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*さいはての西*

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弁天さん

今日久しぶりにマイデスクのある会社に戻ったら、いったいいつの層から発掘されたんだと思うような前の前の部署の書類がパンパンに詰まった箱に「にせみ(仮)さんに聞いてから捨てる」と貼り紙されたブツ(ホコリまみれ)を「はい(*^-^)b」と渡され、これは「にせみ(仮)さん自分のゴミは自分で捨てやがれよ?(^_-)☆」というのを別の言い方で言うただけですね先輩★と思った昼下がりでしたすみませんでした場所ふさぎで。
しかも今日は用があるからと早めに会社を出ました。こんなんだからいつまでたってもジュラ紀の書類が片付かんのじゃないかしらなんて声は聞こえないよ?

さて、そんな昼下がりに入るそのちょっと前、わたくしは行きつけのお店でお昼ごはんをいただいておりました。

相席の大きいテーブルで、途中から3人連れのお客さんが入ってきて斜め前に座りました。

顔を上げなかったのですが、真ん中に座った人はどうやら「弁天さん」と呼ばれています。

「あだな、いや本名かもしれんがよもや本物だったら眼福じゃあー(≧▽≦)」となにかのネジが飛んだついでになにかの本能のスイッチが入ったところで顔を上げたら外国人。できっと「ベッテルさん」だかなんだかそんなお名前のむくつけき白人男性(推定38歳)でした…。

このベッテルさん(決めつけ)は日本に来て日が浅いらしく、日本語は東京で教わり、両隣の同僚とおぼしき日本人男性2人から「敬語がなっちょらん」と言われており、それも日本語で遠回しに大阪弁で言われているせいか、ニコニコ笑っているベッテルさん(決めつけ)の顔には「????」と書いてあり、彼が一生懸命しぼり出した日本語は「…ぼくの日本語…まちがい?」でした。
「いや…まちがってないんやけど…」
「ベッテルさん(決めつけ)東京で日本語習いはったせいか、ぼくらが聞いたらきつく聞こえます」
「てゆうかあの言い方失礼てゆうか、会社とかでは良くないんですよ」
ベッテルさん(決めつけ)「良くない…?」
「敬語が…」
「ハイ、季節のラタトゥイユカレーお待たせしましたー!!」(←店員さん乱入)

……いや、同僚さんよ。外国の人に敬語のハードルは高いと思うぞ。
新人研修を担当したことのある方ならご理解いただけるかと思いますが、最近の若者たちの敬語てゆうか日本語てゆうか、就活の前にいちおう自分でも企業に電話かけるときのマナーとか部屋にはいるときのマナーとかメールのマナーとか勉強したやろ? 何、してないって? なんでせーへんねん。と言う感じで、そのなってなさと言ったらベッテルさん(決めつけ)の比じゃございません。

でもベッテルさん(決めつけ)、カレーをお箸で食べようとするのは違うと思うの。
いや、でもそれも「日本へ来たら食事は箸で。」と教わったんだろうな…だからどー見てもライスにスープ状のものがかかっていてもお箸で食べなくちゃ、と思ったんだろうな。
いいヤツじゃないか、「郷に入れば郷に従え」をがんばって実践しようとしてて。(間違ってるけど。)
たどたどしい不躾なまでにフレンドリーな日本語とあいまって、黄昏時に見たら熊か思うようなベッテルさん(決めつけ)がだんだん可哀相になってきたよ。
同僚さんよ、言葉の通じにくい同僚と仕事をする困難は計り知れないとは思う。
もしかしたら大事な取引先の気むずかしいことで有名な部長クラスの人にタメ口きいたとか、職場で上司を「ハーイ、シンチ!(伸一)」などと下の名前で呼んでいてしかも正確に発音できていないかもしれないけど、いいじゃないかそんなことは!(←他人事。)
でも、教えてあげなよ。日本人でもカレーはお箸で食べない、って。

がんばれ、ベッテルさん(決めつけ)! 
日本を好きになって帰ってね!
by n_umigame | 2007-09-20 19:11 | 日々。