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*さいはての西*

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新書2冊

『オバマ・ショック』 越智道雄・町山智浩著(集英社新書) 集英社
→このタイトルはちょっと羊頭狗肉で(笑)、どちらかと言うとアメリカ文化論のような内容でした。
対談形式になっており、とても読みやすくておもしろかったです。
町山智浩さんは『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』の方ですが、元々映画関係のお仕事をされていた方だったようです。
「人間が昔より強欲になったわけではない。強欲をむき出しにできる回路が途方もなく拡大されただけなのだ」と、元FRB議長アラン・グリーンスパン氏が言ったとか。それは「わかっちゃいるけど、やめられねえ」状態だということなんでしょうか。「強欲をむき出しにできる回路」を開いたのは、そもそも何だったのでしょうね。

アメリカがハッピーエンディングという「夢」を映画という形で作り続け、世界へ向けたプロパガンダとして発信してきた、ということが、逆に言うと、ものすごい数の人たちが悲惨な人生を歩んだという現実の裏返しでもある、というのは示唆に富んでいると思いました。
最近ハッピーエンディングではないハリウッド映画もまま見受けられますが、今度は地金が出すぎてか、病的なまでに悲惨なオチの作品もめずらしくなくなりました。極端なんですよねえ(笑)。根は暗いのに無理して明るく振る舞ってきた疲れや限界がだだ漏れてきたということなのでしょうか。


『ゴーン道場』 カルロス・ゴーン著(朝日新書) 朝日新聞出版
→朝日新聞の土曜版「be」で連載されていたコラムを集めた1冊、ゴーン道場です。
以上。
帯に「共感能力を磨け」とあります。
「共感能力とは、理屈を越えて相手と心を通わせ合う力です。
頭がよい人がその能力が高いとは限りません。
どんなに優秀でも、共感能力がゼロなら誰もついていかないでしょう。」
…そうなんですが、ゴーンさん、優秀だから出世して、だけど共感能力がない人が上司になることはちっともめずらしくないわけで。


「共感能力」と言うと、最近はウサビッチのプーチンを思い浮かべます。
プーチンって、どんな環境でも誰とでもうまくやっていけそうですよね。(キレネンコとだってうまく(?)やっていけるんだから。ほんとにそれだけで尊敬に値するよ。)
割を食うのがプーチンっていうのが気の毒だけれども、でも、プーチン、きっとそんなこと気にしてないし(笑)、とっても人生が楽しそうです。
ほんとにいいヤツだなあ…。
by n_umigame | 2009-05-16 15:58 |