1/14、とうとう海外ミステリサークルさんはホームズさえ大阪ではなくなったのか…と、しょんぼり、どこかおもしろそうなところはないかな…とパンフをぱらぱら見ていましたら、あまり大きなジャンルではなさそうなものの、サークルカットが皆さん非常に愛情のこもった、「いい絵」が並ぶところがありました。
そして、何だかいい感じのオヤジさんのカットが。(にせみさんまたそこですか。)
でも知らない作品でした。
で、探してみたら、これでした。
青年誌に掲載されていたみたいだけど、アタシ大丈夫かなこの絵…と思いつつ一気読み。
ギャンブルにはとんとご縁がなく、海外ミステリでちょくちょく出てくるポーカーは少しは知っているけれど(でも青天井のポーカーなんて知りません)、競馬はもとより麻雀もできないので、このあたりに詳しい人だともっと楽しめると思います。
最初は、経済ヤ○ザのお話なのかと思っていたらそうではなく、その世界で望みうる限り最高のメンターが若手を育てあげるお話+最終的に国盗りものがたり、になりそうな予感だったのですが、伏線が回収されないまま、
未完。 そ、そんなああー!
育て上げると言ってもやってることは犯罪で(笑)、しかもかなりどうかと思うようなキャラクターがわらわら出てくるのですが、作者の非常に健康な精神が森田を通じて作品世界に底流しており、読んでいて安心感があります。
そして思いました。
やっぱりまじめに働こう……と。
↓以下ネタバレあります。
いやー、やっぱり銀さんですよ、銀さん。
かっこいいー!! そして何だか色っぽーい!! vvvv
そして、森田が引退したらとたんにつまらなくなってしまいました…。
前述したようにわたくし競馬はぜんぜんわからないもので、申し訳ないです。
以下、勝手な憶測ですが…。
もともとやはりこの作品、主人公は森田だったのが、銀さんの方が人気が出たので(だってカッコイイものね…)じゃあ銀さん主役で行ってみようかしばらく、と行ったものの、やっぱりあんまりおもしろくないやってんで掲載打ち切りか休載になったのかしら。
それか、「雨降って地固まる」作戦だったとか?
森田と銀さんは、お互いにとって海のものとも山のものともつかん馬の骨なわけですが、そのお互いに対する全幅の信頼はいったい何ですか。というくらい、あまり悪党らしくないです。銀さんは森田を利用して、場合によったら捨てるから、とはっきり言っていますが、そのわりにはいきなり「俺が国を買うから二人で治めるんだ、だから死ぬな」とか言ってるし、森田は森田で、自分が死んだら絶対銀さんが骨を拾ってくれるから安心して死のうなんて思ってるしで、これは一回関係が切れなくちゃね、ということで森田を引退させて、良平(21歳に見えません)を持ってきてまた再開するつもりが休載になったのかしら。
あまりにも絆が深まると「裏切り」が起こるそうですから。
森田が引退したらとたんにつまらなくなったと書きましたがしかし、森田がもう辞めたいと言ったときに、自分の希望ではなく、森田の気持ちを優先する銀さんて、すごいですね。
こんな白刃を踏むような世界では特に、やる気のなくなった駒は使い物にならないとか、そういう合理的な理由もあったでしょうが、「森田がいなくなってからやる気なくて、俺も辞めようかと思った」とも言っているとうことは、相当なダメージを受けたわけでしょう。
なのに引き留めないんですよね。
そして森田のスペアになる人間はいない、だからほかの駒はもう探さないということなんですよね。
そして一人で灰になるまでがんばろうとか決意しちゃったわけですよね。
森田は森田で「銀さん、さよなら」って泣いてるし…(笑)。
笑い事でなく、こんな未完はあんまりです。
10年以上前に連載が終了している作品なのにけっこうサークルさんが多くて驚いたのですが、そんなことはありません。ファンが多いのもむべなるかなです。
まったくもってあんまりです。
平井銀二さん。
描いてみましたが、婆娑羅大将(@新薬師寺・十二神将像)みたいな髪がむつかしいです。
銀さん、食事のシーンがエレガントです。
なのになんでこんな「そのスジの方」丸出しな服なんだろう。きりっとしたスーツ姿でも似合うと思うんだけどなー。
そしておうちのコーヒー・カップがファンシーでお茶吹きました。