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『修道士ファルコ』4~5 青池保子著(プリンセスコミックス)秋田書店


4巻
「ライン川から北西に入った廃墟の城では15年前に城主の奸計で恐ろしい殺戮が行われ、多くの亡骸が残る地下深くから今なお呪いの叫びが聞こえる」。そんな旅人たちの怪談を一笑に付したファルコ。しかし、近くの聖アンナ尼僧院に一人の見習い少女が預けられたことから…!?
5巻
湖上の城の地下で現場検証を行ったファルコとオドは領民達の死因は疫病だったことに気づく。事件の真相に迫るなか、因縁のリンハルト家とギーシェ家の末裔たちが邂逅し…!?
「湖上の城大量殺人事件」編、ここに完結!!
(出版社HP)



 1991年から連載が始まり、掲載誌や出版社を変わりながら断続的に続いている歴史ミステリーです。以前、A5版や文庫本で出ていてばらばらに買い集めてしまったものを一度リセットして、全部プリンセスコミックスで買い直しました。『アルカサル-王城-』のスピンオフだったのですね。さきほど初めて知りました(笑)。

 中世ヨーロッパが舞台で修道士が謎を解くというミステリーは、ドラマ化もされたエリス・ピーターズの『修道士カドフェル』のシリーズがヒットしたこともあってか、その後日本でのマンガも含めてぱらぱらと見かけるようになりました。ドラマ『大聖堂』などもありましたね。(あとがきマンガによると青池保子先生は「カドフェル」はべーリンガー役がころころ変わって、しかもイメージ違いだったのでそこがいまひとつ、『大聖堂』は道具はいいけど役者がねえ…と見なくなってしまったそうです)

 さて、4巻5巻は長編になっています。ほかの巻はだいたいコミックス一巻に収まるくらいの長さのものが多いのですが、長くてもきちんと読み応えがあって、絵がほとんどくずれていないというのがさすがですね。(と言ってもわたくし青池保子さんの代表作エロイカすら読んだことがないので、往年のファンの方からすれば変わっているのでしょうが)

 お家騒動で命の危険にさらされた少年が修道院を隠れ蓑に…という展開は以前にもありましたが、今回のお話はなかなかハードな展開でした。
 それでも、中世が舞台だというのに、あっけらかんとしてコミカルで、読むのが楽しいシリーズです。きちんと謎解きされますし、歴史考証などもしっかりなされていると思います。シリーズが続いて、過去の作品のキャラクターが心憎い役割で再登場したり、そういった楽しみも増えてきました。これからも青池先生の体力の続かれる限り、ご無理なさらずまったりと続いてほしい作品です。
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by n_umigame | 2015-07-10 19:55 | コミックス | Trackback | Comments(0)
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