、間違っている可能性があります。だいたいの感じくらいでごらんくださいまし。

全編ネタバレですので、ご注意ください。
できたら知らずに見た方が楽しいです。






1.La coccinelle
 タイトルの意味は『テントウムシ』。やはり女性名詞なんですね。その割には性格がマッチョすぎるぞ。
 テントウムシくん、鮮烈デビュー。第一回はお約束を覚えなくちゃね、というわけで、ハエ軍団をアオりに行って勝つ回でした。ラッパみたいに自在に広がる口がかわいいなあ。

2.Catapulte
 『カタパルト』。タイトルどおりのいたずらをするキリギリスくん。味を占めて何度も何度も繰り返します。ある日テントウムシくんも引っかかりますが、戻ってきてキリギリスくんをじーーーっと睨みます。これが忠告だったようですが、キリギリスくんは懲りず…。お仕置きしたテントウムシくん、キリギリスくんにひとしきり説教かましてからもまだぶつくさ言って去っていく姿が、そこはかとなくオヤジっぽくて笑いました。

3.Bouse de là
 『そこにある糞』? フンコロガシくんのお話です。この虫は小学生の頃読んだ『ファーブル昆虫記』でフンコロガシと紹介されていたので、それですり込まれております。しかし現在それは間違いだったことがわかり別の名前で呼ばれているそうですが、わたくしの中ではやつは永遠にフンコロガシです。以下、スカラベとかヒジリタマオシコガネとか正しい名前に置き換えてお読みください。
一生懸命フン玉を転がしていたフンコロガシくんですが、ほかのフンコロガシくんが自分より大きなフン玉を転がしているのを見ると、それを付け狙います。そうこうしているうちにさらに大きいフン玉を持っているフンコロガシくんが通りかかって…。
特にオチがない作品ですが、見ていて愉快なお話でした。

4.Deux chenilles
『二匹のイモムシ』。二匹のイモムシが仲良く旅をしていました。どんどん食べて片方はもう片方の2倍くらいの大きさに育ちましたが、それでも二匹は仲良しで、いつでもいっしょ。雨が降ったらキノコの下や、仲良く食べたリンゴの中で雨宿り。
 草原の中にある大きな木に一斉に集まったイモムシたち。サナギになって朝を待ちます。その中には二匹の仲良しさんたちもいました。大きなイモムシくんが先に孵り、美しいアゲハチョウに。小さいイモムシくんも同じく…いえ、大きなイモムシくんよりもうんと大きなすばらしいアゲハチョウに成りました。
小さかった方が大きなアゲハチョウになるオチがいいですね。

5.Les Fourmis
 『アリたち』。ピクニックの忘れ物とおぼしきテーブルの上に残された食べ物に、クロアリ軍団が整列してやってきました。彼らの狙いは角砂糖。箱に入ったものを丸ごと運ぶという、巨大プロジェクトです。角砂糖を運ぶだけでも大冒険でしたが、こんなにたくさん角砂糖を持って帰って何をするのかと思ったら、なんと角砂糖を積み上げてピラミッドを作っているのでした。ギザのピラミッドみたいに三つです。すごいです。一番大きいピラミッドの仕上げ分が足りなくなり、箱を三角に組み立て直して積みました。
テーブルの上の食器類がフランスっぽくてステキでした。
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by n_umigame | 2012-03-15 00:07 | 日々。 | Trackback | Comments(0)

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