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*さいはての西*

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コミックス4冊

『チェーザレ』 7巻 惣領冬美著(モーニングKCDX)講談社
 →「カノッサの屈辱」の新解釈。
  とおっしゃられても、従来どういう解釈だったのかさっぱり素養がないわたくしのような者には「これがそう」になっちゃいましたよ知ーらない(笑)。
 中学生のとき、そのころ好きだった歌で覚えたフレーズ(英語の歌詞)をテストのときに使ったら、先生に「文法的には間違いじゃないけど、そうは言わないなあ」と直された記憶があるのですが、サブカルチャーで勉強するにはやはり限界があるということですねそうですね。(そんな不心得者、アンタだけです。)
 河出書房文庫から新訳が出たので、これを機会に『神曲』をきちんと読もうと、買ってきて、パラ見して、積んであります。(……。)すまないダンテさん。でもやっぱり「地獄篇」がいちばんおもしろそうだネ!

『ぼのぼの』 32巻 いがらしみきお著(バンブーコミックス)竹書房
 →ぼのぼのとシマリスくんが初めてけんかしました。かわいいなあ。

『荒川アンダーザブリッジ』 9巻 中村光著(ヤングガンガンコミックス)スクウェア・エニックス 
 →アニメ化決定ですって。『大奥』5巻よりたくさん平積みしてあってびっくりしました。
これは読む人を選ぶとおもうけどなあ(笑)。
 キャラクターが増えすぎて収集つかなくなってきてないかしら、と思っていたら、恋愛模様がさらに複雑なことになって昔の月9ドラマ(見てないので想像図)みたいになってきてますよ。
 今回はラスト・サムライが活躍?しています。
 ボンソワ? ラスト・サムライ、どうしたの?(@P子)
 島崎もえらいことに。(笑)
 ……もうすぐ終わりそうな雰囲気ですね。

『大奥』 5巻 よしながふみ著(JETS COMICS)白泉社
 →五代将軍綱吉。4巻まではずいぶんイタいキャラクターだなあと思っていましたが、5巻を読んで、この人もやっぱり不幸で、つらい思いをしてこうなったんだなあと思いました。
 男女を逆転させたことで痛々しさや悲惨さがかえって浮き彫りになってしまった、と著者がどこかでおっしゃっていましたが、つくづく、そうですね。
 右衛門佐の、なんだかんだ言って主君(綱吉)の良いところ、優れたところは素直に認め、対等の人間として評価をしているところもすがすがしいです。
 そして花の元禄と言えば忠臣蔵ですね。
 赤穂浪士たちが、実は単なるテロリストだった、という解釈は、特に新しくはないのだろうと思いますが(わたくしはこの説は杉浦日向子さんの「吉良供養」で初めて読みました。非常にたんねんに考察がなされていて説得力のある作品です)、よしながさんの見方は、この男女逆転の世界で、「バカな! もし大石や浅野が女であったらこんなことは起きなかっただろうに」という吉良の最後のモノローグに、集約されているように思いました。幼稚で勘違いマッチョくんでその実ただのチキン・ガイ(笑)、被害妄想のカタマリでその結果が松之廊下である、という浅野匠頭の描かれ方がまた秀逸ですね。
 さて、いよいよ吉宗(10歳ですが)が登場しましたが、この先どうなるのでしょうか。脂が乗ってきた感じで、先が楽しみです。未読の方はそろそろ読み始めるとちょうどいいかもしれません。
by n_umigame | 2009-10-02 01:03 | コミックス